【ヨルダン旅行記】Day2 ペトラ遺跡の地面は実は「う○こ」だらけだった?!

今日は一日かけてペトラ遺跡を日帰りで見に行く。ペトラ遺跡はこの旅のハイライトの一つなのだ。

ペトラまではJETT(http://jett.com.jo/)というバス会社から、毎日1往復で割とちゃんとしたバスが出ているらしい。もしくは地元のローカルバスでも行けるようだが、ギュウギュウ詰めのバスに3時間以上乗るだけで疲れてしまう。なら多少高くても楽な方がいい。

ペトラまで行くJETTのバスはJETTのホームページから事前予約可能。2013年時点では予約段階での支払いは不要なので、とりあえず日本からでも予約しておいた方が無難。ホームページではいろんな行き先の予約が出来るのだが、アンマンからペトラへ行くには「Abdali – Petra」というやつを予約しておけばOK。2013年時点では、アンマン6:30AM発、ペトラ16:00PM発となっている。

ということで、6:30のバスに乗り遅れないように早めにホテルを出発し、JETTのバスオフィスに向う。

早朝発で発券にトラブルがあったりして、一日一往復しかないバスに乗り遅れてしまったら大変なので、我々は前日にJETTバスオフィスに出向いて発券しておいた。2013年時点で片道9.5JDだったが、このページ執筆時点の2014年では10JDになっていた。

時間通りにオフィス前にバスは来て、ほぼ時間通りに出発。ボロボロのバスだったら面倒だなぁ~とか思っていたが、ちゃんとした大型バスだった。写真はJETTのホームページから拝借。

バスの乗客は事前の情報通りでほとんどが外国人観光客らしき人たちばかりだった。行きのバスはいくつか空席があったが、帰りのバスには空席が無く満席だった。なので、特に帰りは予約して行きの時に帰りのチケットも発券しておいた方が、トラブルも無くスムーズだと思う。

バスは片道3時間ぐらいかかる。途中1回だけトイレ休憩的な休憩が入る。バスにはトイレが無いので事前に済ませておいた方が良い。アンマン市街は結構建物が多いが、市街を抜けたらほとんどは砂漠状態。こんなところでバスが故障したら厳しいなぁ~と、若干不安になる感じだ。

3時間ほどでバスは無事ペトラ遺跡に到着。バスはペトラのチケットオフィス近くのバス停に到着する。一応乗務員から「帰りもここから出発するので、帰りのバスに乗る奴は、3時半ぐらいまでにここに集まれよ!」的な説明がある。帰りのバスも割と時間通りに出発するので、遅れないように戻った方が良い。

ペトラは世界中にある世界遺産の中でも最も入場料が高い世界遺産らしく、1日券で50JD(7000円ぐらい)する。ちなみに2日券は55JDという「なんで?」的な値段設定が、「外人から金をふんだくってやろう!」という野心が見えて非常に嫌だ。ちなみに現地人の入場料は恐ろしく安い(数JD)らしい。

そのぐらい高い入場料を設定しても、次々と訪れる人がやまないペトラ遺跡は、ヨルダンにとって無くてはならない世界遺産。ペトラ遺跡は砂岩をくりぬいて作られた遺跡で、特に「エル・ハズネ」が有名。「ペトラ=エル・ハズネ」と言っても過言ではない。また、一番奥まで歩いて行くと、エル・ハズネと同じような「エド・ディル」があるが、ここまで行くにはかなり歩く。バスの帰りまでには間に合わないことはないがエド・ディルまで歩くと、時間的に結構タイトになる。


道に沿っていろいろな遺跡が存在する

チケットを買って進んでいくと、途中にチケットをチェックされるゲートがある。んでその先はしばらく砂利道が続く。砂利道は歩道と馬車専用の道が並走していて、チケットのチェックを超えたところで待っている馬車のドライバーに「馬車に乗らないか?」的な声をかけられる。エル・ハズネまでは結構な距離があるが、別に歩けない距離ではないので、歩いたほうがいいと思う。大低乗っているのは欧米の結構お歳を召した「お金あります」的な感じの人達が多い。


ゲートを越えてしばらくは砂利道が続く

砂利道の途中には「オベリスクの墓」と言うものがあって、これから始まるペトラ遺跡の数々にいやおうが無くテンションも上がる。


オベリスクの墓

砂利道を歩いて行くと、突然岩が割れたようなところに道は続いていくことになる。この岩の間に挟まれた道が「シーク」と呼ばれるところで、これがある為にペトラは「秘密の要塞」的なポジションにあったらしい。


シーク入り口

シーク内にも何ヶ所か遺跡的な物が彫られていたりする。ちなみにこうゆう細かい物については、ガイド本なんかには細かく記載されていないので、深く知りたい場合は事前にネットでガッツり調べておくか、ガイド付のツアーなんかで行く方がいいかもしれない。


シーク内にも遺跡的物がある

シークをしばらく歩いていくと、岩の割れ目の先に光り輝くものが見えてくる。それは・・・

どーん! ペトラ遺跡の代名詞とも言える「エル・ハズネ」。それはもう、実際に見た者にしか分からない、壮大な景色なのだ。

映画「インディージョーンズ」でも使われたこの「エル・ハズネ」。映画ではここから中に入っていって、さらに物語は進んでいくが、実際は奥には何も無く中には入れない。正直言ってしまえば、「壁に建物っぽく彫られた彫刻」と言ったところ。インディージョーンズのイメージを持って見てしまうと、若干がっかりなポイントだ。

さて、このペトラ遺跡にはそこら辺にしつこいほど「ラクダ」か「ロバ」が居て、「ペトラは暑くて広いから、歩くと大変だぞ。乗らないか?」と、これまたしつこいほど誘われる。まあ、彼らはそれで食べていかなくてはならないのでしょうがないかもしれないが、噂によると結構ぼったくられるそうだ(実際のところは良くわからないが、常識的に考えて、ぼったくられないわけがない)

まあ、しつこく「乗らないか?」と誘われても適当にあしらっとけばいいのだが、気になるのは、それら動物の「糞(ふん・くそ)」。そこらじゅうに落ちている上に匂いも結構する。せっかくの壮大な世界遺産に感動しているのに、鼻だけは嗅ぎたくない匂いを嗅ぎつつの観光となるのが、かなりのマイナスポイント。インターネットで匂いを伝えることができたならば、行く気が失せる人は結構出ると思われる。

日本だったら、観光客から苦情が来て、ペトラ遺跡内で商売をするなら完全に許可制となり、糞の掃除担当も当てられるだろうというレベルなのだ。


糞と誘いのしつこさを体験すると、ただの邪魔にしか思えない

エル・ハズネだけが有名となって、それ以外がなかなかフューチャーされないペトラ遺跡だが、エル・ハズネ以外にもいろいろな遺跡がある

これは「ローマ円形劇場」。だいたいのガイド本には載っているが、2~3世紀のもので、5000人も収容できるそうだ。

ペトラ遺跡は道の両脇に様々な遺跡が並んでいるような格好で、やはり砂漠の国だけあって道は写真のように砂地になっている。砂地で奥の方まで歩くと結構大変なので、歩きやすい靴で且つ砂まみれになっても困らない靴で行った方が良い。


写真のように地面は結構砂地だ

写真は「柱廊通り」。結構大きな柱でこの辺にたくさんの遺跡があったらしいのだが、大地震でほとんどが崩壊してしまったそうだ。

「柱廊」の横にあるのが、「大寺院」。だだっ広いスペースの周りに円柱の柱が立っている。何かのイベントをやるスペースだったのだろうか?

大寺院の周りの柱。多くは崩れてしまっているが、残っているものもある。

「柱廊下」の端にある「凱旋門」。上の方は崩れてしまっているが、「門」らしき面影はしっかりと残っている。

さらに奥に行ったところにある「カスール・アル・ビント」。結構しっかり残っている建物で、神殿だったらしい。

エル・ハズネからカスール・アル・ビントぐらいまでは、平坦な場所で見どころも結構ある。しかしこの先にある「エド・ディル」までは、見どころも全く無くなり、さらにかなりの山道となるので、軽い気持ちで歩き始めると結構痛い目にあう。先に結論を言ってしまうが、どうしても見たいならば行く価値はかなりある。


カスール・アル・ビントからはこんな山道が始まる

正直我々は「まっ、いけるんぢゃない?」的な軽い気持ちで登り始めたのだが、中盤ぐらいからは結構後悔していた。途中初めて日本人ツアー客らしき人たちが登っていたが、明らかに我々より年上の方もいる。「負けてられない」という気持ちが沸いたことで、何とか上まで登ることができた。

険しい山登りの終点には「エド・ディル」が鎮座する。正直「エル・ハズネ」の方が上かな?とも思うが、エド・ディルも結構見ごたえがある建物だ。エド・ディルも「壁に彫られた彫刻」的な存在で、特に中に何も存在はしない。

エド・ディルのちょっと奥には小高い丘があって、登ることもできる。ここからエド・ディルを眺めるとなかなかの光景が見られる。よくもまあ、こんな山を削って壮大な彫刻を施したものだと感心する光景だ。

また、この丘からはペトラ遺跡と反対側の景色を楽しむことができる。

丘には大きなヨルダン国旗が掲げられている。アンマン市街にも超大きな旗がある。国家の誇り的な物を大事にする文化なのだろうか。

エド・ディルまで見たら、ほぼペトラ遺跡は見たと言っても過言ではない。全て見るとかなり歩かなくてはならず、結構疲れるので万全の体調で行った方が良い。あと、自分は日本で計画の段階でペトラに一泊するかどうかかなり迷った。結局バスの都合と、この旅全体の日程からして日帰りに決めたのだが、結果として日帰りで良かった気がする。もちろんペトラに一泊したほうが、ゆっくり且つじっくり見ることができるが、事前情報や事前の期待が先行してしまっているためか、エル・ハズネとエド・ディル以外はそれほど見ごたえのあるものでもない。あと、ゆっくり観光しようと思ってもラクダ乗りやロバ乗りのうっとおしい誘いを払いつつ観光するのも、結構疲れる。

ただ、これは行ってみた結果の私の感想なので、行く前から「やめとけ」的な提案をしているわけではない。やはり行ってみなければわからないものだし、捉え方だって人それぞれ違うものなので、さすがに世界的に有名な世界遺産なので一度行ってみることをオススメする。

さて、帰りは来るときに到着した駐車場に言われた時間までに戻ってくれば、同じバスが止まっているので乗れる。往復でチケットを買っておけば、確実に席は確保されているので、心配は無用だ。帰りも行きと同じぐらいの時間(3~4時間)で行きに乗った時と同じJETTのバスオフィスに到着する。行きと同じように途中で一回トイレ休憩がある。バスに乗っているのは、ほとんどが外国人なので、スリとかが発生しそうな感じもあまりないが、貴重品の管理はしっかりしておいた方が良い。

さて、時間も遅く、ちょうど夕飯時なのでJETTのバスオフィスから直接レストランに向うことに。向ったのは、ガイド本に載っていた「ゲイス・レストラン(Ghaith Restaurant)」。JETTのオフィスから歩いて10分ぐらで、交差点の角にある。

店内は結構賑わっていて、次々とお客さんが入っては出て行く感じ。特に家族連れのお客さんが多い気がした。

まずは頼まずとも出てくる「ピクルス」的な物。しかしながら、以前中国で漬物的な物を食べてお腹が大変になった経験を経て「海外での漬物は危険」という頭がある我々はあまり手を付けず。少し食べてみたが、特にクセも無く普通のピクルスだった。(ここで食べてもお腹は大丈夫だった)

続いて出てきたのはこれ。ちなみにこれはメニューに「チキンとベジタブル」と書かれていて、この「ベジタブル」に惹かれて注文したのだが、結局出てきたベジタブルは「ポテト」だった。まぁ、間違ってはいないのだが、ベジタブルと聞いて緑黄色野菜を勝手に想像してしまった我々が反省すべきなのだ。

んで、もう一つは「シュワルマ」。日本で良く知られている名前では「ケバブ」。そう、あのトルコとかで食べるケバブを想像してもらえば良い。正直、中東の国々では緑黄色野菜が少なく、食べるものと言ったら小麦粉で焼いたパンと肉が主流。結局それらの組み合わせで成立するのは、「ケバブ」となる。こちらでの呼び方は「シュワルマ」なのだ。正直「シュワルマ」以外の食べ物を探す方が苦労する。

決して味はマズいことはなく、普通に美味しい。といってもシュワルマで味の幅を大きく表現するのは至難の業なので、どこで食べても大体同じような味だし美味さなのだ。

そんなこんなで2日目は終了。ペトラ遺跡は前評判どおりに凄かったし、逆にがっかりするポイントも見れて良かった。良いところばかりではなく、マイナスポイントも肌で実感できるところが旅行の醍醐味ではないだろうか?

あすは、いよいよイスラエルとのボーダーを突破する予定で、本日は就寝。

トップへ戻る