有給が余りそうだったので、「おぉ、それはモッタイナイ」とばかりに次の旅先を考えていたが、「そういえば、死ぬまでに一度はサグラダ・ファミリアを見ておきたいよね」と、ずっと思っていたのを思い出した。
んで、さっそくエアチケットを探しだしたところ、シーズンオフ(そもそもスペインに「シーズン」があるのかどうかも不明だが…)ってこともあってか、意外と安い!
「なら、行かねば!」と思って旅立った今回の「スペイン旅」。
大きな目的はやはり「サグラダ・ファミリア」を見ること。とはいえ、スペインは見どころがいっぱいなので、どこに行こうか?迷ってしまう。
あまり欲張っても疲れるだけの旅になりそうなので、欲張らず気ままにいきまっしょい!というぐらいの軽い気持ちで行くことにする。
さて、羽田から旅立った我々は、まず経由地である「ドバイ」まで飛ぶ。
ドバイでは、トランスファーの時間が結構あったので、この時間を利用してどこかに行こうか?と考えていた。しかし、金の無い我々にとってドバイのショッピングセンターやテーマパークなんかで散財するのはほぼ不可能。
そんな中、いろいろ探していたところ「ジュメイラ・モスク」というモスクがあって、ココはツアー形式でモスクの中を見学することができるという情報をゲット!
「中東の国でモスクの中が気軽に見学できるなんて、なかなか貴重ぢゃない?」ということで、ジュメイラ・モスクに向うことに。
ジュメイラモスクまでは、メトロで近くの駅まで行き、その後歩いて行こうか?とも思ったが、微妙に歩くには距離がありそうだったので、仕方なくタクシーを利用。一直線で行けると思っていたが、何故か微妙にグルっと遠回りをして行くタクシー。大した金額ではないが、若干損した感がある。
そんなこんなで、ジュメイラ・モスクに到着。イランとかその他の中東の国にあるようなモスクを想像して、「派手派手」な色使いのモスクを想像していたが、クリーム色一色のシンプルな外観だった。
「ドバイ」と言うだけで「当然モスクはキンキラでしょ!」と思い込んでしまっていた自分が恥ずかしい。やっぱり行ってみないと分からないものだね。
シンプルな作りだったが、そうは言っても建物の外観には微妙に幾何学模様の彫刻が施されており、さりげなく飾られていてなかなか趣(おもむき)のあるモスクだった。
ジュメイラ・モスクでは決まった時間に内部の見学ツアーが開催される。もちろん我々のような異教徒でも見学することが可能だが、女性は髪の毛を隠さなくてはならない。スカーフのようなものは、モスクで借りることができるのでわざわざ持っていく必要はないと思うが、女性の場合、中東の国に行くにはスカーフを持って行くと何かと便利な事が多いので、荷物にならない程度にバックパックの隅っこに常に詰め込んでおいた方がいいかもしれない。
ツアーでは、案内役の人がまずモスクに入る前に足を洗うやり方とかから案内してくれて、その後イスラム教についての簡単な解説や習慣などを丁寧に説明してくれるが、当然英語なので、自分のように英語がほとんどできない者にとっては若干厳しい時間が続くことは否めない。
ツアーの中では案内係の女性とは異なる男性の係員が実際のお祈りの仕方なんかを実演してくれる。スンニ派ではこのお祈りを1日に5回もやらなくてはいけないとは、結構大変だなぁ~と思う。
さて、モスクの見どころはいろいろあると思うが、自分が一番好きなのはやはり天井の見事な模様。
イスラム教では偶像崇拝が禁止されているので「仏像」のようなものを置くことはできない。しかしながら、やはり神聖な空気をかもし出したいのが人間の心情。そこで知恵を絞ったイスラム教の人々は、素晴らしい幾何学模様等で飾る方法を思いつき、モスクに適用した。したがって、それぞれのモスクで特徴ある幾何学模様を見ることができる。
ジュメイラ・モスクの天井も必要以上の派手さは無く、適度に美しい天井だった。
モスク内の壁には、アラビア語のみの記述で全然わからなかったのだが、おそらくお祈りの時間を示しているのであろう電光掲示板があった。日々刻々変わる時間に対応できるように電光掲示板形式になっているなんて、モスクに似つかわず結構ハイテクだなぁ~と思う。
コーランも置いてあって、見学者が自由に拝見することができるようになっていた。
貴重な機会であるので中を拝見。やはりアラビア語で書かれており何が何だかさっぱりなのだが、コーランは声に出して読むと美しい音階を奏でるようになっているそうだ。
ちなみに、インドネシアや他の非アラビア語圏であったとしても、コーランはアラビア語で書かれた物が「コーラン」と呼べ、アラビア語以外のものは「コーラン」と呼べず、ただの「訳本」だそうだ。当然読む時もアラビア語で読む必要があるので、非アラビア語圏の人たちは大変そうだなぁ~と思う。
そんな感じで、モスクの中を解説付きで見学できてなかなか勉強になった。
と、そろそろドバイからスペインへ飛ぶ飛行機の時間も近づいてきたので、全く同じ帰り道を帰って空港に向かう。
今日は夜中にマドリード着となるので、最悪食いっぱぐれるかもしれない。ということで、とりあえずドバイの空港で腹ごしらえ。ナッツの入ったご飯的な物とラップ。ラップにはひよこ豆が入っていて、中東独特の「フムス」的な
「ちょっと重め」の物も巻かれている。そんなのを食べると「あ〜、中東に来たなぁ〜」という感じにもなる。
ということで、ドバイからスペインのマドリードに到着。
スペインというメジャーな国にも関わらず、日本からの直行便はなく、ヨーロッパの都市(パリとか)を経由して行くのが
一般的。我々はエミレーツを使ったのだが、中東の「油」が出る国の航空会社は燃油サーチャージが要らないので、
チケットに若干の割安感があってオススメ。
ちなみに、エミレーツのサービスについては意見が別れるところ。
エアチケットの関係で「マドリッド IN」「マドリッド OUT」という日程なのだが、明日はそのままバルセロナに飛ぶ予定。
ということで、今晩は空港近くのトランジットホテルに泊まることに。
予約していたホテルの予約確認書には「空港についたら、この電話番号に電話しろ」と書かれていたので、携帯の国際電話料金
でかけるのをケチった我々は、公衆電話を探してかけようとしたのだが、その使い方がさっぱり分からず。
仕方なしに、自分の携帯からホテルに電話すると、さすがに旅行者慣れしているだけあって、英語が全然喋れず、
聞き取りもほぼ出来ない自分のような者でも、ちゃんと意思の疎通ができる英語で話してくれた。
まあ、「ターミナルを出た所に紫色のミニバスが来るからそれに乗れ」と言っていただけだが・・・。
と、ホテルにチェックインして部屋に入ると、若干引くような色。
「あれ? 俺、ラブホテルを予約したっけ?」と思ってしまうような色だったが、ごくごく普通のトランジットホテル。
水回りまでいやらしい色だったらどうしよう?と思ったが、水回りはごくごく普通のライトだった。普通に綺麗。
さて、日付は変わって旅の2日目。 早朝にホテルを出発し、マドリードの空港へ向かう。
ホテルのシャトルバスの時間を事前に確認していなかったのだが、我々はホテルシャトルバスの始発に乗らなければ
飛行機に間に合わないというタイミングだった。始発がもっと遅い時間だったらやばかったぞ。
ヨーロッパはわりとLCCが発達していて、我々は今回バルセロナまで「Vueling Airlines」というLCCを使って移動。
LCCってわりと手荷物の重量とかにうるさかったりする(Air Asiaなんか結構うるさい)ので、重量的に結構ギリギリの
バックパックを背負っていた我々は「なんか言われたらやだなぁ〜」なんて思っていたら、超ゆるくて拍子抜け。
ということで、あっという間にバルセロナに到着。
さて、空港からバルセロナの中心部はちょっと離れているので、移動が必要。
バルセロナ中心部まではエアポートバスが用意されているので、それに乗ることにする。「BUS」の案内にしたがって
地下の方に降りて行くと、エアポートバス乗り場がある。柱に値段や時間の案内が書いてあるのだが、
よく分からず。One Way と Returnがあるようなのだが、「何日間有効か?」とかが分からず。まさか当日のみ有効
なわけはないけど、それだったらマズイなぁ〜といろいろ迷って結局バス付近にいた係員に聞くことに。
係員に聞くと、往復のチケットは15日間有効らしい。明後日マドリードに戻る我々は全然使えるので、往復で
買うことに。
外にある自販機で買おうかと思って戻ろうとすると、その係員は親切にも「バスの中でドライバーから買えるよ」と
教えてくれた。サンキュー。
ということで、ドライバーから直接往復のチケットを買う。(あっ、写真の男性は私ぢゃないです)
チケットと言ってもちゃんとしたチケットというよりは、ただのレシート。
レシートの上が行きのチケットで下が帰りのチケット。ということで、空港に戻る日までにこのレシートみたいなチケットを
無くさないように大事にとっておく必要がある。
空港からバルセロナ中心街までは、エアポートバスで4〜50分ぐらい。
エアポートバスは市内中心部のカタルーニャ広場横に止まる。ちなみに空港へ行くバスは同じ場所から出発する。
この写真右下に写っているのがエアポートバス。この水色で「Aerobus」と書かれた車体は目立つので、迷う心配はゼロ。
バスを一歩降りたら、もう建物とか広場にあるクオリティーの高い彫刻とかでヨーロッパ感が満載だ。
さて、バスを降りたら早速観光開始。(実際はここから予約していたホテルに直行してバックパックを置いてきたのだが・・・)
まず最初に向かったのは、お腹が空いていたということもあって「ボケリア市場」という、「まあ、観光客向けだろう」と
思われる市場へ行く。
カタルーニャ広場からボケリア市場までは歩いても5〜10分ぐらい。この道はちょっとした広い遊歩道的な造りにも
なっているので、そこでたくさんの土産物屋台や花屋なんかもあって、楽しめる通りだった。
ボケリア市場に到着すると、それはそれは活気のある市場で人もたくさん。
生ハムを売る店や果物を売る店などがいきなりあって、テンションがあがる。
さすがにアジアの屋台とかと違って、果物は綺麗に並べられていて「おいしそう」にディスプレイされているところが
「あ〜、ヨーロッパ」という感じがしていい。
ナッツ類も豊富。こちらも美味しそうにディスプレイ。おもわず、自分の好きなピーカンナッツを買ってしまいそうに
なったが、いきなりナッツなんか買ったらお腹いっぱいになってしまいそうなので、グッと我慢する。
スペインと言えばオリーブ! という知識に乏しく、自分はオリーブはイタリアというイメージだったのだが、
いやいや、スペインだって負けてはいない。ということで、本場のオリーブを食べてみる。
これが、素晴らしく美味い! さすが本場といった感じで、 鮮度なのか?漬け方なのか?日本で食べるオリーブと全然違うのだ。
この後何度か スペインで食事をするのだが、オリーブオイルも日本で食べるものと全然違って質が良い。
あっさりというかすっきりというか・・・。「油」という感じではないのがすごく不思議。「オリーブ果汁」と言っても過言ではない感じ。
簡単な料理でも最後に少し垂らすだけで全然変わってしまうんだろうなぁ〜というのが正直な感想。
あまりの感動に、帰国時、バックパックがメチャ重くなるのを承知で、わざわざオリーブオイル缶を買ってしまったほどだ。
オリーブの美味さを実感して調子こいた我々は、この空きっ腹を満たすべく、美味そうなラップを売っている店を発見。
超豪華そうなラップ。そしてこちらも思わず買ってしまいそうになるような素晴らしいディスプレイで迷いまくり。
迷いまくった挙句結局買ったのは野菜たっぷりのこんな感じのもの。
食べごたえグー。
スペインといえば生ハム。市場内にはこんな感じでよく考えたらすごく残酷な光景なのに、それを全然感じさせない
生ハムたちがディスプレイされている。
日本で食べるよりも全然お得な値段で生ハムを食べることができる。
「食べないわけにはいかないでしょ〜!」ということで、早速購入。一口食べてみるとその美味さに感動なのだ。
肉の味はもちろん、脂も”とろっ”としていてしつこくない。塩っ気が結構効いているのだが、同時に味もしっかり凝縮されている。「臭み」的な物は全然ない。
本場の高級生ハムからしたら、安っすい安っすい生ハムなんだろうけど、それでもこの美味さとなると、高級生ハムは
「どんだけ〜!」美味いのか、もう想像がつかない。
さて、普段生ハムなんかと全く縁が無い、超小市民な我々にとって「生ハムといったらメロンでしょ〜!」と、
ステレオタイプな考えしか出てこない。生ハムなんか普段頑張っても食べれないのに、同時にメロンを食べるなんて、
天文学的な確率でありえないのだ。
しかし、そんな夢もココでなら叶えられる。幸いにして、市場内にはカットフルーツを売る店があったので、カットフルーツ
の中にメロンが含まれているやつをチョイス。そして、先ほど買った生ハムとそのメロンを一緒に食べてみる。
う〜ん!うまいっ! 今まで金持ちの人達はこんな美味い物を食っていたのか〜!と悔しくなるぐらいの美味さ。
俺だったら全然思いつかないような、この組み合わせに気づいた人は、本当に天才だなぁ〜と思うよ。
さて、ボケリア市場を一通り楽しんだ我々は、市場のすぐ近くにある観光スポット「ミロのモザイク床」に向かう。
市場とは目と鼻の先ぐらいの距離だ。
ガイド本にはすごく綺麗な写真で載っていたので、期待大で行ってみたところ、普通の地面の一部がモザイク床に
なっているため、一般人に普通に踏まれまくっている。おかげで他の部分の地面と同じくらいの汚さになっているので、
観光ポイント感は全然なかった。
ミロのモザイク床から奥に入った所にカテドラルがあるようなので行ってみることに。
大通りから一本入っただけで、車一台通るのがやっとの路地ばかり。しかしながらこんな路地でさえ、いちいち素敵な光景で
悔しくなる。 ビバ・ヨーロッパ
そんな素敵な細い路地を進んでいくと、突然広場が出現。そして、その広場の先に目を疑うような立派なカテドラルが出現!
「それ!反則だろっ!」と叫んでしまいそうなほど立派で美しい建物。ヨーロッパの人々がどれだけキリスト教に
熱心なのか?が、これを見ただけでもわかる。
早速建物に近づいてみると、さすが「ザ・ヨーロッパ」と言える彫刻の質の高さ。アジアで見られるような「微妙に手を
抜きました」感は全然ない。
簡単に外観で感動してしまったが、中に入ったらもっと感動する光景が広がる。
ものすごい高い天井。そして石で作られた立派な柱が何本も立っている。木で作るのならまだわかるが、この高さの柱を
石で作るなんて桁外れだなぁ〜と思う。
カテドラル前の広場は結構たくさんの人がいて賑やかなのだが、建物内に入るとさすがに教会ということもあって、
全然違う空気が流れている。
建物内の彫刻もレベルが高すぎる。本当に「動くんぢゃね?」ってぐらいの精巧さ。そして美しさ。
日本の仏像等の彫刻も美しいがどちらかと言えば「力強い!」という感じで、ヨーロッパの彫刻は「繊細!」って
感じがする。
さて、カテドラルの横の小路を進んだ所に「王の広場」という場所があるらしく行ってみることに。
王の広場は本当に「カテドラルの隣」というぐらいの場所にある。
小道を進むと、突然開けた場所の出る。これが王の広場。
この場所はアメリカ大陸に到着したコロンブスが王に謁見したという場所らしく、中世の佇まいを残している場所
らしいのだが、先ほどのカテドラルで感動しきってしまった我々にはちょっと物足りなく、感動も薄かった。
そんなこんなで、「王の広場」のありがたさを全く感じられないバカなドアジア人二人は、カテドラル前の広場まで戻る。
カテドラル前の広場を挟み、カテドラルとちょうど反対側に「建築士会館の壁画」がある。
建築士会館の壁にはバルセロナと縁の深いピカソのデッサンが「ど〜ん!」と描かれている。
しかしながら「芸術の良さ」というものに全く疎い(うとい)われわれは、ピカソの良さが全然理解できず・・・。
もっとこうゆうものの良さが理解できる大人にならなくては・・・と思うばかりであった。
ここからは、サグラダ・ファミリアを目指してバルセロナの街を歩いて行く事にする。
カテドラルからカタルーニャ広場の方へ歩いて行き、北西の方向へさらに進んでいくと見えてくるのが、カサ・バトリョ。
カサ・バトリョとは、サグラダ・ファミリアを設計したガウディによる建築物なのだが、カサ・バトリョの隣にはガウディと時期を同じくした有名な建築家の建物がある。
まず、一番南側にあるのが、カサ・リェオ・モレラ。この建物は「ドメネク・イ・モンタネール」という建築家がリフォームした建築物。独特なバルコニーの形とかが特徴で、彼は建築学校の教師として働いていたこともあり、ガウディにも教えていたことがあるそうだ。
その隣にあるのが、カサ・アマトリェー。カクカクとした三角屋根が特徴の建物で、外壁には綺麗な模様の絵が書かれている。これはジョゼップ・ブッチ・イ・カダファルクという人の作品で、彼も先ほどのモンタネールの弟子。
そして、一番北側にあるのが、ガウディの作品であるカサ・バトリョ。正面の外壁にはガラス片やタイルで装飾されており、淡い色が美しい建物。窓の形とかも結構独特。
ガウディは隣りにあるカサ・アマトリェーを相当意識して手がけていたそうだ。
ちょっと遠くから写真を撮ると、こんな感じで3軒の独特なデザインの家が並ぶ。バルセロナの街はこんなオシャレな家ばかりかと誤解するかもしれないが、街を歩いていると普通の建物はごくごく普通。なので、この3軒だけ突然オシャレに現れるので、歩いているとすぐにわかる。
さて、カサ・バトリョからさらに北西方向に歩くと、やはりガウディの作品である「カサ・ミラ」があるので行ってみる。
「が~ん!」 遠くから見えていたのだが、嫌な予感は的中。
どうやら外壁の修復中であるらしく建物は見えず。とりあえず工事用に建物を覆っているシートには、カサ・ミラの絵が描かれているのだが、これぢゃぁねぇ~。
こんな感じで世界的に有名な建物が工事中だったのは2件目で、カンボジアのアンコールワットも自分が行った時は工事中で、趣も何も無い緑色のシートで覆われていた。わざわざアンコールワットに行ってちゃんと見れなかったのも超がっかりだったが、カサ・ミラが見れないのも同じぐらい超がっかりなのだ。
ちなみに後から知ったのだが、修復中でも中には入れたみたいで、それを知らなかった我々は普通にスルーしてしまった。重ねて残念!
くよくよしてもしょうがないので、気を取り直す。
今まで進んできた道を右折するように進むと、サグラダ・ファミリアの方向なのだが、途中に観光ポイントである「ラス・プンシャス集合住宅」がある。
ラス・プンシャス集合住宅もカダファルクの作品で、二本のロケットのような棟が独特の建物だった。
ちなみに、ここまであっさり歩いてきたように書いたが、地下鉄で言ったら数駅分の距離なので、カテドラルからここまで全部歩くと結構疲れるので注意が必要。
ラス・プンシャス集合住宅からさらに北東の方向に進んでいくと、この旅のメインイベントでもある、サグラダ・ファミリアに到着する。
サグラダ・ファミリアはかなり大きな建物で、周囲にある一番高い山と同じぐらいの高さがあるので、遠くからでも見えてしまう。ちなみに「神が作ったものを超えてはならない」という考えから、その山よりは低く設計されているそうだ。
すでにその姿が見えてきて、否応なくテンションは上がる。
ど〜ん!
ついに夢にまで見たサグラダ・ファミリアをこの目で見ることが出来た。圧巻の姿に超感動だ。
でも、ちょっと待てよ? 何だか彫刻とかが雑で、今までテレビやネットで見てきたやつはもっと細かった気がする。
こんなもんだったけ〜?と若干の違和感を感じた。
ガイド本を見ると、我々がアクセスしてきた方向からすると、こちら側(西側)は「受難のファサード」と言われる
方向のようだ。こことちょうど反対側(東側)には「生誕のファサード」と呼ばれているのがあるので、
そっちへ回ってみることにする。
お〜!テレビでよく見るのはこっち側なんだね〜。これこれ、我々が想像していたサグラダ・ファミリア。
生誕のファサード側はガウディがいた頃に作られた側の為、彫刻も素晴らしく、歴史を感じさせる光景だった。
受難のファサードも素晴らしいのだが、生誕のファサード側はもっとすばらしく感動だ。
さすがにテレビで見るのと違って自分の目で実際に見ると、感動も加わって素晴らしさが倍増となる。
「本当に、わざわざここまで来て良かったなぁ〜」と思える瞬間なのだ。
生誕のファサード側の道路を挟んだ所には「ガウディ広場」という広場がある。ここから見るサグラダ・ファミリアも
素晴らしということで見てみることに。
サグラダ・ファミリアの全貌を見ることができて、ここから見る姿も素晴らしい。ガウディ広場には池があって、
夜にはライトアップされたサグラダ・ファミリアがその池に写って美しいということなので、夜になったら
また見に来ることにする。
さて、ここらで少しお腹も空いてきたので、そこら辺のガイド本に紹介されているわけでもない店にふらっと入って
食事を取ることに。
ということでまず注文したのがタコのカルパッチョ的なもの。世界中でもタコを食べる文化って結構少ないって
聞いたことがあったのだが、スペインでは普通に食べるのね。オリーブオイルが効いててウマウマ。バルセロナは
海に近いこともあって魚介が新鮮な感じがする。
「スペインに来たらパエリア食べなきゃだめでしょ〜!」というステレオタイプな考えを消し去ることが出来ない
アホな我々は、バルセロナがパエリアの本場ではないけれどもやっぱりパエリアを注文。
今まで日本でいろいろなスペイン料理店でパエリアを食べてみたが、本物を食べたことも無いくせに「う〜ん、イマイチ」と
常に思っていた。ということで「本場の国のパエリアはどうなんだろう?」という興味も多々あったのだ。
今回注文したのは、お米のオーソドックなパエリアではなく、細いパスタで出来たパエリア。日本ではあまり食べられない
もんね。ということで一口・・・
美味いっ! さすがにスペインでパエリアが不味かったら超がっかりだが、さすがにそんなことは無く間違いのない味。
スペインの料理は「全体的に味が濃い目だなぁ〜」というのが正直な感想。しかしながら、魚介の旨味をパスタが
しっかり吸ってくれているので超美味い。これはオススメ。
地下鉄で数駅分の距離を完全に歩いてしまった我々は、移動の疲れもあって、一旦ホテルに戻って休憩することに。
なんせ、夜には再びライトアップされたサグラダ・ファミリアを見に行かなくてはならないのだ(日程の関係上、夜の
サグラダ・ファミリアを見られるのは今晩がラストチャンス)
さて、休憩して体力を少しだけ回復した我々は、ホテルから歩いて行ける距離にある「ピカソ美術館」に行くことに。
ピカソ美術館に行ってみると、何故だかガイド本に書いてある閉館時間よりも1時間早く終ると係員に言われて、
ダッシュで見る羽目に。そんなこんなで残念ながら一枚も写真を撮らず。
ピカソの作品って結構賛否両論あると思うし、有名な絵についての良さが、自分にとって正直分からない。しかしながら
ピカソの若い時代の作品なんかは、「なかなかイイね!」と言えるようなものも多かった。
さて、ダッシュでピカソ美術館を見たら、すぐ近くにある「サンタ・マリア・ダル・マル教会」にもついでに
寄ってみた。
サンタ・マリア・ダル・マル教会も、基本的には昼間に見たカテドラルと同じような構造で規模が違うぐらいだった。
我々が行った時間はもう夕暮れというか夜になりかけていたので、内部の写真は右側のように真っ黒になって
よく分からない写真になってしまったが
昼間に撮影すると、こんな感じの素晴らしい景色となる教会だ。ちなみにこれはGoogleのストリートビューを拝借。
最近は建物の内部までネットで見れてしまう時代になると、「はて、わざわざ自分で行く必要があるのか?」と
疑問に思ってしまうが、深いことは考えないようにする。
さて、夜も更け始めてなかなかいい時間になったので、ライトアップされたサグラダ・ファミリアを見に行くことに。
さすがに今回は地下鉄で行きますYo!
地下鉄で行くとさすがにあっという間に着く。昼間にあんだけ歩いたのが嘘のようだ。
地下鉄のサグラダ・ファミリア駅は、出口を出るといきなり壮大なサグラダ・ファミリアが現れて、昼間見たくせして
再び感動する。ライトアップされたサグラダ・ファミリアはこれまた素晴らしい。
ライトアップされた写真を撮る時の利点は、天気の悪い日でも綺麗に写るという点だと思う。今日は微妙に雲が多く、
昼間の写真は若干どんよりした写真となってしまった。しかしながらライトアップされた夜の写真は、
それこそ雨が降っていない限り、曇っているぐらいではあまり関係ないので素晴らしい写真が撮れる。
快晴の日に当たらなかった場合は、夜に写真を撮りに来るのもアリアリだ。
ガウディ広場の池に写るサグラダ・ファミリアが綺麗ということで、ガウディ広場に来てみたが、アングルか
ポジションが悪いのか?大して綺麗に写らなかった。「世界行ってみたら本当はこんなとこだった!」では
もっと綺麗に写っていたのになぁ〜? やはりプロが探しだすアングルは違うのだろうか?
ついでに「受難のファサード」側も見てみる。こちらも綺麗。でもやはり夜も「生誕のファサード」側の方が綺麗かな。
さすがに移動と歩きによる疲れで眠気もマックス! そんなこんなで、夕飯はレストランとかに寄らず、スーパーとかで
軽食を購入して済ますという、旅行のド初心者丸出しの行為をしてしまった。
さて、スペインでは「ガスパチョ」というトマトのスープが有名。さすがにレストランで食べるガスパチョは美味いと
思われるが、スーパーにはこんな感じでガスパチョが売られていたりする。スーパーで買ったものだが、このガスパチョも
そこそこ美味く結構満足できる。駆け足で旅する場合なんかはアリなんぢゃないか?とも思う。
さて、そんなこんなで2日目は終了。明日はバルセロナの最終日。夜にはマドリードに移動しなければならないので、
朝からサグラダ・ファミリアの内部を見学する予定。そしてグエル公園やカタルーニャ音楽堂なんかを見学する予定だ。