【ロシア旅行記】Day2 (ガガーリンに会いに行ってみた)

今日もモスクワに泊まる予定になってて、飛行機に乗るとかの時間制限が無い。なら、多少時間が読めなくても大丈夫なちょっとした遠出しようかと。

そんなこんなで、ローカル電車で1時間半ぐらいで行ける「セルギエフ・ポサード」
へ。

ホテルの前にはコンビニ的スーパーマーケットがあって、ちょっと中をのぞいて見ることに。

スーパーは、果物からお菓子・酒・ジュース・チーズ・ヨーグルトからお惣菜まで種類は豊富。コンビニ以上スーパー以下といった感じの非常に便利なお店で、地元のロシア人も結構利用していた。


果物・酒・お菓子から惣菜まで売ってた

揚げ物中心だが惣菜が豊富

朝食を食べていなかったので、お惣菜を買うことに。

買ったものは、ナスの上にチーズやらひき肉やらの具材を乗せたグラタンのようなもの。ちょっと油っこかったがウマウマ。
そして、なんだかわからないがしょっぱい系を狙って買ったら完全に期待を裏切るデザート系のケーキみたいなもの。
中に甘いクリームチーズみたいなのが入ってて、これはこれでおいしいかった。


ケーキ生地の中に甘いチーズが入ってた

さて、腹ごしらえを済ませたら、ロシア国鉄ローカル線に乗るために地下鉄を3号線→5号線と乗り換えて、カムサモーリスカヤ駅(КОМСОМОЛЬСКАЯ)駅に向かう。ここには国鉄の駅が何個かあって、レニングラード駅・カランチョフスカヤ駅・そしてヤロスラフスキー駅(Ярославский вокзал)がある、今回乗るのはこのヤロスラフスキー駅から。駅舎には「Ярославский вокзал」のキリル文字があるのでそれを目印に行くと良い。

ちょっとした情報だが、この駅舎には入る必要は無い。チケットは駅舎の裏手の若干混雑したところで買える。駅舎は長距離特急とかの当日以外の券とかを買うためのチケット窓口があって、チケットを買うのに時間がかかってしまう。(自分たちはここで時間を食い、結局目的の電車に乗り遅れた)


裏手にあるので注意

あと、裏手のチケット売り場で買うにも、地球の歩き方には17番窓口とあるが、17番でなくても買える。わからなければ改札に立っている制服姿の強面(こわおもて)のおばちゃんに「セルギエフポサート!!チケット!」と言えば、意外と親切に「あそこの窓口だよ」と指差しで教えてもらえる(自分たちはそうやって教えてもらった。強面のおばちゃんたちは、結構優しくて自動改札にてこずっていると、ヘルプしてくれた)。
また9:30の特急が便利だとあるが、別にその電車でなくても特に問題ない


切符はロシア語で「ビリエート」と言う

なかなか楽しい

1時間半ぐらい電車に揺られると、セルギエフポサード駅に到着。
自分はiphoneのgoogle mapで現在位置を確認しながら電車に乗っていたのでどの駅がセルギエフポサードかは分かったが、そんなことをしなくても、ほとんどの乗客が降りる駅が目的駅なので、特に心配はいらない。

駅を降りると徒歩でトロイツェ・セルギエフ大修道院に行かなくてはならないが、その道順は

  1. 乗ってきた電車の進行方向にしばらく歩く
  2. ちょっとにぎやかな道にぶつかるのでそこで左折
  3. そのまま歩くと車通りの多い道路(T字)にぶつかるので右折
  4. しばらく歩けば青いたまねぎ屋根が見える

以上。特に難しい道ではなく、15分ぐらいのんびり歩いたら到着する。


駅から教会までの行き方(徒歩)

途中には戦争に関する記念碑があった。日本にはあまり見かけないが、海外の国では「戦勝記念碑」がある場合が多い。歴史的に戦争に勝利したという事実は非常に重要のようだ。


途中には戦争に関する記念碑があった

トロイツェ・セルギエフ大修道院に到着すると、さすがにモスクワから近い観光地とあって、どこから沸いて出たのかわからないが、観光客でいっぱいだった。特に観光バスで来ただろう団体客(多くは中国人)がたくさんいた。2014年8月現在、入場料は290ルーブルぐらいした。


トロイツェ・セルギエフ大修道院に到着

トロイツェ・セルギエフ大修道院入り口

こんなトンネルをくぐって入る

中に入ってみると、さすがに観光地だけあって、感動する風景が次々と現れる。特に青色のたまねぎ屋根のウスペンスキー大聖堂には見事なイコン画があって、神聖な空気が流れているが、観光客が多くて若干かき消され気味。

このような聖地に行く時、女性は髪の毛を覆い隠せるスカーフ等を持って行った方がいいかもしれない。特にないからといってお咎めは無いが、地元の女性は建物内に入る時にはスカーフを被るので、郷に入っては郷に従えと言うので・・・。


ウスペンスキー大聖堂

中には見事なイコン画が

敷地内の中央には水色が実にきれいで立派な鐘楼がある。


水色がきれいな鐘楼

さて、この修道院でもっとも古く神聖な建物がトロイツキー聖堂。

神聖な建物だけあって、入り口からかるく引くぐらい長い行列が。
気分は萎えつつも、せっかくここまできたのだからと並ぶ。地球の歩き方には「参拝や観光の列が絶えることのない」とあるので何の疑いもなく並ぶ。

しかしながら、若干気になるのが入り口で行列の横からズカズカ入って行く団体客とかがいる。「なんだ?特別扱いか?」と思いながら並んでいると1時間ぐらいしてやっと入り口付近まできた。
でも、やはり行列の横からどんどんはいっていく人たちが気になる。んで、iphoneで調べる。「セルギエフポサード・並ぶ」と。
で、ヒットしたある方のblogには「日本人はあの行列に並んではいけません!」と。

はっ?と思ってよくよく読むと、どうやらこの行列は建物内にある特に神聖なものに口づけをしたい人の列であって、建物内を見るだけなら並ぶ必要は無いとのこと。

「1時間以上並んだこの時間は何だったんだ?」と思いつつ、とりあえず妻を偵察に行かせると、しばらくして戻ってきた。

「普通に入れるんだけど・・・」

二人して愕然とし、全身の力が抜ける。
結局、中を見るだけならば、全然並ぶ必要は無かったのだ。完全に貴重な時間をロスしてしまった・・・。


トロイツキー聖堂の行列には絶対並んではいけない


とは言え、中には有名な画家が書いたイコン画があって素晴らしい

セルギエフポサードはマトリョーシカの生産地であることもあって、マトリョーシカが修道院を出たところで売っていた。修道院の近くには「おもちゃ博物館」もあったりする。

ここのマトリョーシカはモスクワ中心部で買うより若干安いとの事前情報を得ていたので、ここでマトリョーシカを物色。するとわりと商売気のあるおばちゃんが熱心に説明してくれたので、ここで買うことに。

マトリョーシカは絵付けが丁寧なものほど高く、個数が多いほど高い傾向にある。自分が買ったマトリョーシカは、おばちゃんの提示価格では800ルーブルだったので、「700ルーブルにならないか?」と言ってみたところ「しょうがないわねぇ~」といった感じで700ルーブルにしてくれた。

この後、モスクワの中心部でマトリョーシカを物色してみたが、セルギエフポサードのマトリョーシカはビックリするほど安くはなかったが、若干安めに買える気がする。


セルギエフ・ポサードで買ったマトリョーシカ

トロイツェ・セルギエフ大修道院を後にした我々は、モスクワ中心部へ戻るために駅へ向かった。

途中、小さなキオスク的店でピロシキが売っていたので買ってみた。
中身は「キャベツのピクルス」をチョイス。写真のようにやはり「惣菜パン」のような見た目で、キャベツのピクルスは結構マッチしていておいしかった。
あまりのおいしさに中身の写真を撮り忘れるぐらいだった。


中身はキャベツのピクルス

ロシアではこんな車も時々見ることができる

実はロシアに来たら飲んでみたい飲み物があった。それは「クバス」というちょっと炭酸の効いたソフトドリンク。黒パンを発酵させて作った飲み物で事前の情報では味がちょっと想像できない。なんせ「黒パン」を発酵させた飲み物だから・・・。

んで、実際に飲んでみると、独特の甘さと酸味があって、単に「すっぱい」とか「甘い」とかの表現ができない感じの奥深い味わいがある。
正直言うと、最初に飲んだときは「あ~、これはぐびぐび飲める感じじゃないなぁ~」と思う感じで若干のクセを感じた。
が、この旅を続けて何度か飲んでみると、それはそれでおいしく感じてきて、子供の頃から慣れ親しんできたらなつかしい味になるんだろうなぁ~的な飲み物だ。

クバスは夏のシーズンになると、黄色いタンクを備えた移動販売車が人の集まる場所に何台もでるらしく、それが夏の風物詩となるそうだ。
地元の人は次々と買っていくし、ペットボトルの「○○リッター」という単位で買っていく人もいた。


飲み慣れていたらおいしい飲み物なんだと思う

あちこちで見られる

さて、セルギエフポサードに来る時は国鉄ローカル線で来たが、帰りはバスで帰ることにする。というのもちょっとした狙いがあって、バスはモスクワ市街の「ヴェーデーエヌハー(ВДНХ)」というところに止まる。んで、ここには「宇宙飛行士博物館」というのがあるので、バスを降りたついでに見学できるというわけ。

セルギエフポサードからのバスは駅前に388番のバス乗り場がある。モスクワ行きのバス乗り場は他のバス乗り場から離れて1つだけで確か「モスクワ行」みたいな表示があったので、迷う心配は無いと思われる。また、バス乗り場でチケットが購入できる。



この辺にバスは到着する

料金は電車よりも若干高く、一瞬「えっ!バスの方が高いの?」と今までの常識で考えると納得いかないが、ビックリするほど高いわけではないので、素直にチケットを買うことにする。

所要時間も電車とほぼ変わらず1時間半ぐらいであったが、なんせ車なので渋滞にはまると時間は読めなくなると予想される。(自分は渋滞にはハマらなかった)

バスはモスクワ市街までにいくつかのバス停で止まるが、降りる人はまばら。
しかし、目的の宇宙飛行士博物館近くのバス停で降りる人が一気に増えるので、どこで降りたらいいか迷う必要はない。あと、宇宙飛行士博物館は独特のオブジェ(というか建物の形)なので(下写真参考)、バスの車窓からこのオブジェが見えてきたら降りる準備をすればよい。

モスクワの建物はスケールが桁違いのものが多く、バス降り場から「なんだ?こりゃ?」というほどデカイ建物が見えた。後で調べてたら「コスモスホテル」というホテルだった。このホテルも結構な目印になるので、このホテルが見えたら降りるということでもいいかもしれない。


このホテル(コスモスホテル)付近でバスを下車

車内からこんなオブジェが見えたら下車すべし

かなり独特な建物だ

宇宙飛行士博物館はこの旅でちょっと期待していた観光地の一つなのだ。

日本人的にはアメリカNASAの宇宙技術がすごいって感覚があるが、アポロからスペースシャトルにかわり、そしてスペースシャトルは現在はすでに退役している。そんな中、旧ソ連時代からのソユーズなんかは現在でも現役で、唯一宇宙飛行士を宇宙に送れるロケットを持ってるのもロシアだ。

そう考えると、ロシアの宇宙技術って実はアメリカよりもすごいんじゃない?的な思いがあり、技術者の端くれとしては、是非自分の目で確かめてみたいと思っていたのだ。

前置きはさておき、実際に博物館を見てみると、思った以上に展示物が多く、多くの男子は心躍ってしまう内容だった。2014年8月現在で入場料は一人200ルーブル。
写真を撮るには別途お金が必要。自分たちは入場料だけ払って入ったので写真が撮れず(こっそり撮ってたら係員に怒られた)、写真撮る代をケチったのを後悔するぐらいだった。

宇宙のこととか、ロシアの科学技術にちょっとでも興味がある人には
かなりオススメの施設だと感じた。


昔の宇宙服があったり

ロケットのエンジンがあったりする

宇宙飛行士博物館を後にした我々は、モスクワ中心部に行き、散歩がてら夕食にすることにした。

地下鉄を乗り継いで、モスクワ中心部にあるアルバート通りへ。この通りはどのガイド本にも載ってる有名な通りで、お土産物屋とかカフェとか、それこそいろいろな店が軒を連ねていて、散歩にはうってつけの通りなのだ。

アルバート通りに限らず、モスクワには「MYMY(ムームー)」(キリル文字の「Y」は英語の「U」と同じ感じで「ウー」と発音する)というカフェがあって、ちょっとしたファミレスみたいな感じ。しかも学食や社食と同じ感じで、自分でお盆を持ち、並べてある料理を指差しすれば、お店の人がお皿に盛ってくれるので、自分で食べたいものを何種類か選んで、最終的にレジ行けば清算してくれる。
ロシア語が読めも話せもしない旅行者にはうってつけのカフェなのだ。

事前の情報では、味について絶賛する人はいなかったが、あまりおいしくないと言っている人もいた。なので、あまり味について期待はしていなかったが、絶賛するほどではないが、別に否定するほどでもなく、自分はおいしいと感じた。

それなりに、ロシアでしか食べれなさそうな料理を選んで食べれたし、地元の人も結構利用していたので、不可ではないのだろう。

お店によっては、店の前に牛の置物を置いている店もあるので、目印にもなると思う。


アルバート通りのカフェMyMy(ムームー)牛の置物が目印だ

食事を終えた我々は、さらにアルバート通りを散策してみた。ここで、お土産屋のマトリョーシカの値段を調べたが、さすがにセルギエフポサードよりは高かった感じがする。

通りには出店(でみせ)形式で古本を売る店もあった。地下鉄でも熱心に本を読む人を結構見かけた。

以前ジャーナリストの池上彰さんの本で「社会主義や軍政の国でも、本屋さんがあって、さらに人々が熱心に本を読む国はこれから発展する国です。逆に情報統制が厳しく、本屋さんが少ない国はなかなか発展しないでしょう」と言っていた。このときは本屋さんがある国としてミャンマーを挙げていて、逆に少ない国としてラオスを挙げていた。

それを思うと、今や社会主義をやめて民主主義となったロシアはこれからまだまだ
発展する国なんだろうと思う。
ただ、それだけの理由ではなく、ロシアは冬が長く、自然と室内で楽しむものが発展しやすくなる。だから熱心に本を読む人が多いのかもしれないし、室内で楽しむバレエやオペラなんかが有名なのかもしれない。

アルバート通りに限らず、ロシアの観光地には結構似顔絵の店(?)があった。
描いているところをちょっと覗いてみたが、店(?)の数が多いだけあって、レベルは高かった。


露店形式で古本が売っている

似顔絵のクオリティーは高い

アルバート通りの端っこには、「外務省」がある。モスクワには「モスクワ建築」と言われるスターリン・クラシック様式と言われる、一言でいったら「デカくてかっこいい」建物がある。この外務省もその一つで、間近でみたら言葉にならないほどデカくてかっこいい建物だった。


日本ではありえないほど立派な建物だ

この日はライトアップされた夜の聖ワシーリー寺院を見る予定で、アルバート通りと聖ワシーリー寺院は近いのでこのまま時間をつぶして日が暮れるのを待つか(この時点で夜6時ぐらいなのだが、ロシアは日が暮れる時間が結構遅いのだ)、一旦ホテルに戻ってちょっと休憩してから、もう一度来るか迷っていた。

結果、一旦ホテルに戻って少し休憩する方にしたが、途中で最近海外でよく見かけるセルフタイプのヨーグルトアイスの店で休憩。カップが置いてあるので好きな味のアイス(ソフトクリーム)を好きなだけカップに入れる。いろんな味を一緒に入れても良い。そして好きなトッピングを乗せて食べる。最終的に値段は重さで決まっているので、明瞭会計。いろんな味を好きな量だけ楽しめるのでオススメだ。

ホテルの近くで、日本では見かけない形の桃を見つけた。どんな味だろう?と試しに買ってみて、ホテルで食べてみたがこれがめちゃめちゃ美味かった。



この桃はすごいおいしかった

ホテルでちょっと休憩した我々は、再び赤の広場に向かいライトアップされた聖ワシーリ寺院やグム百貨店を見に行った。
ライトアップされた聖ワシーリ寺院は昼間のそれとはまた違って素晴らしい建物だった。


夜のグム百貨店

夜の聖ワシーリ寺院もすごく綺麗

裏側はこんな感じで

どこから見ても綺麗な教会なのだ

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