【トルコ旅行記】Day4 自作 vs 本場のサバサンド 勝つのはどっち?!inトルコ

良い勉強になったサラエボを後にして今日は朝からトルコに向う。

飛行機代もそれほど高くないし、飛行時間も2時間弱ぐらいなので、もうバスで移動しているみたいな感覚だ。

ということでトルコ初上陸~!(サラエボに行く時にトランスファーで一度降りたが・・・)

イスタンブールの空港は中東周辺のハブ空港でもあるので、空港自体もかなり賑やかで人が多い。トルコでSIMを買いたかったのだが、トルコのSIMは高いうえに使い続けていると、携帯の端末をロックされてしまうらしく、今回は買わずにトルコを旅することに。日本と同じく旅人に不親切な国だ。

さて、空港から市街に出る方法はいろいろあって、ガイド本とかにしっかり書いてあるから詳細はそちらを参照していただくとして、まずは地下鉄に乗る際なんかに便利な「イスタンブールカード」を購入。日本で言うSuicaみたいなチャージ式のカード。

カード自体の購入は駅の自販機で出来るのはもちろん、どうやらイスタンブールの空港のデパーチャーフロアにあるキオスクでも買えるらしい。実は「そこで買おう!」と思っていたにも関わらず、すっかり忘れて空港を出てしまった。

イスタンブールの空港は、空港に入る際にセキュリティーゲートを通らなくてはならず微妙に面倒臭い。しょうがないので駅の自販機でカードを買うことにしたが、大きなお金が使えず・・・(汗)。ここでも両替ぢゃなくてATMでお金を下ろすことの不便さに遭遇。空港から地下鉄駅に向うコンコースの途中にあったスーパーまで戻り、水一本を大きなお金で買い、なんとかお金を崩す。

というわけであれこれ面倒なので空港に着いたら、デパーチャーフロアーまで行ってキオスクでイスタンブールカードを買うことをオススメする。ついでにそこでチャージもできるみたいだし。空港のキオスクで買うことの詳細は が参考になる。

さて、毎度こうゆうカードで困るのは「あと残高どのぐらいだったっけ?」って心配になること。ところがイスタンブールはこの辺にすごく優しくて、駅にはこんな感じで残高がささっと確認できる機械が、結構な確率で置いてある。

機械のオレンジの部分にカードをかざせば、残高が表示されるというわけ。ただしここ(アテキョイ)の歩道橋に設置してあった機械の残念なところは、野ざらしの場所に設置してあったので、天気が良いと画面が反射して全然見えないので、思わず「をぃ!」って突っ込んじゃうところだ。もうちょっと工夫が必要ですな。

ちなみにこんな機械もあって、この機械ではチャージができる。ちなみに、空港にある地下鉄の駅にある機械ではコインでのチャージができなかった。大きすぎるお札でもチャージできないので、微妙に不便。

そんな感じで地下鉄に乗ってまず向かったのは、今夜のホテルを予約してあった「アタキョイ駅へ」 。
空港の駅から3駅と近い。というのも明日は早朝から飛行機でパムッカレへ行くので空港近くで安い宿が必要だったのだ。

そんなこんなで、アタキョイ駅に降りてみると「お〜、トルコ感がかなりするよ〜」という感じ。
サラエボとは違って中東感がするが、街が結構近代的なので微妙に中東感がズレている。

トルコは初上陸なのだが、こんな感じで街中に昼間から普通に屋台が出ているところを見ると、ヨーロッパとは違って中東だなぁ〜と感じる。すでにそこらじゅうから美味い匂いがしてくるのがたまらない。

アタキョイの駅から再びメトロに乗って市街地方向へ。途中ゼイティンブルヌという駅でトラムに乗り換える。

トラムはイスタンブールの常に混雑した街の景色とは似つかわしくなく、すごく近代的な車両だった。どことなくイスラエルのトラムとも似ている感じがする。サラエボの使い込まれたボロボロのトラムを昨日まで見ていたので、あまりの違いに驚愕する。

しかしながら車内の混み方はハンパない。というのも時間によらず常に混み合っているのだ。正直イスタンブールの公共交通機関はどれに乗っても常に混んでいて正直疲れてしまう。しかも下手に奥の方で立っていると、あまりの混雑で降りたい駅を逃す可能性もあるため、結構な人がドア付近に集中しており、さらに混雑ぶりが増す。

混雑した所がキライな自分にとって、早くも「俺、トルコ(イスタンブール)には住めない」と早々に感じてしまった。

そんな窮屈な思いをしながら向かったのは、ヨーロッパサイドの最も東側に位置するガラタ橋近くの「エミノニュ駅」

駅を降りた途端に見えてくるモスクのあまりのデカさに圧倒されてしまう。あまり知らなかったモスクなのにこんなにデカかったら、その名が知られているブルーモスクとはどんだけデカイんだ?と思ってしまう。

ちなみにイスタンブールの空港は市街地から少し離れた場所にあるものの、着陸態勢はお構いなしに市街地の真上を通るので、着陸時に街の様子を上から見ることができる。その段階でそこらじゅうにデカイモスクが点在していて「なんなの?これ?」ってのが正直な感想だった。

エミノニュ駅でトラムを降りたらそのまま海沿いを北方向へ。

すぐにガラタ橋が見えてくる。結局この旅でこの橋を渡ることはなかったのだが、この橋から魚釣りをするおっちゃん達が有名でどのガイド本にも載っている。ガラタ橋の下の階はレストランがずら〜っと並んでいて賑やか。

ガラタ橋を越えてすぐのところに、サバサンドを売る船が3隻ほど並んでいるのが見えてくる。

お〜!船が見えてきたよ〜! この風景をテレビでは見たことがあったのだが、実際に見るのは初めてなので、期待はどんどんと上がっていく。

なんとなく見た目を派手にした船で、航海には出れなそうな「パフォーマンス船」的な感じ。

船は3隻あって、それぞれの船の前には食べるスペースとして常設のテント的な物が設置してある。「だったら船いらなくね?」とは思うが、それだとここまで売れないんぢゃないか?とも思う。

中はかなりの混みようで、所狭しと設置された小さな椅子とテーブルに、みんながギュウギュウになりながら座って食べている

船の上では次々とものすごい数のサバが焼かれている。こんだけ焼いてても売れてしまうってことは、それなりに人気があるんだと思う。

サバサンドは日本でも何回か食べたことがあって、最初はサバとパンを組み合わせることに対して「え~!」と言う抵抗もあったが、実際に食べてみると「おっ、この組み合わせを考えた人は天才だな」と思ってしまうほどの組み合わせ。魚好きの自分にとって大好きな食べ物になった。というわけで、何度か自分でサバとフランスパンを買ってきて作ってもみたのだが、今まで本場のサバサンドを食べたことが無く「本場の味ってどんなんだろう?」と、ず~っと気になっていた。ということで早速注文してみる。

本場のサバサンドはシンプルな構成で、パンに焼いた半身のサバとレタスそしてスライスしたタマネギが挟んである。テーブルの上にはレモン汁のビンと塩が置かれているので、自分で好きなだけそれらをかけて味付けをする。自分のように一人だと必ず相席となるのだが、自分はレモン汁たっぷりで食べたかったので、テーブルの上のレモン汁を手にとってかけていたら、たいてい相席となった人が何も言わずとも自分の前に塩を「ドン!」と置いてくれた。意外にやさしいのね、トルコの人って・・・。

そんなこんなで、早速食べてみる。そのお味は? 自分で作ったサバサンドとどちらが美味いのか?

完全に引き分け!! 冷静に考えれば「そりゃそうだよ」って感じ。だってパンにサバとレタスとタマネギ挟んであるだけだから、バリエーション付けようにも限りがあるよね。でも、本場のサバサンドもパンとサバがしっかりとマッチしていて普通に美味い。この一つでおなかいっぱいになるところも嬉しい。

もちろん、サバの小さな骨やヒレなんかは取りきられていないのは予想どおりだったので、多少の食べづらさは本場ならではなんぢゃないか?と思う。

イスタンブールに来たら絶対に食べてみるべし。

サバサンド屋台の所から西側に大きなモスクが見える。これは「イエニィー・ジャーミー(Yeni Cami)」こちらは後日訪れてみることにする。

サバサンドでほぼお腹は満たされていたのだが「もうちょっとトルコらしい食事が手軽に食べられるところは無いかなぁ~?」なんてさまよい歩いていたら、トルコ独特のピザみたいな「ピデ」を売っている店があったので立ち寄ってみた。

ピデとはこんな感じで「ピザを中途半端に巻いた」感じのもので、中に入る具材は実にバラエティーに富んでいるので、どれにしようか迷ってしまう。だいたいひき肉とチーズが入っている場合が多いのだが、ナスなんかが入っている場合もある。

んで、肝心のお味の方だが「これは間違いないよね」って感じの見た目どおりで安心できる味だった。なんとも表現しにくいのだが、基本的にはピザだ。ただ完全に「トルコ風ピザ」と言って間違いない、ちょっと肉の風味とかに若干のクセがある(悪い意味ではない)感じのピザで、「あ~、トルコに来たんだなぁ~」と実感できる感じだ。

やはり、こちらの方も1人では食べきれないぐらいの量だった。肉とチーズで特に味の変化が無い食べ物なので、最終的にはすこし飽きてしまうかもしれない。トルコ人は一つのピデで単一の味にしていたが、、日本人だったら場所ごと微妙に乗せる具を変えるかもしれない。

このピデを食べた店はこんな外観の店だった。

イスタンブールではどこに行っても食べるものには困らない感じでたくさんのレストランがあった。特に観光客なんかで賑わう場所のレストランの数は半端無い。

そんなたくさんのレストランの中でどんな店がいいのか?迷ってしまう。まあ、まずガイド本に載っている店は間違い無いと思う。ただし値段も高い場合があるので若干の注意は必要かもしれない。

通常美味い店を探すには「地元の人で混雑している店」を探すのが基本だと自分は思っているのだが、イスタンブールに限ってはこれが非常に難しい。というのも観光客がかなり多くて、特に欧米人なんかが多かった。んで「おっ、この店賑わってるなぁ~」と思って中を覗くとほとんど欧米人だったりする。これは現地の美味い食事を探す日本人的にはハズレな場合が多い。というのも欧米人と日本人ではやはり食の感覚が若干違うため。

イスタンブールで特に賑わっている市街で美味いレストランを探すには、根気良く歩いて地元の人で賑わっている店を探すか、面倒であれば素直にガイド本に従っておくのが間違い無い気がした。

「もう、しばらくは食べるものはいらない~」と感じるぐらいお腹が満たされたので、次に向ったのは「ブルーモスク」

これは個人的な感想だが、イスタンブールの町はかなり複雑に入り組んでいて、街歩きするには若干迷いやすいなぁ~と感じた。一番間違い無いのはトラムのライン沿いに歩けば迷う心配がない。また、トラム沿いには結構ド定番な観光地が並んでいるので便利。

日本からイスタンブールに飛ぶ飛行機で、隣の席に座っていた日本人のおばちゃんからの情報なのだが、この時期(ゴールデンウィークぐらいの時期)は、イスタンブールではチューリップが非常に綺麗に咲く季節だそうだ。なので、トルコ航空の機内誌でもチューリップの綺麗な写真がたくさん並んだページもあった。

そんなわけで、ブルーモスクの前の広場的な所に行ったらすんごく綺麗なチューリップの絨毯が出来ていた。お~、これは綺麗だね。

チューリップの絨毯のほかにもあちこちで綺麗にチューリップが咲いていて、バックに大きなブルーモスクを入れると、とても絵になる。多分写真が上手い人だったら、もっと綺麗に撮るんだろうなぁ~と思いつつ、自分の才能の無さにちょっとがっかり。

さて、そんなこんなでブルーモスクの入り口に到着。ほぼ完全な「観光地」となっているブルーモスクだが、やはりここは神聖なモスクなので、入り口にはしっかりと「禁止事項」の解説がある。男性も女性もたくさん肌を露出する服装は禁止だし、女性の場合は髪の毛もスカーフで覆わなくてはならない。

あと、この辺のド観光地になると、勝手にガイドを始めてガイド料を要求してくるヒマなトルコ人がいるので注意が必要。自分もこの禁止事項の看板を読んでいたら、「入り口はこっちだよ」的に言ってくるトルコ人に遭遇。大体予想できたので、入口の場所だけ確認させてもらったら「あ~、ごめん。外観を見たいだけだから」と振り払った。まあ、あまりしつこくないので気にする必要もないかもしれないが・・・。

というわけで、早速モスクの中に入ってみる。ムスリム(イスラム教徒)の人たちと自分のようなNonムスリムの人とでは、入口が異なる。そもそも、イスラム教徒ではない人が安易にモスクの中に入れるなんて結構貴重。完全に観光化されているからできることなんだと思う。世界のいろいろなモスクを見てきたけれども、ここまで大きなモスクを見たことはなかなかない。しかも1個や2個ではなく、そこらじゅうにこのぐらい大きなモスクが点在しているのはすごいと思う。

入口で靴は脱がなくてはならない。女性の場合肌の露出が多い服装の人は羽織る物を借りることができるし、髪の毛が出ている人はスカーフを借りることができる。女性には不便をかけるが、「郷に入っては郷に従え」と言うのでしょうがない。

外観もすごかったが、中もかなりすごい。まず目に入るのが天井の綺麗な模様。というのもイスラム教では偶像崇拝を禁止している。神聖なアッラー(神様;英語で「God」にあたる)を人間なんかが表現できるわけがないというのがその理由。(その教えが世界的に貴重だったバーミヤンの大仏が壊されてしまう原因になったのだが・・・。)

しかしながら、やはり「何か神聖な雰囲気をかもし出したい」気持ちはイスラム教の人たちにもあるので、綺麗な幾何学模様を施す事によって豪華さや神聖さを表現しているのだ。

広々とした空間で、ムスリムの方々が熱心にお祈りをしているのが印象的。

とはいえ、やはり観光客的に目がいってしまうのは内部の綺麗な模様たち。どこを見たって手を抜いてる感じが無いのが良い。

ブルーモスクの正式名称は「スルタンアフメット・ジャミィ」。内部に使われている青いタイルとステンドグラスからの光が美しく、「ブルーモスク」と呼ばれるようになった。

こんなiphoneなんかで撮ってないで、もっとお高い一眼レフで高価な広角レンズをつけて撮りたい。iphoneの画角だったら全然全体が入らないのでもったいない写真になってしまいがちだ。

ブルーモスクと対面するように鎮座する、これまた立派な建物が「アヤソフィア」

どのガイド本にもアヤソフィアは月曜定休となっていて、本日は月曜日。事前の計画段階から分かっていたので、後日内部を見学するつもりだったのだが、観光客が次々と入っていく。「あれ?今日は休みのはずでは・・・?」と思いつつも、入口に立っていたセキュリティーらしきオッサンに聞くと「変わった」と一言。

じゃあ、いつが定休日になったんだぁ?ということは全く言わなかったので、結局定休日はいつになったのか分からず。とりあえず自分が入れればいいやという軽い気持ちで内部を見学することに。

ちなみに帰国後にネットで調べたところ、基本的に休日は無くなったみたいです。
( )

中に入ってみると、外の喧騒とは異なり、厳かな空気が流れている。それなりに観光客がたくさんいるのだが、その空気がそうさせているのかわからないが、みんな静かな感じになっている。そんな圧倒的な感じの内部だった。

「湿った支柱」と言われるスポットがあって、「柱の水にふれるだけで病が治り、女性は子供を授かる」という伝説の柱には人だかりができていた。やはり世界的な人間の悩みというのは共通なのか?

この柱にある銅板の穴に親指を入れて一回転させれば願い事が叶うとも言われているためか、欲望の塊の人たちが次々とそれに挑戦していた。本当に願い事は叶うのだろうか?

トルコで1位2位を争うほど有名な観光地だけあって、内部はそうそう見られないような素晴らしい造りでどこを見ても目を奪われてしまうのだが・・・

が~ん! 一部修復中で、内部の全体写真を撮ろうとするとこんな感じでかなり残念な写真になってしまう。なかなかガイド本に載っているような素晴らしい写真を撮るのは難しいのだ。

まっ、そうゆうネガティブな事も来てみなきゃ分からないことだし、旅の醍醐味とも言えると思うが・・・。

アヤソフィファはもともとはキリスト教の施設として建てられたものの、長い歴史の中でイスラム教のモスクに変わって行き、現在は宗教施設ではなく博物館の位置づけとなっている。

イスラム教は偶像崇拝を禁止しているので、キリスト教におけるイエス・キリストの像等は偶像にあたるので好ましくないのだ。なので、イスラム教の施設になる際には、キリスト教に関する部分は漆喰で上から塗り固められた。時間の経過と共にその漆喰が剥がれると、下からはもともとあったキリスト教に関する絵などが出てくるところが、アヤソフィアの面白いところでもあり、有名なところでもある所以なのだ。

う~ん、やはり左側の修復作業部分が悲しいなぁ~。

以前、カンボジアのアンコールワットに行った時にもメインの塔が修復作業中で、緑色のシートがかけられており、どこから写真を撮ってもそのシートが写ってしまい、全然良い写真が撮れなかった覚えがある。あと、スペイン・バルセロナにあってガウディ建築で有名な「カサ・ミラ」も修復作業中で、周りがシートに覆われていたことがあった。そうゆう運命の持ち主なのか?オレは?

さて、アヤソフィアの次に向ったのは、少し離れた場所にある「ヴァレンス水道橋」。ここへ行くにはトラムの駅から少し歩かなくてはならないので、アクセスは少しだけ良くない。

交通量の多い道路を北に歩いて行くと、突然歴史ある水道橋が出現してくる。周りの道路や交通量が現代チックなのに、それと対照的な水道橋がなかなか絵になる。

この水道橋は、市街地の北にある森の水を地下宮殿へと注ぐために使われていたもので、現在は水道橋としては使われていない。

スペインなど、ヨーロッパではこんな感じの水道橋を良く見る。昔はポンプの技術なんかがあまり発達していなかったので、自然の高低差を利用して水を目的の地に流す技術が必要で、その一つとしてこんな感じの水道橋が多く作られたんだと思われる。現在は水道橋として使われることはほとんど無いが、水を流すだけのためにこれほど大掛かりな建物を作るなんて、昔の人の気合はすごいんだなぁ~と感心する。

ヴァレンス水道橋のすぐ横にあるのが、「シェフザーデバシュ・ジャーミィ」。大してガイド本には紹介されていないモスクでも、全然立派なモスクだったりする。

そんな感じで大きなモスクが当たり前になってしまうと、小さなモスクにありがた味が感じられなくなってしまう自分が恥ずかしくなる。とはいえ、小さなモスクもそれはそれで美しい。写真は「カレンデルハーネ・ジャーミィ」

そんな感じでヴァレンス水道橋から散歩しながら目指したのがスレイマニェ・ジャーミィ。ヴァレンス水道橋から歩いて10分ぐらいのところにある。途中イスタンブール大学の横の道を歩くことになるので、なんとなく学生っぽい人が多かったし、やはり学生はお金がないのか、周辺の店の物価(例えば水の値段とか)は、ほんのすこしだが安いような気がした。

モスクってのは、どのモスクもその構成に統一感があって気持ちいい。どのモスクも似たり寄ったりですぐに「あ〜!モスクだ〜!」というのが分かるし、美しさも統一されている気がする。

というのは、自分のようなど素人の感想であって、実際分かる人が見ればそれぞれのモスクに特徴があって、全然違った風にみえるのかもしれない。とはいえ日本人の自分にとっても、それぞれのお寺やそれぞれの神社で違いがあまりわからないのだが・・・。

おそらくそれぞれのモスクは設計した建築家のセンスや当時の権力者の好みが織り込まれていて、その辺が分かるようになったらもっと楽しいんぢゃないか?と思う。

このモスクは世界遺産にも登録されているモスクなので、その美しさや持っている歴史は折り紙付きだ。中に入ってみるとブルーモスクにも引けを取らないぐらいに美しい内装だった。

ブルーモスクほどうるさい感じの内装ではなく、どちらかといえば落ち着いた感じの内装だ。外観からするとすごく広い感じもしたが、中は広いものの「適度な広さ」といった感じ。

このモスクはブルーモスクやアヤソフィア、そしてトプカプ宮殿のように観光客であふれたエリアからすこし離れているためか、人は結構いるものの、すごく混雑した感じが無く、ゆっくりとした時間を過ごすことができる。モスクは本来お祈りをする場所なのだが、なんとなく落ち着いて休憩してしまう感がある。まあ、真剣にお祈りをしている人もたくさんいるので、邪魔をしないように気をつけなければならないが・・・。

通常、モスクは男性がお祈りをする場所と女性がお祈りをする場所は異なっている。通常モスクの中心となるほとんどのエリアは男性がお祈りするスペースで、申し訳ないが、女性は端っこの方の限られたエリアでお祈りをすることとなる。ブルーモスクやこのモスクのように観光客が気軽に入れてしまうモスクの場合、女性がお祈りできるエリアよりも中心側で観光客がパシャパシャと写真が撮れてしまうような配置になるため、経験なイスラム教の方に申し訳ないなぁ〜とも思ったりする。

スレイマニェ・ジャーミィは金角湾に向かって小高い丘の上に建つ配置になっているので、来る時はあまり高低差的なものは感じられなかったのだが、実際にここから金角湾方向を見てみると、ボスポラス海峡側に広がる景色がとても美しく見える。

傾きかけた日にシルエット方向でモスクを撮影してみたが、その存在感と美しさはなかなかのものだった。

さて、お腹も空いてきたのでメトロ(M2)のVezneciler駅付近で、そこそこ地元民で混んでそうなレストランに入って夕飯を取る。

お酒が飲めない自分にとって、適当な飲み物はないかなぁ〜?と考えていたら、トルコではヨーグルトのドリンクがメジャーで、ケバブとかにも良く合うものがある。「アイラン」という飲み物でヨーグルトをすこし薄めた感じ。日本ではヨーグルトを甘くして食べるが、それは世界的に見てもマイナーで、こちらの方ではすこし塩気を足す場合が多い。

日本ではヨーグルトドリンクと言えば始めから甘くなってしまっていて、アイランのようなヨーグルトドリンクにめぐり合うのはなかなか難しい。だから、トルコに来たら是非飲んでみてもらいたい。自分は結構気に入ってしまって、なんだかんだと事ある度にアイランを飲んでいた。

ナスの料理が得意なトルコでナス料理を食べないわけにはいかないでしょう〜!ということで、ナスの料理を注文。というかメニューが良くわからず困っていると、店員のにぃちゃんが結構いい人で、作り置きをしているショーケース的な所に連れて行ってくれた。んで、その中から指差しで注文。

ナス料理が得意な国だけあって、なかなか美味い。基本ナスは柔らかく煮込まれている場合が多く、タレの味とかをしっかり吸っているのですごく食べやすい。まあ、基本ナスの煮物料理となるとやはり油っこくなるのは、どの国でも共通していることなのかもしれないので、その点は注意が必要。

以前、トルコに旅行したことのある知り合いが、「街じゅうがマトンの香りがしてきつかった」と言っていた。自分はそれほどマトンがダメではないのであまり気にならなかったが、確かにどこにいてもなんとなく街じゅうがマトンの匂いで充満している感じがあった。

レストランの食事でも肉の種類で「チキン」というのは、結構謳ってある場合は見かけるのだが「ビーフ」という表現はほとんど見られなかった。通常我々の感覚だと「チキン」に対応する他の肉は「ビーフ」なので(イスラム教の国なので「ポーク」というのはありえない)、ビーフかと思いきや、多分チキンに対応する肉は「マトン」なんぢゃないか?と感じた。

というわけで、こんな感じでラップのタイプのケバブを注文すると、肉はマトンっぽい肉となる。マトンが苦手な人は意図的に「チキン」を選んだ方がいいかもしれない。

ただ、トルコのマトンは日本で食べるマトンのようにクセが強くなく、「あれ?これビーフかな?」と思ってしまう物も多い。新鮮なのか?育て方が良いのかわからないが・・・。なので、多少マトンに抵抗がある人でも結構いけるんぢゃね?と思う。「ど〜してもダメ!」って人でなければ、挑戦してみる価値はアリだ。

今回の旅では日程と移動の関係から、空港に近くてそんなに高くないホテルを探していた。ということで、空港激近というわけではないが、アテキョイ駅エリアにある、「コジャシナン エアポートホテル( )というホテルに泊まったのだが、事前の口コミとかで「場所が見つけにくかった」と書いている人が多く、心配していったら、ショッピング街にドアだけ面していてその上に小さく「Otel」とだけ書いてあったので、「こりゃ危うく通りすぎるところだったわ」と思う感じだった。

んで、フロントの人も時間帯によっては「すんごく適当なバイトのにいちゃん」的な人だったりするので「大丈夫か?」とか思っていたが、実際はしっかり仕事をしてくれて、しかも部屋もかなり綺麗だった。空港近くなので、値段は多少高いが結構オススメだ。

ここまでとこれからの中欧旅
Day1・2 サラエボって本当はどんなとこなんだろう
Day3 国を二つに分ける境界って何?
Day4 自作 vs 本場のサバサンド 勝つのはどっち?!inトルコ
Day5・6 パムッカレは日帰りで十分だったぁ?
Day7 イスラエルの「黄金のドーム」がこんなところに!?
Day8 世界で一番美味いケバブはベルリンにあったぁ!?
Day9 あの騒乱があったウクライナの独立広場は今!?
Day10 ローカルバスで世界遺産へ行こう!
Day11 ヴィエリチカ岩塩抗ってどうやって行くの?
Day12 アウシュビッツで思うドイツ人と日本人の違いとは…?
Day13 最大の見どころワルシャワ旧市街は工事中だったぁ?

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