【ドイツ旅行記】Day1・2 ベルリンのイーストサイドギャラリーはこんなことになってた!

余ってしまいそうな有給と「期」が変わってすぐの有給を合体することで、見た目には大した日数有給を取っていないのに、
実は結構な大型連休にしてしまうという、サラリーマンとして若干卑怯かな?とも思えるような手法で出かけた
今回のヨーロッパ旅。

最大の目的は「アイスランドの温泉に入ること」なのだ。
ということで、まずはドイツのベルリンまで飛ぶ。

ドイツまではルフトハンザなんかを使えば直行便で楽にいけるのだが、お金のない我々にとって、直行便なんかでは行けず、
案の定「油の出るお金持ちの国;カタール航空」でドーハ乗り継ぎで向かうことに・・・。

カタール航空は初めて乗ったのだが、予想はしていたが結構良いサービスだった。

ということで、まずは羽田からドーハまで。

ドーハとはカタールという国の首都。サッカーの「ドーハの悲劇」なんかで有名。ちなみに、これまたトランジットポイント
として有名な「ドバイ」はカタールのすぐ近くにあって、こんな感じの位置関係。

ドーハ空港制限区域内のターミナル中央にはこんな感じのぬいぐるみ的オブジェがあることは結構有名。

熊みたいなぬいぐるみに電気スタンドがぶっ刺さっている感じなのだが、正直「何故このオブジェ?」と不思議でしょうがない。ちなみに妻はコレを見る度に「何?これ?」と毎度言っていた。

ドーハの街は「世界一退屈な街」とも言われている程あまり見るべき場所が無いようなのだが、そんな街にあるドーハ空港は
結構な賑わい。それはドバイと同じく、トランジットを主な目的として成立させることで、お金を落としてもらおうという
魂胆がある。

ということで、トランジットでも飽きないような工夫がされているのだが、その中の一つとして「無料の市内ツアー」
というのがある。行われるのは一日に4回のみ。通常カタールに入国するにはアライバルビザが必要なのだが、
このツアーに参加すれば入国審査やアライバルビザは必要ない。という、かなりお得なもので、実は今回これを狙っていた。
ちなみに詳しい情報については
http://www.qatarairways.com/global/en/offers/doha-city-tour.page
あたりのページを参考にしていただきたい。

我々はドーハに早朝に到着する便で着いたのだが、乗り継ぎの便までの時間を考慮すると、チャンスは
最初のツアーのみだった。しかし我々がカウンターに行った時には既に定員を満たしてしまい、
残念ながら参加することができなかった。

ちなみにこのツアーの受付はこの図の右下ぐらいにある「Mont Blanc」と「WH Smith」の店の間ぐらいにカウンターがある。
長い乗り継ぎ時間がある人は是非チャレンジしてみてはどうでしょう?

無料の市内ツアーを逃してしまった我々は仕方なくご飯でも食べることに。フードコートでちょっとめずらしい「パン」とも
「ピザ」とも言いがたいものがあったので、思わず買う。表面はパリパリに焼かれている上に中の具も食べごたえがあって、
なかなか美味しかった。

ハナから無料の市内ツアーに参加できないと分かっているのであれば、アライバルビザ代を払って一旦入国し、自力で市内を回るのだが、今回はかすかな希望に賭けて無料市内ツアーを狙い、見事に失敗した。

この無料市内ツアーのいただけない所は、制限区域内に入らないと受付が無い点。なので、このツアーを申し込むには、
制限区域内に入ってしまうしかないのだ。なのでツアーに参加できなかったからと言って「じゃぁ、カタールに入国しよっ!」
ということはできないのだ。結局制限区域内でトランスファーの時間が超余ってしまうことになる。

トランジットのことを考えられているだけあって、ドーハの空港内には「Quiet Room」といって足が伸ばせるリクライニング型の

椅子が置かれた部屋がある。とはいえ、イスラム教の国だけあって、目立つ所には「男女別」のQuiet Roomがあるのだが、
「Family Quiet Room」という、男女混合の部屋もある。我々はそのFamily Quiet Roomで時間を潰すことにした。

Family Quiet Roomの場所は若干わかりにくく、先ほどの図の「アルマーニ」と「GMT」との間の通路を奥に進み、
突き当たりを右に曲がった一番奥にある。もし、友達や夫婦、カップルなんかで共に休みたいときはこの
「Family Quiet Room」を使うのが便利なのだが、やはり同じ目的の人も多いので、
時間帯によっては満席で利用できない場合もある。

そんなこんなで、たっぷりあったトランスファーの時間をなんとかやり過ごして、乗り継ぎ便に乗り込む。
ドーハからベルリンまではおよそ6時間ぐらいの飛行時間。

ドイツ・ベルリンには主に2つの空港があって、テーゲル空港(空港コードTXL)とシェーネフェルト空港(空港コードSXF)がある。
今回ドーハからの飛行機はテーゲル空港に到着する。国際線の多くはテーゲル空港に到着する場合が多いが、
我々が2日後に向かうアイスランドへの飛行機はシェーネフェルト空港から飛び立つ。

ベルリンにてトランスファーする飛行機を予約する際には別々の空港になっていないか?等に注意する必要がある。

さて、今回到着したテーゲル空港には直結の駅等は無く、公共交通機関で市街まで出るにはバスに乗る必要がある。

バスも行き先がいろいろあるのだが、今回は128番のバスに乗って最寄りの「U Kurt-Schumacher-Platz」駅に行き、
そこから地下鉄に乗り換える方法を選択。後で詳しく述べるが、空港はBゾーン。市街はAゾーンなので、チケットは
ABゾーンのチケットを買う必要がある。

空港から128番のバスに乗り、最寄りの地下鉄駅「U Kurt-Schumacher-Platz」駅は果たしてどこなのか?
という心配は全然無用で、空港から乗ってきた多くの人がわらわらと降りるバス停がある。そこが目的のバス停。
車内の空気ですぐわかるはずだ。

そんなこんなで地下鉄に乗り換える。空港で買った公共交通機関の共通チケットは最初に乗り物に乗る時にちゃんと
改札機に通しておけば良い仕組みになっていて、ドイツの地下鉄には「改札ゲート」というものは存在しない。
もちろん、最初に地下鉄に乗る場合は、地下鉄構内にある改札の機械に買ったチケットを通して、ちゃんと打刻する
必要があるので注意が必要。

さて、そこらへんの事については、前回ベルリンを訪れた時の旅行記
http://hornets.homeunix.org/travelog/2015_BIH_day8.htmlもしくは

を参照していただきたい。

なんとなく日本の明るい地下鉄駅構内を想像しがちだが、ベルリンの地下鉄は「質実剛健」といった感じで、
結構質素。飾りっ気は全然無い。

というわけで、テーゲル空港から最寄りの地下鉄駅「U-Kurt-Schumacher-Platz」駅で地下鉄に乗り換え、
市街中心部にある「U kochstr」駅まで乗る。この駅付近に今夜の宿を確保していた。

「U Kochstr」駅はチェックポイントチャーリーや、その博物館。さらには、トラビミュージアムなんかもあって、
一大観光地とも言えるエリア。

ベルリンに着いた時間は既に夜で、観光客による賑わいは全く無くなってしまっていたが、そんな静かな
チェックポイントチャーリーの写真を撮る。

チェックポイントチャーリーとは、東西ドイツが壁で区切られていた時代、正当な通行許可を持った者(外交官等)が
東西ドイツを行き来するためのゲートとして使われていた場所。現在もその面影を残すようになっていて、
観光ポイントでもある。そしてチェックポイントチャーリーの横には博物館があり、当時の人がいかに命がけで
この壁を越えようとしたか?という努力の内容等が展示されている。

実際に行ってから気がついたことなのだが、ホテルのすぐ近くは「トラビミュージアム」になっていて、
懐かしの名車「トラバント」が派手にペイントされ置かれていた。ちょっと興奮。

トラバントとは、共産主義政権下の東ドイツで作られ続けた車。共産政権下の社会で作られた車なので、
資本主義政権下とは異なり基本的に競争等が起こらない為、永遠に同じものが作られ続けた。
車の一部には素材として紙が使われていたとも言われている。
ドイツ統一直後はトラバントが排出する排気ガスがひどく、環境問題にもされたほどらしい。

そんなトラバントだが、その愛嬌あるシルエットから、現在でもファンが多く、こんな感じで観光の一つとしての
役割を担っていたりする。

さて、夜もすっかり更けてしまっているので、とりあえず今日は夕飯だけ食べてあとは寝るだけだ。

ホテルに荷物だけおいて、すぐに地下鉄に乗る。目指すは地下鉄「Mehringdamm」駅。

Mehringdamm駅を出てすぐのところに「CURRY 36」というカリーブルストのお店と「Mustafa’s Gemuse Kebap」という
ケバブの店があるので、本日はこれらが夕飯となる。

「やっぱ、ドイツに来たらソーセージだよね〜」ということで、ドイツの有名なソーセージ料理と言えば「カリーブルスト」。
ドイツではどこでも見られる食べ物だが、そんな中でも人気が高く、ガイド本にも紹介されているお店がこの
「CURRY 36」。ちなみにベルリンにもう一店舗ぐらいあった気がする。

昨年来た時にも、このお店でカリーブルストを食べているのだが、一口食べてその美味しさにびっくりした。
日本にあるソーセージと格が違うと言っても過言ではなく超美味い。さすがソーセージの国だなぁ〜と本当に感心する味なのだ。

昨年来た時はドイツのカリーブルストはこのCURRY36でしか食べてなかったのだが、今回の旅ではここ以外でも何件かのお店で
カリーブルストを食べた。そんな食べ比べをして初めて気づいたのだが、このCURRY36のカリーブルストは美味しいと思う。
結構遅い時間であるにもかかわらず、お店には次々とお客さんが来て、ささっとカリーブルストを食べて去っていく。
賑わい続けているお店であることが納得できるのだ。ベルリンに来た時には是非ここのカリーブルストを食べてもらいたい。

さて、このCURRY 36の店の前まで行列が伸びてきそうな勢いで、ちょっと北側にあるお店から行列が続いている。
地下鉄の駅を出てすぐにこの行列が目に入り「この時間でもこの行列!?」とちょっと驚いてしまった。

と、その行列の正体はこのケバブ店。ベルリンでも結構有名なケバブ店で行列が絶えないそうだ。

昨年来た時に、ここのケバブを食べた時には正直驚いた。確かに噂どおりの美味さなのだ。「確かにこの行列も納得だ」
と、その時は思ったのだが、今になって冷静に考えてみると、確かに美味いから行列ができているってのも一理あるが、
それに加えて従業員の数の少なさ(3人のみ)と、「急いで作ろう!」という気持ちの無さもこの行列の原因ではないか?
とも思う。

とはいえ、美味いことには変わりないので1時間以上行列に並んでケバブを買う。ちなみに、ケバブを作る時には
「このソースは塗る?」とか「この野菜は入れる?」とか聞いてくれるが、正直細かく注文するのも面倒な人は
「ALL Please」と言えば、一通り全部入れてくれるので注文が簡単で済む。苦手な食材とかがあれば、それだけ
抜いてもらえば良い。

というわけで、購入した野菜と肉のケバブ。ここのケバブを食べるのは2回目なのだが、それでもやはり美味かった。

火を通した野菜と生の野菜が両方入っていて、火を通した野菜は甘い味を演出し、生の野菜がシャキシャキとした
食感を生み出すので、なんとも言えない絶妙なハーモニーを醸し出している。しかも時折強く味を主張してくる
カッテージチーズやソースなんかが、味にアクセントを加えてくれる。

ここのケバブもオススメ。

さて、日付は変わって2日目の朝。チェックポイントチャーリー近くのホテルからブランデンブル門方向に歩く。
まずはユダヤ人犠牲者記念館を見るのだ。

途中にはこんな感じの大きな気球があった。これは「Berlin Hi-Flyer」と言って、気球にのってベルリンの街を
見ることができる観光ポイント。もちろん気球は自由にいろいろな所を飛ぶわけではなく、この場所で上昇するだけだ。

ここは観光客向けのポイントということもあって、カリーブルストが食べられる出店(でみせ)的なものもあるのだが、
その宣伝用マスコットの熊はカリーブルストを持ち上げていてかわいい。

ベルリン市内のあちらこちらには、こんな感じでアンペルマンの信号機がある。
アンペルマンの信号機は旧東ドイツで使われていたものなのだが、その可愛らしいキャラクターが今では人気となっている。

そんなこんなで、まずたどり着いたのは「ユダヤ人犠牲者記念館」。ブランデンブル門のすぐ南側にある。
様々な大きさの四角い石が規則正しくならんでいるが、これば別に墓石というわけではないので、ここに遺骨が埋まっている
とかそうゆうことは無い。

一年前にココに来た時にも見たのだが、ココを見るとかつて犯した過ちに対して、ドイツ人は真正面から向き合っている
ような気がしてならない。こんな街の中心地に広大な敷地を使ってモニュメントを作るぐらいだから。
我々日本人もかつて大きな過ちを犯してきたんではないだろうか?と思う。さて、そんな日本人はその過ちと
真正面から向きあえているだろうか?

ユダヤ人犠牲者記念館から徒歩で北方向に少し歩いて行くと、立派な建物が見えてくる。連邦議会議事堂だ。

ドイツ連邦議会議事堂は東西ドイツ統一後8年をかけて改修された。中央には大きなガラス張りのドームがあって、
一般人はここに登ることができるのだが、事前予約か当日申し込みが必要。

そのことに直前になって気づいた我々は、急いでWebページから申し込みをしようとしたが、どうやらここは
人気が高いらしく、全然予約が取れなかった。

んで、実際に行ってみるとチケットセンターの前にはド行列が・・・。とりあえず行列に並んではみたものの、
係の人曰く「2時間待ちだ」と言われた。2時間待っても良かったが、ドームから見えるベルリンの風景を楽しむ為
だけに貴重な時間を2時間も無駄にするのはモッタイナイという判断で、早々にあきらめた。

とはいえ、議事堂の建物を近くで見ることはでき、ドイツらしいというかヨーロッパらしいというか、立派な建物を
見ると「あ〜、ヨーロッパだね」と思わず言ってしまいそうな美しさだった。

さて、連邦議会議事堂から南側に少し戻った所にあるのがブランデンブルグ門。

ブランデンブルグ門はそれこそ歴史を語る建物なんぢゃないか?と思う。

門の上には勝利の女神と4頭立ての馬車が君臨していてコレまた立派。

東西ドイツが壁で分断されていた頃、その壁はこの門のすぐそばにあったため、「門」としての機能を果たせなかった。
また、このブランデンブルグ門の前でケネディー大統領が演説をし、「私もベルリン市民だ」とドイツ語で言ったことは
あまりにも有名。東西ドイツ統一時にはそれこそ統一の象徴ともなった。

さて、そんなブランデンブルグ門の周りには無料の英語ツアーなんかを誘う人も結構いた。「どこを回るのか?」と聞いたら、
この辺とチェックポイントチャーリー付近まで行くということだったのだが、我々は逆にチェックポイントチャーリー方向から
来たのでとりあえずパス。しかしながら、解説を聞きながらベルリンの街を歩けるのであれば、参加してみるのもアリ
なんぢゃないか?とも思う。

我々はブランデンブルグ門から伸びる道路沿いに東方向へ歩き「博物館の島」へ向かうことに。

ブランデンブルグ門付近は観光地ということもあって、おみやげ屋さんが充実。ベルリン市内ではあちこちで
こんな感じの「熊」を見ることができる。というのもベルリンの市章は熊。諸説あるらしが「ベルリン」と「ベアー」
の発音が似ているところから来ているとも言われているらしい。

と、理由はともかくとして、いろいろな色に塗られた熊は可愛く、ついついお土産として買ってしまいそうな気にさせる。

熊以外にもアンペルマンのキャラクターをいろいろなグッズにしてるアンペルマンショップもある。
アンペルマンショップは市内に数か所あるし、小さなコーナーだったら通常のお土産屋にもあるので、
一度寄ってみるといい。思わず買ってしまいそうになる。

そんな感じでお散歩程度に街を歩いていると、突然道の真中に立派な銅像があったりする。

これはフリードリヒ2世像。この銅像に限らず、ベルリン市内には色んな所に大小様々な銅像がある。
いかにもヨーロッパらしい感じがする。

博物館の島の近くにはフンボルト大学がある。大学前では小さな古本市みたいなのが行われていた。


旧博物館と新博物館の間に、この博物館の島を表すモニュメントがあった。
各博物館の位置関係はこんな感じ。
このモニュメントはすんごい目立たない場所に「ちまっ」とあって、大きくもないのだが、何故こんなのをわざわざ作ったのか?という点がかなり不思議。

とまあ、この説明では「博物館の島」が何なのか?さっぱりわからないので、もう少し細かく説明。

博物館の島とは、ベルリン市内を流れる川に出来た中洲の部分に様々な博物館が集まっている。正式に「博物館の島」と言うのか?はわからないが、ガイド本なんかにはそう
書かれている。

いろいろな博物館があるので、全てをしっかり見ようとすると時間がいくらあっても足りないと思われる。ガイド本なんかには「時間が無い場合にはペルガモン博物館だけでも見よう!」と書かれている。

というわけで、ペルガモン博物館に直行するかと思いきや、せっかくなので、まず「旧博物館」を訪れてみる。

旧博物館は主に古代ギリシア時代やローマ時代の物が展示されている。自分はその辺の知識に乏しいが、
それでも「いかにもっ!」という展示物には目が引かれる。

そして、彫刻類も結構充実。

旧博物館をさらっと見た我々が次に向かったのが「ペルガモン博物館」。

ペルガモン博物館は現在のトルコ付近である古代ギリシアのペルガモンで発掘された物などが展示されている。
見どころはミトレスの市場門やイシュタール門。その大きさに度肝をぬかれる。

これは、ハムラビ法典(の複製)。ハムラビ法典といえば、学校の歴史の授業でなんとなく習った気がするが、正直どんなものか?というのはよく理解していない。

法典なので法律を記したものだと思われるが、「目には目を歯には歯を」というのは何となく有名だ。

近づいてよく見てみると、くさび型文字がびっしりと刻まれていた。もちろん自分は読むことはできないのだが、いろいろな決まりが書かれているんだろうなぁ~と思う。

古代バビロニアの行列通りなんかも展示されているが、遺跡をそのままそっくり持ってきたんぢゃないか?と思われる感じ。

ペルガモン博物館は本来であれば結構広いのだが、我々が行った時は改修中で全体の半分ぐらいの物しか見れなかった。

展示物の中には、イスラム文化を示す物もあった。イスラム社会でのモスクやメドレセなんかで見られる「いかにもっ!」と言った感じのものも展示されていたが、残念ながらウズベキスタン旅行のすぐ後だったので、本場の物を見た後に見ても、若干そのクオリティーの違いにがっかりする感じだった。

今回は訪れていないのだが、ペルガモン博物館の横には旧ナショナルギャラリーもある。博物館系や美術系に興味のある人には、この博物館の島はいくら時間があっても足りない絶好の場所なんぢゃないか?と思う。

旧博物館やペルガモン博物館を見た我々は、少しお腹が空いてきたので、
歩いてアレクサンダー広場へ向うことに。
博物館の島からはテレビ塔の方向に向かって歩いて行く。

歩いている途中の街中で見かけたレストラン。

「タイ」と「寿司」が同じカテゴリーとして扱われているのだが、これらを同じカテゴリーとして扱って欲しくないと思うのは自分だけだろうか?
ヨーロッパの人にとって同じ「アジア」という扱いで「同じもの」という感覚なのだろうか?

アレクサンダー広場に到着してみると、単にだだっ広い広場なのかと思っていたら、ちょうど催し物をやっているようで、いろんな店やステージが並んでおり結構な賑わい。

ドイツらしくソーセージを豪快に売る店なんかもあった。

さて、アレクサンダー広場に来た目的は「歩くホットドッグ」を食べること。

歩くホットドッグとは、こんな感じで背中にガスボンベを背負い、目の前の鉄板でソーセージを焼き、パンに挟んで提供してくれるB級グルメ的な物。
ネットやテレビで紹介されていて「いったいどんな味なんだろう?」と思って食べて見たかったのだ。

本当にパンにソーセージを挟んだだけのシンプルなホットドッグで、お値段は1.5ユーロ。ケチャップかマスタードを選択することができ、我々はマスタードを選択。

さて、おもむろに一口食べてみる。お味は・・・?

う~ん、微妙。正直わざわざ食べに来るものでも無いなぁ~という感じ。売れ具合にもよるのだろうが、ソーセージが若干焦げ焦げで、ジューシーさが全く無かった。
パンも冷え冷えで硬い。これは正直オススメではない。

さて、歩くホットドッグは失敗してしまったのだが、気を取り直して次へ。

アレクサンダー広場では思いがけず催し物をやっていて色々な店があったので、その中でも「いかにもドイツ料理らしいなぁ~」という感じの一軒のお店で食べてみることに。

ということで食べたのがこの「シュバイネハクセ」。豚の骨付きスネ肉をローストしたもの。
付け合せには千切りキャベツを発酵させた酸っぱめのザワークラウトが添えられている。

シュバイネハクセはローストした肉だが、茹でた肉の料理は「アイスバイン」だ。
さすがにドイツの郷土料理ということだけあって、なかなか美味い。外側はパリパリになっていて中はジューシ。
若干獣臭さは残るものの、強烈ではないので特に問題はないという感じ。

しかしながら、問題はその「量」だ。我々はこれ1つを夫婦2人で食べたのだが、「2人でなんとか食べきれた」という感じで、
2人共しばらくは他の食べ物は頑張っても口にできない感じの量。元気いっぱいな男子でも一人で食べきるのは結構キツイと思う。
とはいえ、現地の人はそれぞれ一人で食べており、さすがに体の造りが違うんだなぁ〜と感心する。

本当はもっといろいろな物を食べたかったのだが、シュバイネハクセで完全にお腹がいっぱいになってしまったので、
観光に移ることにする。続いて向かったのは、先ほどの博物館の島にある「ベルリン大聖堂」。

アレクサンダー広場の前からバスにちょちょっと乗って移動。ほんの数分で着いてしまう。

ベルリンの公共交通機関を利用するとすごく便利。どうせだったら1日券を買ってしまうのが便利だと思う。

地下鉄もバスもトラムもチケットは共通なので、一日券を買ってしまえばどれでも乗り放題。まあ、移動し放題ということだ。
一日券を買ったら一番最初に乗る乗り物の所でチケットを刻印機に通して刻印する。地下鉄だったら駅のホームに刻印機があるし、
バスやトラムだったら車内に刻印機が設置されている。必ず刻印すること。

その後は地下鉄だったらちゃんとチケットを持っていれば、改札ゲートみたいなものは無いので、基本誰かに見せる必要もないし、バスだったら乗り込む時にチケットをドライバーに見せれば良い。

この写真は「AB」ゾーンで使える一日券。

ベルリンの公共交通機関は3つのゾーンに分かれていて、中心部よりA・B・Cとゾーンが分かれている。
例えば自分が移動する範囲の予定がABゾーンのみであればABゾーンの一日券を買えばいいし、
郊外のCゾーンまで行こうとするのであればABCゾーンの一日券を買えばよい。もちろん広い範囲をカバーするチケットの方が高い。

そんなこんなでベルリン大聖堂に到着。ベルリン大聖堂はすごく歴史がある古い建物のように見えるが、
実際には第2次世界大戦で被害を受けて改修されている。

ホーエンツォレルン王家の墓所となっている大聖堂だ。

チケットを買って中に入ってみると、周りの騒がしい空気から一転、静かで厳かな空間が広がる。

頭上を見上げてみると、天井の美しさに感動する。

もちろん正面の祭壇も美しい。教会に行けば基本構造はほぼ一緒だが、やはりそれぞれに特徴があって面白い。

また、教会にはつきものの立派なパイプオルガンにも目が行ってしまう。
本当に「よくもまあ、こんな立派なパイプオルガンを作ったね」と言ってしまいそうなほど立派なのだ。

ベルリン大聖堂は階段を登って天井ドームに登ることもできる。天井ドームからの景色はとても綺麗。
ベルリン市街は都会の割になんか忙(せわ)しない空気にあふれておらず、なんとなくのんびりした空気なのも
良いところだと思う。

ちなみにこの天井ドームに登るには270段もの階段を登らなければならず、何も考えずに自分はおもむろに上り始めて
しまったが、妻は何度も「本当に登るの〜?」と言っていた。自分も後半は「もっと良く考えてから登れば良かった・・・」
と後悔するほどだった。

北の方を見れば、この場所が川の中州にあるんだなぁ〜ということが実感できる風景が見れるし、
その川でリバークルーズ的な観光ができる船も通っていた。

続いて向かったのは、ベルリン大聖堂と川を挟んで反対側にある「DDR博物館」。

DDR博物館はちょっと分かりにくい場所にあって、川沿いのこの辺にある。

「DDR」とは、旧東ドイツのドイツ語略称で、東西ドイツ時代の東ドイツについて展示されていて、特に一般市民の生活について展示されているものが多い。

東ドイツで作られていた「トラバント」なんかが実際に展示されていたり、それこそ本当に日常生活で使われていた物なんかが実際展示されていた。

DDR博物館はあまり広くない空間にたくさんの物がギュウギュウに展示されていた。我々が行った時にはかなりの混雑ぶりだったもんだから、ギュウギュウな展示とたくさんの人で、展示物を見るのは結構苦労した。しかも展示の方法が、わざわざ引き出しを開けないと見れなかったりする場合が多く、すごく見にくい。

東西ドイツ時代について興味がある人にとっては良いかもしれないが、入場料に対して「少し割高だなぁ~」と感じる部分は少しあるような気がする。

DDR博物館から次に向かったのはカイザーヴィルヘルム教会。ベルリン市街の東端から西端へ移動するような感じ。

移動には100番のバスを利用。どのガイド本にも100番のバスと200番のバスに乗れば、ベルリンの主要観光ポイントを巡ることができると紹介されている。単純にベルリン大聖堂付近からカイザーウィルヘルム教会まで移動するのであれば、100番のバスでも200番のバスでも、どちらのバスを利用してもOK。

カイザーウィルヘルム教会は、教会としての観光ポイントとしてよりも、その壊れた姿に対しての価値がある観光ポイント。

というのも、この教会は第2次世界大戦で破壊された状態で残っており、戦争の悲惨さを伝える役割を担っている。とはいえ、結構立派な姿で残っていて、そう言われれば上の方なんかが壊れていて黒くなっているような…という感じ。すごく大きく壊れている感じでもないので、「古い教会かな?」と誤解してしまいそうな感じだ。

教会内部を見る部分はほとんど無いのだが、それでも中に入ってみると天井の絵画が素晴らしかった。

ベルリン市街の東側にある博物館の島から西側にあるカイザーウィルヘルム教会まで来たのだが、再び電車に乗って東側に移動する。冷静に考えると非効率な気がするのだが、それは自分の無計画さが影響していることは否めない。

そんな移動で見に行くのはイーストサイドギャラリー。

イーストサイドギャラリーへ行くには「Ostbahnhof」駅からアクセスするのが便利。「Ostbahnhof」駅からは徒歩数分でイーストサイドギャラリーの北側にアクセスできる。

イーストサイドギャラリーは結構長い距離続いていて、有名な絵はこんな感じの場所にある。

イーストサイドギャラリーに昨年行った時には、落書きだらけだった(写真下)。
しかしながら、今回来てみると落書きは綺麗に消されていた(写真上)。

イーストサイドギャラリーの絵って、全然手が加えられないものなのかと勝手に思っていたが、定期的に手が加えられているようだ。

トラバントが壁を破ってくる絵。これも有名だよね。
東ドイツの象徴だった車がベルリンの壁を破るってのを表現しているんだと思う。

さて、落書き以外で大きく変わった点がある。それは壁の前に落書きがされないように柵が立ったことだ。

この写真は旧ソ連のブレジネフ書記長と旧東ドイツのホーネッカー書記長とのキスを描いたもの。
彼らは決して「ゲイ」というわけではなく、こうゆう習慣があったのでそうしているだけ。

さて、話はそれたが、イーストサイドギャラリーは観光客による落書きが問題となっていた。
自分が昨年訪れた時も、ボールペンで落書きをしている観光客を見かけた。
これ以上落書きが増えないように、絵を綺麗にしてさらにその前に壁に触れられないぐらいの距離で柵を建てたようだ。

というわけで、記念写真を撮ろうと思っても、写真上のようにどうしても柵が写ってしまう。これはこれで興ざめだし、かと言って柵が無い時に記念写真を撮ると、こんな感じで落書きだらけの壁と一緒に写真を撮ることとなり、それはそれで興ざめ。

我々観光客のマナーが問われるところだが、色々な文化や習慣を持った人たちにマナーを強制するのはなかなか難しいことなんだと思う。そもそも「正しいマナーとはなんぞや?」という点に対して、世界中の人の意見が共通するとは考えにくい。

現在イーストサイドギャラリーの写真を柵が写らないように撮ろうとすると、こんな感じでめっちゃ斜めの画像になることは間違いない。

ちょっと残念で、観光客としてのマナーも考えさせられたイーストサイドギャラリーを後にして、続いて向かったのは「テロのトポグラフィー」。

泊まっていたホテルにちょっと用事があって戻らなければなかったこともあったので、ホテルの近くの観光ポイントに行ってみることにしたのだ。

テロのトポグラフィーはチェックポイントチャーリーの近くにあって、Berlin Hi-Flyerの斜め前にある。
なので、行くときはチェックポイントチャーリーを目指し、そのあと気球を探せば良い。

ベルリンの壁の崩壊によって、現在ではイーストサイドギャラリー等ベルリンの壁は一部にしか残っていないのだが、代わりに壁があった場所には写真左のように壁があったことを示すタイルが埋められている。

テロのトポグラフィーがある場所には現在でもベルリンの壁が残っているのだが、こんな感じで

ベルリンの壁が今まさしく壊されている時のニュース映像では、ツルハシを何度も振り下ろしても、うんともすんとも言わない感じで、かなり壊すのが大変そうだったのだが、ほとんどのベルリンの壁は写真右のように自分が想像していたよりも全然薄い。
正直こんなの「車突っ込んだら一発で壊れるんぢゃね?」と思える感じ。ただし、さすがに簡単に超えられそうも無い高さはある。

ベルリンの壁があった場所に埋められているタイルには、こんな感じで、それを示すプレートも埋められている。

テロのトポグラフィーとは、かつてゲシュタポ(秘密国家警察)とナチス親衛隊があった場所に現在それらの歴史を示す展示物がある場所なのだ。

現在も残されている壁に沿って屋外展示がされていたり、2010年に完成した展示館があったりする。
当時の状況なんかを詳しく知りたければ訪れてみることをオススメする。

さて、そろそろ夕飯時になってきて、お腹も空いてきたので夕飯を食べに行くことにする。

テロのトポグラフィーからそのまま歩いてポツダム広場に向う。目的の場所はポスダム広場にあるソニーセンター内の一番奥の方にある「リンデンブロイ」」という店。「歩き方」に載っていたので行ってみることにしたのだ。

小さな店なのかと勝手に思っていたのだが、実際はソニーセンターにある大きな4階建てぐらいの大きな建物の4階まで全部がお店だった。ひっきりなしにお客さんが入ってくるようなお店。店内はオシャレだがカジュアルな感じでもあった。

ということで、注文した料理はこんな感じ。いかにもドイツらしい、肉を赤ワインで煮たものと、現地では朝食べるようなのだが、白ソーセージ(プレッツェル付)。

お肉とポテトという、いかにも日本人が想像しそうなドイツ料理の組み合わせ。味も濃い目で美味しいのだが、さすがに中年の日本人の胃には少し重い感じだ。

ただ、さすがにドイツだけあって、ソーセージは間違いない美味さ。プレッツェルについては賛否両論といった感じ。好きな人は好きだし、あまり好きではない人はそれほど感動しないかもしれない。

しかしながら、ここまでカタールとベルリンで「パン」「イモ」「肉」という組み合わせの料理ばかりで野菜をあまり食べていなかったので、どうしても我慢できずサラダを注文してしまった。こういった行為で「あぁ、自分はもう若くないなぁ~」というのを実感する。

そんなこんなで、ベルリンの1日目はド観光地をまわって終了。明日はドイツ負の遺産でもある「ザクセンハウゼン強制収容所」を見学しに行く。あと現地のスーパーマーケットなんかも見てみようかとも思う。

これからのアイスランド周辺国旅
Day1・2 ベルリンのイーストサイドギャラリーはこんなことになってた!
Day3 ベルリンのスーパー大調査!
Day4・5 大パニック! とうとう起こってしまった大事件!
Day6 日本がオランダに絶対勝てないスゴイところとは?
Day7 アントワープでフランダースの犬の最終回を再現してみる?
Day8 実はこの旅の「裏本命?」ちょっとエッチな博物館

トップへ戻る