【アイスランド旅行記】Day4・5 大パニック! とうとう起こってしまった大事件!

旅はドイツ・ベルリンからアイスランド・レイキャビクに飛んでいるところから続く。

ドイツからアイスランドまでは、さすがに日本からドイツに飛ぶのと違ってあっという間に到着してしまう。

飛行機の窓から外を見ると、地面には雪が残っていて白くなり始めた。
そして相変わらずWOW airの機体(翼)には「Enjoying the View?」の文字が…。
えぇ、楽しんでますよ。

アイスランドと聞いても、正直「アイスランドにいったい何があると言うんですか?」と、まるで村上春樹の本の題名のような疑問を持つところ。

アイスランドはヨーロッパの北西に位置する島で火山島。
今でもしばしば噴火を起こし、その噴煙が風に乗ってヨーロッパに流れ、そのお陰でヨーロッパの航空網が大混乱を起こすということも起こるのだ。
まあ、アイスランドに何の罪も無いのだが…。

アイスランドの首都は「レイキャビク」という所で、アイスランドの見どころは「ブルー・ラグーン」や「ゴールデンサークル」と言われる国立公園郡等が有名。

そんなこんなで、アイスランドの空港に到着。
北欧には行ったことが無いのだが、何となく日本人が想像するステレオタイプな北欧のイメージを思わせるような空港で、こじんまりとはしているものの、中はオシャレな感じで落ち着いた雰囲気の空港。

到着ロビーで現地の通貨「クローナ(ISK)」を下ろそうとATMを探したが、なかなか見当たらず。
結局のところあまり目立たない
ゲートとレンタカーの手続きカウンターとの間ぐらいに「ちまっ」とあった。

アイスランドは非EU加盟国で、通貨はユーロを使っていない。しかしながら、シェンゲン協定に加盟しているので、EU圏の国からの到着であれば入国審査等の手続きは不要。

さて、アイスランドでは電車はないので、基本的に移動手段はバスかタクシーかレンタカー。というわけで我々はレンタカーをチョイス。

Hertzなんかの超有名どころのレンタカー会社なら空港内のレンタカーカウンターに常駐しているのだが、今回我々が手配していたレンタカー会社「Geysir Car Rental」は空港敷地外にあって、空港から5~10分ぐらい歩いた所にある。

何でそんなマイナーなレンタカー会社にしたのか?は、単に安いって事が第一だが、たまたまネットで検索した旅行会社っぽい所のサイトで予約したら、ここのレンタカー会社に割り当てられてしまっただけ。

全然聞いたことの無いレンタカー会社だったので、行くまではかなり不安があったのだが、店内は普通に綺麗で、「おっさん」と言うよりは「おじいちゃん」に近い感じの男性が一人でやっていた。客も少なそうだったので、それで十分まわるんだろうけど。

事前に予約した段階で予約したサイトからクレジットカードに請求されていたのだが、それがこのレンタカー会社に上手く連絡が行っていなかったようで、危うく二重で課金されるところだった。

とかいうプチトラブルはあったものの、特に問題なくレンタカーを借りる。
ちなみにアイスランドは火山で出来た比較的新しい島である為、そこら辺は溶岩が固まったような石が多い。そんな理由から、飛び石で車体に傷がつきやすいらしい。なので「レンタカーを借りる際はそんな小キズもカバーできるような保険には入っておいた方が良い」と、どこのレンタカー会社のサイトにも書いてあった。

我々が借りたのはプジョーの車。自分は車に詳しく無いので何という車かは知らないが、写真では大きそうに見える。でも、実際は日本の軽自動車より少し大きいぐらいの車だった。
注意点はアイスランドでレンタカーを借りると基本的にほぼマニュアル車となる。オートマは稀だし、余計にお金がかかる。しかも左ハンドル。
自分は久しぶりのマニュアル車運転でも、なんとか「てんやわんや」にならずに済んだが、教習所以来のマニュアル車だった妻は、大パニックに陥り、ほとんど運転出来なかった。ということで、運転に自信が無い人は多少お金がかかっても、オートマ車のオプションを付けた方が良いかもしれない。

無事レンタカーを借りた我々は、本日は特に予定も無いので、首都であるレイキャビクの街を散歩してみようかと思う。

ケフラヴィークの空港からレイキャビクの街は離れていて、車で30分ぐらいかかる距離。流石にレイキャビクの市街は車が多いが、ちょっと離れてしまえば、ほぼ一本道ばかりで走っている車も少ない。結構快適に運転できる。

中にはすごい飛ばす人もいるのだが、一本道で車も少ないので、煽られるケースも少なく、素直にじゃんじゃん抜かされていくので、あまり気にする必要も無いと思う。

ということで、レイキャビクの街に入ってきて、まず向かったのは「ハットグリムス教会」

ハットグリムス教会はレイキャビクで唯一と言っていいと思われる観光ポイント。

その外観は独特で、正面から見ると、まるでロケットのような形状でとても高い建物だ。お金を払えば頂上の展望台に登ることができる(すごいお値段が高いけど)

教会の中に入ってみると、その天井の高さに驚く。まあ、だいたいヨーロッパの大きな教会なら天井は高いのだが、古い教会は色々な絵画や彫刻・ステンドグラス等があって、そっちの方にどうしても目が行ってしまう。
しかし、このハットグリムス教会は新しい教会で、飾りっ気が全然無い。したがって、その天井の高さに目が行く。

あと、採光が良く考えられている感じで、普通「教会」と言ったら薄暗いところが多いのだが、ここは中がかなり明るかった。

アイスランド自体、もともとゴミゴミした忙しそうな街ではなく、どちらかと言えば静かな街なのだが、その中でも静かな空気が流れる空間が広がって落ち着く。

さて、レイキャビクで唯一とって良いほどの観光ポイントをあっさり見終わってしまったので、街をブラブラ散歩してみようと思う。

実はレイキャビクの事は、ハットグリムス教会ぐらいしか調べておらず、それ以外の情報については皆無の状態。観光地図は持っておらず、ガイド本すら持っていないというわけで、教会の駐車場に掲示してあった地図を頼りに歩いてみる。

街なかに観光案内所があって、そこにはいろいろな地図が置いてあったので、我々のように基礎知識ゼロで来てしまった人には強い味方。地図の種類が豊富なので利用する価値大。

レイキャビクの観光ポイントとしては、ハットグリムス教会の前から伸びるまっすぐな道路と、その道路の突き当りに伸びる道路がどうやら目貫通りのようで、レストランやお土産屋が並ぶ。

我々はトイレに行きたかったのだが、トイレだけ気軽に利用できそうな適当なお店が見当たらず、どうしようかな?と思っていたら、観光案内所にあった地図に公衆トイレの場所が書かれていたので行くことに。

日本で想像するような公衆トイレを想像していたら、一人しか利用できない個室トイレがドンッと構えていた。外観はこんな感じで「これ、絶対にお金要るやつでしょ~」と思っていたのだが、何故かお金を入れずとも利用できてしまった。

自分はフランスに行ったことが無いので、実際のところはよくわからないのだが、以前テレビで見たことがあって、利用し終わると扉が閉まり、便器はもちろんのこと床ごと水で洗浄するトイレがあるらしい。

んで、ここのトイレもそんな感じのハイテクトイレで、利用し終わってドアを閉めると自動的にトイレ自体の洗浄が始まる。戸惑うのは、トイレ自体を洗浄するタイプなので、事を済ませた時の洗浄ボタンとかが無い事。
要は事がすんだらそのままこの個室をでなければならない。
「水を流さないでトイレから出る」という習慣が無い者にとってはちょっと戸惑う。

とはいえ、トイレごと洗浄されるので、次に利用する時には綺麗になっていて心配は無用。

普通、海外の公衆トイレって、「すごく汚い」か「壊されている」かのどっちかだが、壊されていないし、普通に綺麗な公衆トイレでちょっと驚きだった。
治安は良いんだなぁ~と感じるポイント。

さて、ここから本当にあてもなくブラブラと街中を歩いてみた。

突然話は飛ぶが、これからアイスランドに来よう!と思っている人に、自分がどうしても伝えたいことについて言及しようと思う。

それは「物価がちょ~高い!」事。

正直アイスランドの印象は物価の高さと、これから起こる事件以外、あまり記憶に残っていないといっても過言ではないぐらい、その物価の高さに戸惑った。

ちょっと小腹が空いたのでレストランに入ろうか?と思って、店の前に掲示してあるメニュー表を見てビックリなのだ。例えば、この写真のメニュー表が掲示してあった店。この店はどうやらカレーのお店のようだが、普通に「セットメニュー」だと日本円で3000円ぐらいは当たり前。我々のような「ド庶民旅行者」にとって、いくら海外旅行と言えども一回の食事で一人あたり3000円も使うことには躊躇する。

なら、一品料理で済まそうか?と思っても、サモサだけでも1200円ぐらいするのだ。こりゃたまらん。
んで、この店はすごく高級そうなお店なのか?と思いきや、そんなことは全然無く、普通に街なかにある寂れたカレー屋なのだ。

ということで他のレストランも見てみたが、どこの店もお値段的にこんなレベル。ファーストフードのSubwayだって、セットでなく単品で最低1400円ぐらいする(ちなみにレギュラーサイズで)。

そんなことぐらいに驚いているのは、お金の無い我々だけなのか?と思っていたら、同じくメニューを見ていた(おそらく旅行で来ていたと思われるヨーロッパ人の)おばちゃん2人が「!? EACH !? (それぞれ!?)」と言っていたので、会話を全て聞いたわけでは無いのだが、多分一品一品の値段がすごく高い事に驚いていたんだと思われる。なんだ、みんな感覚が同じぢゃん!

アイスランドに来よう!と思っている人は、金銭的にかなりの覚悟をして来た方が良いと思われる。結局のところ我々はスーパーで大量の食パンとチーズ・ハムを購入し、自前でサンドイッチを作って食いつないだ(それでも結構な値段だった)。次回アイスランドに来る事があったら、絶対に食料を持ち込もう!と思っているぐらいなのだ。

途中、ちょっとした公園(広場?)みたいなところがあって、こんな銅像が建っていた。アイスランドにゆかりのある人なんだと勝手に想像。

レイキャビクの中心街はそんなに広くなく、お土産屋がたくさんあるエリアのすぐ近くは、大使館街といった感じ。街中の機能がギュッと詰まっている感がある。写真下はロシア関係の大使館だと思われる(旗がロシアだったので…)

大使館街の中には、広い敷地を確保している割にちょっとしか建物の場所を使っていない教会がある。ハットグリムス教会ほどではないが、それでも立派な建物。

あてもなくブラブラ歩いた経路はこんな感じ。まあ、これといって感動するものはほとんど無いんだけどね。

あまりの物価の高さにレストランにも入れずにいたのだが、それでもお腹が空いていたので、途中ホットドッグを売る店があり、そこでホットドッグを購入。これだけでも600円ぐらいした(汗)。味はまぁまぁだが、600円も払うほどではないことは間違いない。

レイキャビク街をブラブラしたら、本日の宿に移動。
今晩は、ブルーラグーンの近くに宿を確保。ブルーラグーンはレイキャビクの街からは離れていて、レイキャビクと空港の間ぐらいにある。

今日はブルー・ラグーンの近くの宿に泊まるだけで、ブルー・ラグーン自体には入らない。

ブルー・ラグーン近くのホテルは2軒だけあって、一つは「ブルー・ラグーンクリニック」という所と、もう一つは「Northern Light Inn」という所。と言っても「ブルー・ラグーンクリニック」はその名の通り、宿泊施設ではなくクリニックなので、本来は治療が目的。泊まることもできるけど。我々は「Northern Light Inn」に宿泊。

いずれにせよブルー・ラグーンには入る予定だったので、ブルー・ラグーン近くのホテルにしておけば、いろいろと楽かなぁ~と思ったのと、ここら辺は街からも離れている為、街の明かりが無く、オーロラが出た場合には見つけやすいという噂を聞きつけて、この宿を確保した。さて、オーロラは見えるのか?

Northern Light Innの外観はこんな感じ。回りに何もなく土地は使い放題!といった感じの造り。

レセプションの壁には3つの時計が置いてあったのだが、こういった場合世界の主要都市の都市名で時計を設定するのが普通。と思って見逃していたのだが、ふとしたきっかけでよくよく見たら、設定されている場所が「タイムズ・スクエア」と「ハチ公スクエア」。若干「何故ハチ公なんだろう・・・?」と不思議な気持ちに襲われる。それだけブルー・ラグーンとオーロラを見に来る日本人が多いということなのだろうか?
確かに「オーロラなんかをわざわざ見に来る観光客は日本人ぐらいだ」というのは聞いたことがあるが…。

「Northern Light Inn」の施設は木のぬくもりが感じられる建物で超綺麗だった。
んで、写真下のように窓から見える景色は溶岩が固まったゴツゴツした岩だらけ。
景色としては決して「絶景」とは言えないが、これはこれで「あぁ、アイスランドらしいなぁ~」と感じられて良い。

まだ日は完全に落ちきってはいなかったので、ちょっとそこら辺をブラブラ散歩してみることにする。

歩いてみてもやはり周りはゴツゴツの岩ばかり。まるで富士山を歩いているような感じだ。写真上は宿のすぐ近くにある発電所。そして下はNorthern Light Inn。

そこら辺の岩を拡大して撮ってみる。まさしく「溶岩固まりました!」といった感じの岩だらけ。アイスランドが比較的新しい火山で出来た島だということが良く分かる。こんな感じの土地なので、当然植物も育ちにくく、あってもこんな苔ぐらい。

「温泉」として世界的に有名な「ブルー・ラグーン」は元々発電用に使用した温水(温泉)を排出してできた湖のようなもの。なので、本来の目的は発電。というわけで、当たり前なのだが発電所がある。かなり立派で、さすがに大量の温泉を使うので、それを流すのであろうと思わる太いパイプが何本も見られる。

ここら辺はオーロラが出たら見つけやすいということで、ホテルのレセプションでもオーロラが出たら内線で連絡してくれるサービスがあり、それに申し込んでおいた。ということで安心して寝て、連絡が来るのを待ったのだが、結局朝になっても連絡来ず。

んで、朝、部屋の窓から外を見てみると、こんな感じでうっすら雪景色。昨日は全然雪が無かったので、夜の間に降った模様。これじゃあオーロラなんか見られないよね。
ということで「ひょっとしたらオーロラ見られるかも…」という淡い期待は見事に裏切られた。

気持ちを切り替えてアイスランド2日目も思いっきり楽しむことにする。

本日は、日中に「ゴールデンサークル」と呼ばれる国立公園郡を見に行き、夕方にブルー・ラグーンに入る。そして明日の早朝にオランダに飛ぶ予定なので、今晩は空港近くのホテルに泊まるという予定。

ということで、朝からレンタカーを運転して「ゴールデンサークル」に向う。
ゴールデンサークルはブルー・ラグーンがある場所からレイキャビクの街の方へ向かい、レイキャビクの街をさらに超えてかなり行った所にある。ブルー・ラグーンのある場所からは車で2~3時間の道のり。

我々はまず、一番奥に位置する「グトルフォス」を目指すことに…。

レイキャビクの街を抜けるとそこはほぼ一本道。周りには何も無いと言っても過言ではないだろう。北海道をドライブしたことがある人なら分かると思うが、北海道の各地をドライブするのと似た感じだ。もちろん集落的なものはあるが、その間には何も無いと言った感じ。

すれ違う車もほとんど無いし、自分の車の前後にもほぼ車は走っていないといった感じ。のんびりとドライブしたい人にはオススメだ。

そんなこんなで、ブルー・ラグーン付近からおよそ2時間半ぐらいでグトルフォスに到着。

アイスランドの国立公園郡にはちゃんと駐車場が整備されているので安心。トイレもあるので心配は不要だ(一部有料のトイレとなる)

駐車場に隣接して小さなお土産屋も併設されている。駐車場からは案内板に従って歩く。

グトルフォスの滝は駐車場隣接ではなく、駐車場から遊歩道を少し歩かなくてはならない。しかし、その遊歩道は写真上のようにしっかりと整備されているので、何の不自由な点も無い。

遊歩道をほんの数分歩くと、先の方に轟音と共に滝が見えてくる。

うぉ~!これはスゴイ。地殻変動で出来たと思われる段差を水が勢い良く落ちて轟音を轟かせている。水の量も豊富でもうちょっと雪解けが進めばすごい水量になるんぢゃないの?という感じ。観光客もそれほどたくさんいるわけではなかったので、自然が作り出す素晴らしい景色をゆっくりと楽しむことができる。

グトルフォスの滝を堪能した我々は来た道を少し戻る感じで、次の観光ポイントである「ゲイシール」に向う。グトルフォスからゲイシールまでは車でほんの5~10分ぐらい。

ゲイシールにも駐車場が完備されていて、駐車場の横にはホテルもあった。こちらにもお土産屋があって、結構大きなレストランも併設されている。観光客も多かった。ありがたいことに、ここのトイレは無料で使える。

駐車場から道路を挟んで反対側を北方向に歩いて行くと間欠泉がある。

と、いきなり話を進めてしまったが、そもそも「ゲイシール」とは何か?という説明を少し。

ゲイシールとは「間欠泉」のこと。正確にはいくつかある間欠泉の一つのことだが、ここら辺の間欠泉郡を「ゲイシール」と呼んでしまっているし、英単語の「geyser」もここの「Geysir」から来ているとも言われている。

間欠泉自体は非常に微妙なバランスで成り立っているので、地殻変動の影響とかを大きく受けてしまう。なので、ゲイシールも昔は頻繁に多くの噴出活動を見せていたが、現在ではほとんど噴出が見られない。

しかし、ゲイシール間欠泉のすぐ近くにある「ストロックル間欠泉」は現在活発な活動をしていて、およそ5~10分ぐらいの間隔で噴出活動を行っている。というわけで、現在のここら辺の目玉はストロックル間欠泉。

間欠泉から漏れ出た温泉は、当たり前のように地面の上を流れるのだが、ストロックル間欠泉にたどり着くまでの遊歩道はロープで立ち入り禁止区域と遊歩道を分けているのだが、そこに立っている立看板(写真上)には80°~100°の警告が。

「お~!そんなに熱いんだ~!」と思って、近くを流れている部分を触ってみたが、全然熱くなくて拍子抜け

人だかりになっているところがあって、近づいてみると・・・

ど~ん! とこんな感じで温水が吹き出す。写真の右下の方に写っている人と比べてみても、その噴出した温水の高さは一目瞭然だろう。

この間欠泉は5~10分ぐらいの間隔で温水を吹き上げるので、結構な頻度で見られるのだが、毎度その高さが高いわけでも無く、「おっ!来るか?来るか?」と水面がかなり上下しだして、期待を持たせても、結局のところ「ちまっ」とした高さしか噴出しないというケースも結構ある。ちょっとした「じらし屋」さんだ。

逆に全然前触れも無くいきなり「どど~ん!」と勢い良く吹き出す時もあって「あぁっ、カメラ間に合わないよっ!」って時も結構ある。
なので、カメラの電源は常にONにしておき、ひたすら構えておかないと、なかなか良い写真を撮るのは難しい。

ストロックル間欠泉のように、温水が噴き出しているところ以外でも、こんな感じで温水が湧き出している所が何ヶ所かある。さすがにここに飛び込んだら大変そうだが・・・。

さて、ストロックル間欠泉の次に向かったのは、レイキャビク市街方向にしばらく走ったところにある「シンクヴェトリル」。

シンクヴェトリル国立公園も、主要道路沿いにあってアクセスは楽。駐車場もしっかり完備されている。

敷地内にはビジターセンターが設置されていて、当たり前のようにお土産屋は完備されているが、ここにはシンクヴェトリルの大地の不思議を解説するちょっとした展示も用意されていた。

ちなみにビジターセンターとは別に駐車場横に公衆トイレが用意されているのだが、ここのトイレは有料。我々はこの時かなりの尿意をもよおしており、ビジターセンターに行く前にこのトイレに駆け込んだ。しかしここのトイレは料金自動徴収式のゲート付き!
んで、料金を払おうとしたが小銭が無く万事休す!

「おぅ。どうしよう」と思って振り返るとなんだか見たことの無い装置が…。尿意MAXの状態で不慣れな英語を頑張って読んだところ、どうやらクレジットカードが使える模様。今まで公衆トイレでクレジットカードなんか使った経験なんて無いが、書かれた通りに操作すると、一枚のQRコードが印刷された紙が出てきて、これをトイレのゲートの読取機にかざすとゲートを開けることができるというシステムだった。

と、まあ、そのシステム自体にもビックリなのだが、この公衆トイレ利用料もビックリ価格で「200クローネ」。日本円にしておよそ190円ぐらいだった(2016年3月現在)。
今までいろいろな国で公衆トイレにお金を払ってきたが、どこの国でもせいぜい「何十円」というレベル。「日本だったらペットボトルのジュースが買えちゃうぢゃん!」と思わず叫んでしまいそうになるほどのお金を払うとは・・・。

ちなみに我々は行きにも帰りにもここのトイレを利用した。なので2回×2人で計4回の利用。トイレだけでこの日800円近くも使ってしまった。後日クレジットカードの請求をみたら「200クローネ」の請求が4つ並んでおり、若干悲しい気持ちになった。

さて、トイレ話はこのぐらいにして、シンクヴェトリルの説明を少し。

地球は何枚かのプレートで成り立っていることは日本人だったら誰でも知っている事だと思う。日本付近はこのプレートがぶつかり合っている場所で、そういった事情があって地震が多い国だ。

さて、アイスランドは逆にプレートが別れる(発生する)場所で、その境界がこの図のようにアイスランドの島のど真ん中を走っている。そんな地球の「割れ目」が見れる場所がこのシンクヴェトリル国立公園なのだ。

2つのプレートのうちアメリカ方向に進もうとするプレートは「北アメリカプレート」。そしてヨーロッパ側に進もうとするプレートは「ユーラシアプレート」と呼ばれている。この2つのプレートは長い長い時間をかけ進んでいき、ゆくゆくは日本付近でぶつかり合うこととなる。ちょっと神秘的なお話だ。

ということで基礎知識を頭に入れつつ、実際にその場所を見に行く。こちらも遊歩道完備なので非常に歩きやすい。

と、少し歩いただけでこんな感じ。「お~!割れ目感!」とちょっと感動するが、
冷静に考えるとこれを単純に「割れ目」と判断するのも安易すぎる気がする。

とはいえ、さらに進んでいくと遊歩道の横はこんな感じの景色になる。
もちろんプレートの境界で「割れ目」だと言っても、たった一本だけ「ピシっ」と割れ目があるわけではなく、この辺り一帯に何本もの割れ目があるんだと思われる。

「この場所で両足を開いて立っていたら、そのままどんどん足が開いていくかなぁ~?」というアホな発言を妻はしていた(もちろん冗談半分で)が、もちろんそんなスピードではないので、割れ目が広がっていく姿がすぐに目で見れるものではない。長い長い時間をかけて割れ目が広がっていく所にそのスケールの大きさと地球の息吹みたいなものが感じられて神秘的なのだ。

以前、あるテレビ番組で二階堂ふみがこのあたりでダイビングをしていた。このあたりには有名なダイビングスポットがあるらしく、水の中でもその割れ目を確認することができるそうだ。

ここには割れ目以外にも滝があるので見に行ってみる。
割れ目によってできた段差に流れてきた水が滝のようになるのだ。

さて、そろそろ予約の時間に近づいてきたので、急いでレイキャビク方向に戻ってブルー・ラグーンに向う。
ブルー・ラグーンはこんな感じのレイアウトになっている。だだっ広い駐車場も完備。そこからトコトコ歩いてビジターセンターに向う。そこで受付を済ませていざ!入浴なのだ。

駐車場からビジターセンターへ向う道はこんな感じでちゃんと舗装されている。昨日この付近に宿泊したので、大体の土地の感じは分かっていたが、やはりこの島が火山によってできたんだなぁ~というのが良く分かる、溶岩で出来た岩がゴロゴロしている。

さて、駐車場から歩いてきてビジターセンターの前にも、もうこんな感じの乳白色の温泉がお目見えする。否応なく期待は高まる。

ブルー・ラグーンに入るには、入る前にシャワーを浴びなければならない。
シャワーを浴びて入浴ゾーンに出てみると・・・

お~!、ガイド本で見た通りの景色が広がる。一面に広がる乳白色のお湯。
この日はあいにくのお天気で雨は降っていないのだが、風が強くて、早くお湯に浸からないと、先ほど浴びたシャワーで濡れた体に風がびゅうびゅう当たって超寒い。

んで、お湯に浸かってみると・・・。微妙な温度。入らないよりマシなのだが、すごくぬるい所やそこそこ熱い所と、いろいろあって場所を選んだ方がいいかもねという感じ。

さて、ここで大事件発生。

ブルー・ラグーンはこの旅のメインと据えていたので、ここの写真を撮るのにはかなりの気合を入れるつもりだった。そこで、カリブ海の旅の為に購入したiPhoneの防水ケースを今回も持参。そして、ブルー・ラグーンのありとあらゆる場所を撮ろうと思っていたのだ。

というわけで、防水ケースにセットしたiPhoneを操作しようとロックを解除。ところがタッチパネルの反応が悪くなかなか解除できない。何回も試しているうちに画面上には「このデバイスはこのiPhoneでは正常に作動しない恐れがあります」みたいな、何も繋いでいないのにわけの分からない表示が出始めた。

「???」と思いながらiPhoneをよく見てみると・・・

「金魚鉢みたいに中に水面が見える!!!! うわっ!浸水してるわ!」 パニックに陥るオレ。しかもとうとうiPhoneの画面が消える。パニックに拍車をかける!

急いで温泉から上がり、ケースからiPhoneを取り出しタオルで拭くが一向に反応する気配が無い。ちなみにiPhoneの水没経験はこれが初めてである。この後ネットでいろいろ調べた所、iPhoneが水没した時にやってはいけない事として 1.電源を入れる。 2.強く振る 3.充電ケーブルをつなぐ とあるらしいのだが、そんなことを知らない自分は、ハイ全部やっちゃいました。

結局このiPhoneは帰国しても復帰せず。文鎮と化す。

そんなことより、まだこの旅は半ばだ。必要書類関係はiPadの方にも入れているので大丈夫だが、iPadはWiFi版なのでGPSは付いておらず、オフラインの地図アプリでは現在地が分からず。現在借りているレンタカーにはナビはついておらず。しかもこの後行くオランダやベルギーで現在地が分からずに行動できるのかっ?

しかも、この旅でここまで撮ってきた写真も全部おじゃんだぞ! この後iPhoneを失った失意と写真の紛失にかなりのショックを受け、なかなか冷静な精神状態になるまで時間が必要だった。(ちなみにこの旅行記で使われている写真は自分が撮った写真は一枚も使われておらず、妻がデジカメで撮った写真のみで構成されている。したがって、いつも自分が旅行記用に撮っている「どうでもいい」に近い詳細な写真が無く、解説にかなり苦戦中)

そんな自分の不注意が起こした事件はともかくとして、実際にブルー・ラグーンに入った経験にて感じたことを少し。

ブルー・ラグーンは事前に予約を入れておく必要がある。以前は直接行っても入れたらしいが、現在は事前に予約を入れ、予約書を持参していかないといけないらしい。

予約には入場時間と予約タイプを選択する必要がある。入場時間は自分のスケジュールに合わせて選べばいいのだが、満員になる可能性もあるので早めに予約しておいた方が良い。予約時間よりかなり前から入ることはできないが、一度入ってしまえば出る時間に制限は無い。

予約タイプには「STANDARD(50ユーロ)」「COMFORT(65ユーロ)」「PREMIUM(80ユーロ)」「LUXURY(195ユーロ)」と4タイプある。STANDARDは本当に入場・入浴のみ。COMFORTは入場・入浴に加えてタオルと1ドリンクが付く。PREMIUMには入場・入浴・タオル・1ドリンクに加えて、バスローブやスリッパや予約確保済みのテーブル。スパークリングワイン等がついて、ブルー・ラグーンのホームページでは「Most Popular」と謳われている。LUXURYはPREMIUMの内容にスパやラウンジ等が付く超高級なやつ。

このタイプの中からどれを選べばいいか? 我々はかなり迷った。なんせ行った経験が無いので、どこまでが本当に必要か?というのが分からないから。しかもお値段は決して安くない。
ということで当たり前のように一番安い「STANDARD」にしたのだが、結果的に言えば「COMFORT」にしておいた方が良かったと思う。何故ならバスタオルぐらい無いと結構キツイ。我々は泊まったホテルがたまたまタオルのレンタルをしていたので助かったが、コレがなく小さなタオルだけだったら結構キツかっただろうなぁ〜と感じた。過ごし方にもよるがバスローブまでは要らないと思う。したがって個人的には「COMFORT」がオススメ。

ブルー・ラグーンの予約は

で予約ができる。

iPhoneを水没させるという(個人的に)大事故に見舞われた為、全く楽しむことができなかったブルー・ラグーン。
できれば早い段階で気持ちを切り替えたいのだが、やはりなかなか切り替えられない。しかしそうも言ってられないので、
ブルー・ラグーンを後にし、空港近くまで戻る。借りてきたレンタカーを返さなければならない。

iPhoneを失ったため地図が無いまま、何となく勘で車を走らせ、ケフラヴィーク市街まで行く。

レンタカーは当たり前のように満タン返しなのだが、ガススタは予め指定された場所で入れれば安くなるクーポンを、
車を借りる時にもらっていたので、指定のガススタにこれまた勘を頼りに向かう。

海外のレンタカーでは大体ガススタでの給油のやり方が全然分からないのが常なのだが、今回もご多分に漏れずさっぱり分からず。ということで、海外のガススタでの恒例行事と化しつつある「英語がままならない者達が必死で給油の仕方を聞く」
パフォーマンスを行いなんとか給油完了。

ここでお腹が空いたのでご飯を食べることに。といってもiPhoneを失った今、この付近のレストランを調べることも出来ず、
勘で探すしか無い。今まで何と文明の利器に頼った旅をしてきたんだ!とちょっと反省。

そんな反省をしつつも勘で探すと、ガススタのすぐ近くに「Olsen Olse」というレストランを発見。中を覗くと
結構賑わっているので、何のレストランなのか?も確かめずにとりあえず入ってみることに・・・。

で、結局のところ単なるバーガー屋だった。
「え〜!バーガーかよ〜!」と思いつつも他のレストランを探すのが面倒なので、しぶしぶココで食べることに。

刺青とピアス満開で「絶対に我々観光客を面倒くさそうに扱うでしょ〜」と思われる店員の兄ちゃんに
「オススメは何?」と聞くと、意外や意外、結構一生懸命考えて「これは、これとコレが挟んであって美味いよ」とか
「こっちはバーガータイプで食べごたえがあるよ」とか「あっ、水はあそこにあってセルフだからね」と、
すんごい親切に教えてくれた。

しかも、その兄ちゃんがオススメというメニューを頼んだら、この写真の物が出てきて、彼が言っていた通りに
キノコとか野菜を炒めた具材が「これでもかっ!」ってぐらい挟まれたやつで、バーガーを侮(あなど)っていた我々の考えを
完全に裏切る美味さだった。

妻が頼んだバーガー(これも店員の兄ちゃんオススメの品)も、野菜などの具材がたっぷりで完全にファーストフードの域を
超えていた。しかもお味も美味い。ポテトも山盛り。

というわけでしぶしぶ入った店だったのだが、店を出る時には大満足だった。
なかなかケフラヴィークの街に観光で行くことは無いとは思われるが、万が一行くようなことがあったら是非寄ってもらいたい。

お腹も満たされた我々は、コレまた勘で空港まで戻り、レンタカーの店に戻って車を返す。

明日は早朝の便でオランダ・アムステルダムに飛ぶので空港近くにあるホテルに泊まる。
レンタカー屋から全然歩いていける距離だったのだが、レンタカー屋のおっちゃんが優しい人で「送ってあげるよ」と
言ってくれたので遠慮無く送ってもらった。

さっきのバーガー屋の兄ちゃんだったりレンタカー屋のおっちゃんだったり、何となくアイスランドでは優しい人達が多かったような気がする。

空港近くで今回止まったのは「Airport hotel Smari」というホテル。まあ、立地だけで成り立っているようなホテルなんで、客に対する対応は若干「塩対応」。泊まるだけって感じのホテルで、あまり大きな期待をしちゃイカンよ。

さて、日付が変わってこの旅も6日目に突入。

本日はオランダ・アムステルダムに飛ぶ為に、早朝から空港入り。一応普通にチェックインは済ませたものの、何故か俺のバックパックだけ「エクストラサイズバゲージね」と言われ、エクストラサイズバゲージのカウンターに行かねばならなかった。
何故だ?ごくごく普通のバックパックなのに・・・。

さて、そんなことはさておき、空港内でアイスランド最後の食事。相変わらず値段はびっくりするほど高額だったのだが、
あまりにもその状況に慣れすぎて、びっくりはしなくなって普通のことと思えてくる。とはいえ、払う気にはならないので、
相変わらず最安値のサンドイッチ(写真上)やヨーグルト(写真下)で済ます。

アイスランドの旅ではオーロラも見られず、iPhoneも水没させるという、正直散々な結果に終わってしまった。
ということでまたいつか絶対にリベンジしてやる!と心に誓うが、同時に「今度来る時は絶対に食料を大量に持ってくるぞ!」
と現実的な問題についても心に誓ったのであった。

ベルリンからアイスランドまで乗った「WOW Air」にて今度はオランダ・アムステルダムへ。
アムステルダムではちょっとエッチなところにも行きますよ。というわけでオランダ編へ続く・・・。

これまでとこれからのアイスランド周辺国旅
Day1・2 ベルリンのイーストサイドギャラリーはこんなことになってた!
Day3 ベルリンのスーパー大調査!
Day4・5 大パニック! とうとう起こってしまった大事件!
Day6 日本がオランダに絶対勝てないスゴイところとは?
Day7 アントワープでフランダースの犬の最終回を再現してみる?
Day8 実はこの旅の「裏本命?」ちょっとエッチな博物館

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