【オランダ旅行記】Day6 日本がオランダに絶対勝てないスゴイところとは?

さて、旅はアイスランドからオランダ・アムステルダムに飛んでいるところから続く。

ほんの数時間でオランダアムステルダムの空港に到着。結構大きな空港で、いろんな人が「ごちゃっ」とたくさんいる感じの空港だった。

空港についていきなりびっくりしたのは、空港内の売店に「花屋」があったこと。さすがにチューリップで有名な花の国だね。

我々は空港から直接アムステルダム市街には行かず、ちょうどこの時期開園中だったキューケンホフに向かうことに。

事前の下調べでは電車かバスで行くような感じだったのだが、詳細なバスの番号とかが分からず、下調べも適当だった。
というわけで空港内にあったインフォメーションデスクで聞き、キューケンホフ行きの臨時バス乗り場を教えてもらった。

言葉では表現しづらいが、この地図のところらへんにバス乗り場がある。

キューケンホフ行きの直通バスのりばにあるチケット売り場はこんな感じ。写真上の左の方に写っている大きなチューリップが目印。といってもいつもあるかは不明だが…。チケットはトラックの荷台を改造したところで売っていて、バスの往復チケットとキューケンホフの入園料がセットになったチケットで売られていた。もちろんバスのチケットのみでも買えるが、入園料と一緒に買ったほうが若干お得(だと思う)。

ちなみにバスのみの1日券は10ユーロ。キューケンホフの入園料込の一日チケットは24ユーロだった(2016年4月現在)

ということでチケット売り場のすぐ横からバスは出発する。バスの路線番号は858番なのだが、多分ここからはキューケンホフ行きしか出てないので迷うことは無いと思う。

バスの車内も広くて快適。さすがにヨーロッパのバスだけあって中は綺麗。

アムステルダムのスキポール空港からキューケンホフまでは、30分ぐらいの道のり。そこそこの距離がある。

さて、ここで少しマジメなお話を少し。

実は自分はオランダが農業大国だということを最近まで全く知らなかった。最近たまたま読んだ経済学の本で述べられていて、
オランダのじゃがいも輸出額は世界第一位。トマト・キュウリ・きのこ類・チーズ・ビールは世界第二位だそうなのだ。
日本の4分の一しかない農地面積なのに農産物の輸出額はアメリカに次ぐ世界第二位。日本の農業は、作付面積一平方キロ当たりの輸出額は千百万円ぐらい。ところがオランダは、同じ面積でおよそ十億円の輸出額を誇っているそうだ。

オランダと言えばせいぜい「チューリップ」という浅い知識しか持ちあわせていなかった自分にとって、これを読んだ時の衝撃はすごかった。今回は単なる観光のつもりで来たので、農業視察みたいなつもりは全くなかったのだが、キューケンホフ行きのバスの中から見た景色は衝撃的だった。

あまり良い写真は撮れなかったのだが、空港から少し移動しただけで、道路の両脇には一面の畑が広がる。ものすごい広大だ。とは言え日本の農地とは違って山の中ののんびりとした環境というわけではなく、都会と農地が隣り合っているような景色。
もちろん土地の成り立ちが違うので日本と単純に比較するには無理があるとは思うが、自分のような素人が見ても
「この農地はすごい」と思ってしまうような土地の使い方なのだ。

農産物の輸出額で全てを判断するのも正しいとは言えないが、それでも農業を経済収入の要として成立しているこの「オランダ」という国の凄さを感じさせる一面だったし、昔から農業は盛んとは言え、日本は全然太刀打ちできないだろうなぁ〜と、
農業従事者でも無い素人の自分でも感じてしまうほどだった。

自分のように浅い知識しか持ち合わせていない者にとって、日本での農業は「廃(すた)れていくもの」と感じがちで、
「これからの日本の成長産業は農業です」と言われてもピンと来ない。
しかしこれだけ広大な農地を造り、農業を経済収入の要に据えている上に、それ自体が成功しているこの「オランダ」という国を見れば、「これからの日本の成長産業は農業である」というのも、あながち空想の話ではないかもしれないなぁ〜と感じた。

さて、話はそれてしまったが、そんなオランダの土地に感動していると、いつの間にかキューケンホフ公園に到着。

キューケンホフ公園とは、オランダ随一の花の名所で、チューリップを中心に700万株以上の植物が植えられている公園。
もちろん花には「時期」というものがあるので、このキューケンホフは春のこの時期(3〜5月)しか開園していない。

さて、公園内に入ってみると、早速こんな感じで民族衣装を来た女性がお出迎え。
単に公園になっていて一面花があるだけかと思っていたのだが、雰囲気が違う。
なんだか楽しそうだぞ。

公園のインフォメーションでもらった園内マップを見ながら公園内を歩く。
こんな感じで遊歩道もしっかり整備されていて、観光客も結構いる。

「さて、どこら辺をまわろうか?」と思いながら適当に歩いて、公園内のほぼ中央に位置する「Willem-Alexander」という建物にたどり着いた。

「Willem-Alexander」はちょっとした温室のようになっており(温室とまではいかないが)、おそらく温度管理された建物なんだと思われる。

キューケンホフで「売り」にされているのは、やはり様々な種類と美しさの花。しかし植物だけあって全てが同じ時に一斉に咲いてくれるわけではないし、一斉に咲いてしまったら本当に短い時間しか開園できない。

もちろん公園内の屋外エリアにもたくさんの花が植えられているのだが、咲いている花が少ない時のサポートとして、温度管理された建物内にもたくさんの花が用意されている感じだった。

さすがに時期を合わせたように、それこそ様々な色と種類の花がたくさんあって、ちょっとしたメルヘンの世界にいるような錯覚に陥る。

「オランダ」というイメージを崩すこと無く、やはりチューリップ系だと思われる花がダントツで多い。しかしそれ以外の種類の花もたくさんある。「オランダはチューリップだけだと思うなよ!」と主張している感じだ。

Willem-Alexanderを後にしてさらに公園内をブラついてみる。次に向かったのはMillというエリア。

Millにはこんな感じで大きな風車がで~ん!と構える。「お~!オランダ!」と思わず言ってしまいそうになるが、この風車は完全に観光用。日本で言えば、鉄筋コンクリートで復元された「城」みたいなものだ。

公園内にはこんな感じの出店もちょいちょいあって、そこそこの人が並んでいた。
どうやら鉄板の上で薄いハムみたいなものをたくさん焼いている模様。どんなものか?は不明だったのだが、ちょうど小腹も空いていたので食べてみることに・・・。

渡されたものはこれ。ガイド本を見てみるとどうやら「ブローチェ」と言われるオランダ語で「サンドイッチ」のことらしい。

ハムには適度に塩味が効いていてパンとマッチしていた。食べごたえもあって美味しい。

その隣には「Wafels」と書かれた「それ、絶対ワッフルでしょ~」という屋台もあったので買ってみることに。ワッフルと言えばベルギーというイメージだが、オランダはベルギーのお隣の国だし美味いに違いない。

ということで、早速食べてみる。

「・・・?」。大して美味くない。本場のワッフルってこんなもん? これなら自分でもホットケーキミックスの素を使って作れるんぢゃね?というのが正直な感想。

と、かなりなガッカリ感の感想だったのだが、この感想は翌日180°ひっくり返されることとなる。

先ほども少し書いたが、オランダではチーズがかなり充実していて輸出量も多い。
街なかでもチーズがあふれている感じがあった。
ガイド本によれば、特にチーズが名産の街なんかでは「チーズ市場」があるらしく、たくさん取り扱われているそうだ。
そんな感じのチーズ市場を再現したものだと思われるが、たくさんのチーズが並べられていた。
こういった感じのチーズを日本で実際見る機会はかなり稀(まれ)で、せいぜいテレビで見るぐらいだと思われるが、実際に見てみるとその大きさに驚く。写真上の右側に写っている子供の椅子みたいになっているのを見ると、その大きさがわかると思う。

んで、これらのチーズは「絶対にフェイク(イミテーション)でしょっ!」と思っていたのだが、近づいてよく見ると本物だった。中にはこんな感じでカットされているものもあり、ぎっしりと詰まったチーズが良く分かる。

我々が行った時にはキューケンホフ公園の中でもこのMillがある場所付近が一番お祭り騒ぎだった。とは言え全然下品な感じではなく「とても良い雰囲気のお祭り」と言った感じ。

この写真のように「いかにもオランダ!」といった衣装を着ている人たちもいて、楽しい雰囲気だ。
ちなみに彼女達が持っているチーズはイミテーションのチーズ。

チーズ意外にもオランダの伝統工芸的なものの展示もされていた。

オランダと言えば「木靴」。もともとは湿地帯で農作業をする際に使われていたもの。試し履きとかをしなかったので、履き心地はどんなか?というのは不明だが、以前「世界の果てまで行ってQ」でベッキーが履いた時、「思っていたより快適!」と言っていた。

日本ではなかなか手に入らない物なので、思わず買いたくなる衝動にかられた。我々は旅行先で見舞われるこれらの衝動を「旅行マジック」と呼んでいる。「旅行マジック」にかかった状態だと、異常なほど欲しい気持ちが高ぶるのだが、帰国した途端「なんでこんなもん買っちゃったんだろう?」と一気に冷えた気持ちになってしまう、「催眠術」にも似た感情。

自分はこの時危うく、この「旅行マジック」で木靴を買ってしまいそうになったが、冷静に考えたら「日本のどこで木靴を履くんだ?」と考え直し、結局のところ買わなかった。

敷地内にはアイススタンド(出店)もあった。アイスクリーム好きの妻がすすんで買う。

カップコーンにすくっただけのごくごく普通のアイスだったのだが、これはこれで美味い。

まだまだ食べる。

豆を煮たやつが売られていたので、どんなものか?と思い買ってみた。薄味に味付けられた豆で、ベーコンとかも入っていた。黄色いソースは自分でお好みの量かけられるシステムになっていた。
マズくはなかったが、わざわざ買うほどでもなかったというのが正直な感想。

昔、教科書とかでこんな感じの自転車を見たことがあって「こんな前輪がデカイ自転車なんて本当に乗れるんかいな?」と思っていたが、本当に乗れるらしい。というか、このおっちゃんたちが乗っていた。
ちょっとした衝撃を受ける。

あと、木製タイヤの自転車とかも走っていた。決して乗り心地は良くなさそうだったが、自転車大国オランダを象徴しているなぁ〜と感じるポイント。

ご高齢のオランダ人の男性と女性がダンスを踊っていた。

オランダ人男性って背が高いイメージがあるから女性と一緒に踊ったら上手く踊れるのかなぁ〜?と心配したが、そこら辺は心配無用だった。なんせ女性も大きな人ばかりだったから。

公園内にはチューリップ以外にもいろんな花がたくさん咲いている。うま〜くバランスがとれて花が咲くように考えられているなぁ〜と思う。

こんな綺麗に咲くのはちゃんと手入れされている公園だからかと思いきや、公園の敷地外の畑でもチューリップらしき赤い花が見事に咲いていた。

ちょっとしたお祭り騒ぎだったMillから、また適当に公園内をぶらついてみる。遊歩道は無数に、そしてどこもきちんと整備されているので非常に歩きやすい。

遊歩道の両脇にはこんな感じで今が見頃の花が沢山咲いている。

こんな綺麗に整備されているのは、やはり職員の人がちゃんと手入れしてくれているから。

遊歩道を歩いていたら、芝生の場所をせっせと往復している職員を発見。この人が押している機械をよく見ると芝刈り機だった。

んでこの芝刈り機が画期的で、エンジンやモーター等の動力は全く使用せず、人が押して歩くだけで、タイヤに接続されたカッターが回転して芝を綺麗に刈るという仕組み。動力は「人力」という点でエコだなぁ〜と思う。しかもエンジンやモーターが無いので音も静か。さすが農業先進国と言った感じ。

ちなみに、機械の構造とかにめっちゃ興味のある自分は、この人が作業しているにも関わらず興味深そうに一生懸命見ていたら、この人はわざわざ止まってくれて、しかも東洋人(オレ)があまりにも一生懸命見るもんだから、ちょっと戸惑っていた。

妻はこの芝刈り機で刈られた細かい芝がふわっと飛ぶ光景に興味をそそられていたらしいのだが、自分は完全にこの芝刈り機のメカニズムに興味をそそられていた。

公園内のいろんな場所では、こんな感じで、いかにもガイド本に載ってそうな写真が撮れるお花畑がたくさんある。
ここまで綺麗に咲きそろっている場所では、たくさんの観光客が記念写真を撮っていた。

そんな感じで公園内をブラついていたら、いつの間にか先ほど見た「Willem-Aalexander」に戻ってきてしまった。

公園内の売店ではこんな感じで球根も売っている。というか、オランダの花産業にとっては、花よりも球根の方がメインらしい。

以前、テレビで見たのだが、チューリップ畑では花が咲き始めてしまうと、すぐにその花を摘みとってしまうそうだ。我々のように知らない者にとっては「あぁっ、モッタイナイ」と思ってしまう行為だが、チューリップを育てている農家にとっては、花ではなく球根が目的の為、花を完全に咲かせてしまうと養分が取られてしまい、良い球根が出来ないそうなのだ。

昔、オランダでは「チューリップ・バブル」という現象が起こったことがある。球根一個で家が買えてしまうほどの値上がり。まさしくバブルだったのだ。
そんな球根に情熱を注ぐオランダ人の気質が垣間見えるなぁ~という感じ。

売店でオランダ名物「ハーリングのサンドイッチ」が売っていたので挑戦してみることに・・・。

「ハーリング」とは「ニシン」のこと。日本でも北海道の方などでは現在でもメジャーな魚だ。新鮮なニシンを軽く塩でしめ、生の状態で食べるもの。そのまま食べたり、こんな感じでパンに挟んだりして食べるのが一般的。

自分はお腹が丈夫ではないので、海外に行くと真っ先にこういった「あぶねぇ」と思われる物は避けるのだが、さすがに「名物」と言われれば食べたくなり果敢に挑戦。しかしゴム手袋をしたおばちゃんが魚をつまみ上げ、「でろっ」としたニシンをパンの上に置いて、タマネギのみじん切りやピクルス等を並べて作る様子を見た時は、さすがに「お腹を下さないか?」とかなり不安になった。

パンに青魚って合うのか?と思うが、食べてみると意外や意外、結構美味しい。さすがに地元の名物となる物ってのは美味いから名物になるんだなぁ~というのは、どこに行っても感じること。

ちなみに、お腹の弱い自分でもこの後お腹を下すことはなかったので、衛生的には大丈夫そう。

公園内には写真上のように地面で巨大なチェスができるところもあったし、写真下のように、かなり大掛かりなからくり式のパイプオルガンみたいな物が演奏されていたり、みんなそれぞれの楽しみ方をしている感じがした。

キューケンホフは昨今のヨーロッパで頻発するテロの緊張なんかどこかに行ってしまったのか?と思わせる程、ほのぼのとした空気が流れて楽しい場所だった。

イメージとは違い「単に花を楽しむ場所」だけではなかったのが意外だった。オランダで時間があって時期も合う場合は是非行ってもらいたい。

そんなこんなで、キューケンホフを楽しんだ我々は、再び空港に戻る。本当ならば直接アムステルダム市街に行きたかったのだが、インフォメーションで「アムステルダム市街に行くにはどう行ったらいいの?」と聞くと、やはり一旦空港まで戻ってそこから電車に乗る方法しかないそうなのだ。

アムステルダム市街からキューケンホフに公共交通機関で行くには、一旦空港を経由する必要があるみたいですよ。

さて、空港に戻った我々であったが、少し喉が渇いたのでコンビニに寄ったら、フレッシュジュースの自販機があったので、喜び勇んで買う。生のオレンジを機械が潰しながらジュースを出すもので、フレッシュなオレンジの味が口いっぱいに広がる美味いジュースだった。

余談だが、生搾りジュースの文化と言えば、南米のペルーやボリビアも印象深い。
以前ペルー・ボリビアに行った時には、泊まった宿(決して高くはない)の朝食で、必ず生搾りのオレンジジュースがどこの宿でも出てビックリした。
生搾りジュースが当たり前のようなのだ。

宿のねぇちゃんが朝飯としてパンを持ってきた時に「(パンを)おかわりしたいときは遠慮なく言ってね」みたいな事を言って去っていったのだが、妻はこの生搾りジュースに気に入り、コップを持ってジュースのおかわりを要求しに行った時に、宿のねぇちゃんが若干戸惑っていたのが印象的だった。

アムステルダム中心街まで行くために、電車に乗る。電車のチケットは自販機もあったのだが、全然やり方がわからず。んで、窓口みたいなのがあったのでそこで買うことに。

アムステルダムのトラムや電車のチケットには1日券とは2日券とかがあるようなことはガイド本で読んでいた。
んでスキポール空港駅で「Amsterdam Travel Ticket」というものの案内表示があったので「あっ、これね」と思いつつコレを買うことに。しかしながらガイド本に書いてあった値段とだいぶ違ったので若干「???」な感はあった。

というオールインワンのチケットらしい。

チケットは1日券・2日券・3日券とあって、お値段はそれぞれ15ユーロ・20ユーロ・25ユーロだ。
我々は本来ならば3日券を買わなければならないのに、何故か血迷って2日券を買ってしまい、結局最終日は別の1日券を買わなければならなかった。(滞在時間は48時間以内だったので2日券で行ける!と思ってしまったが、時間ではなく日数でカウントされる)

このチケットはボール紙みたいのでできているのだが、駅にあるチェックアウト機にかざしてチェックイン・チェックアウト(改札みたいなもの)をする。

一見するとただの紙に見えるが、これを広げるとアムステルダム市街の交通路線図が書かれた地図になっていて、微妙に便利。

このチケットはそこら辺のどこの駅でも買えるわけではなさそうで、アムステルダムセントラルとスキポール空港以外は買えるかどうか?微妙らしいので、飛行機でアムステルダムinした場合は、スキポール空港で買ってしまうのが良いと思う。

このチケットの微妙に詳しい情報は
http://www.holland.com/jp/tourism/article/amsterdam-travel-ticket-jp.htm
もしくは
http://en.gvb.nl/ontdek-amsterdam/amsterdam-travel-ticket/amsterdam-travel-ticket-0
もしくは
https://www.ns.nl/producten/en/overige-kaartjes/p/amsterdam-travel-ticket
あたりに書いてあるが、いずれも解説は微妙。まあ、「Amsterdam Travel Ticket」という検索キーワードでググッてもらえば、いろいろヒットすると思われる。

我々はアムステルダムセントラル駅ではなく、途中にある「Amsterdam Sloterdijk」駅で降りたかったのだが、我々がスキポール空港駅から乗った電車がそこでは停まらなかったので、とりあえずアムステルダムセントラル駅まで行くことに。
んで、そこから電車を乗り換え、戻るようにして「Amsterdam Sloterdijk」駅まで行く。

アムステルダムセントラル駅はかなり大きな駅。

この駅での注意点は、同じホームに2台の電車が停まったりする(プラットホームが超長いので、2台の列車が余裕で停まれる)。なので同じホームの番号でも「A」とか「B」とか書かれていて、電光掲示板に書かれた電車の到着ホーム番号にも「A」「B」が書かれている(場合がある)。

日本では同じホームに2台の列車が停まることなんてないので、そんな感覚が無く、われわれは当初迷うことがあって、ホームをダッシュする羽目にもなった。

アムステルダムで有名なのが、コロッケの自販機。その名の通りコロッケが自販機で売られている。こんな感じで棚状になった自販機のお金を投入する所へお金を入れたら、食べたいコロッケのドアを開けて自分でコロッケを取り出すタイプ。

自販機内は温められていて、コロッケ自体も結構温かい状態で置かれている。

しかし、事前情報によれば、どこもかしこも「マズイ」という感想ばかり。「ここまでマズイと書かれているなんて、どんだけマズイんだぁ?」と、逆に興味が湧いて買ってみることに・・・。さて、お味は・・・?

正直な感想を言おう。「我々は、大して不味くは感じなかった」。てか、そこそこ美味い。

というのも、恐らく「不味い」と感想を書いている人は、日本で食べるコロッケを基準にしているからではないか?という感じ。日本のコロッケを基準にすれば、ホクホク感も無いし、表面の衣もパン粉ぢゃないので、おいしく感じられないと思う。

しかし「こっちのコロッケ」と考えて食べれば、具材にはしっかり味がついているし、表面の衣の硬さもなかなか面白い。なので、我々にとってみれば「なんだ、結構美味いぢゃん!」という感想なのだ。

「オランダ独特のコロッケだよ」と思って食べれば結構美味いので、お値段もそれほど高くないし、一度お試しあれ。

ついでに買ったフレンチフライ。

オランダと言えば「メーネーズ(マヨネーズ)!」。ということでわざわざフレンチ・フライを買った。海外のマヨネーズは日本のマヨネーズとちょっと違って、それはそれで美味い。ポテトも美味い。しかし、我々のようなおっさん・おばさんにとって、揚げ物にマヨネーズをつけて食べると、非常に重い・・・。

そんなこんなで、「Amsterdam Sloterdijk」駅に到着。
さすがに自転車の国「オランダ」ということで、駅前には、すんごい数の自転車が並んでいた。

オランダは埋め立てて土地を確保している事は有名で、土地も低く、場合によっては海面よりも低い。なので、常に水を外に出す必要があるため、ポンプの目的で風車が使われているので、「オランダ=風車」のイメージがある。
そんな土地なので、土地の起伏がほとんどなく、平坦な為、自転車がとても便利なのだ。

さて、ここで宿にバックパックを置いて夕飯を食べに行くことにする。一旦ホテルの部屋で「どこに食べに行こうか?」会議を行う。我々が持っていた「歩き方」と「るるぶ」を精査して、第一候補として「るるぶ」に書いてある「デ・ブラウェ・オランダ」という店にし、第二候補を同じく「るるぶ」に書いてある「ハーシュ・クラース」という店にすることに決定した。
どちらも「オランダ料理」ということだった。

しかしながら、ガイド本に紹介されている店に行くのもなんだか気乗りもしないので、一応ホテルのフロントでオススメの店がないか?聞いてみて、そこで良い情報が得られなかったら先ほどの第一候補と第二候補に行こう!ということに決定。

ということで、ホテルのフロントのねぇちゃんに聞いたところ、ホテルの周りには無いそうで、やはりアムステルダムセントラルに出ないと無いらしい。そこで、紹介された店は「アーシュ・ラーシュ」と言う店(発音が良く分からずそんなような店)で、地図上でざっくり場所を教えてもらった。

ということで、その店に行こう!と電車に乗っていたのだが「なんだか聞いたようなフレーズの店だなぁ〜?」と思って、地図の場所と、ガイド本を見比べてみたら・・・

「アーシュ・ラーシュはハーシュ・クラースの事ぢゃん!」と気づく。ホテルのフロントの人が勧めてくれた店は「るるぶ」におもっきし紹介されていて、我々が第二候補として行こうかと思っていた店だったというオチ。

だったら、もともと第一候補として行こうとしていた「デ・ブラウェ・オランダ」に行こうということになる。

アムステルダムセントラル駅からトラムにのって「Prinsengracht」駅へ。

何の根拠もなく勝手な想像で、アムステルダムってのんびりした街なんだろうなぁ~と思ったら、全然違って建物は結構びっしり建っていて間隔も狭く、そして人も多い。
何となくの嗅覚で「ちょっと治安が悪そうなだぁ~」と感じてしまうほどだった(結局何の犯罪にも巻き込まれてはいないが…)

そんなちょっとゴミゴミした街なかをぬうようにしてトラムが街中を網羅する。
一日券とかを持っていたらいくらでも乗れるので、ちょっとした移動でもトラムが使えて非常に便利。

アムステルダム市街には、さすがに運河が多い。埋め立てて作られた土地というのも納得ができるけど、そんな地盤がゆるそうな場所にこんなにたくさんの建物をギッシリ建てて大丈夫か?と心配になってしまう。

そんなこんなで「デ・ブラウェ・オランダ」に到着。さすがにガイド本に書かれているだけあって、中は混雑していて、ほとんどが観光客らしき人ばかりだった。

注文を終えてまず来たのは、このスープ。名前を忘れてしまったのだが、ガイド本に書いてある物と見比べると「エルテンスープ」と思われる。

食べ物の表現としては良くない表現だが、ドロッドロの液体でいろんな物が煮こまれているんだろうなぁ~というのが良く分かる感じ。ガイド本によれば、青豆・じゃがいも等の野菜にソーセージなんかも煮こまれているらしく「あぁ、じゃがいもが入っているのは納得」という感じだ。

見た目はそれほど美味そうには見えないのだが、味は結構美味い。若干味が濃い感はあるが、いろいろな味がするスープだった。ただ、若干お腹に溜まる感がある。

そして、こちらがムール貝の料理。

もともとスープを頼むつもりでは全く無かったのだが、結局のところ来たものはスープみたいな感じの物で「おぅっ!スープがかぶったよ~」と思ったのだが、先ほどのスープと同じく、「液体」と言うには粘度が高すぎる感じの物だったので、スープと料理の中間のような感じで、これはこれでアリだと思う。

んで、食べてみると、これまた美味い。魚介のダシがたっぷり出ていて風味豊か。これも味は濃い目なのだが、パンとかにつけながら食べるとちょうど良い感じだった。

そして、オランダ名物の「スタムポット」と呼ばれる料理。

野菜が混ざったマッシュポテトに巨大なミートボールが乗っかって、ソースがかかっている。食べごたえたっぷり。すごく変化球のある味ではなく、「マッシュポテトとミートボール」で想像できる味のまんまだったが、全然美味しい。

しかし、肉・じゃがいもの組みあせの為、われわれのようなおっさん・おばさんにはかなり重い食事で、元気いっぱいの若い男子ぢゃないと一人では食べきれないんぢゃない?といったボリューム。女子二人旅とかだったら、絶対に「シェア」にした方が良いと思う。

「デ・ブラウェ・オランダ」での食事は、おもっきし観光客向けの店だったとはいえ、満足できる食事だった。
ちなみに「デ・ブラウェ・オランダ」がある付近には色々なレストランが所狭しと並んでいて、オランダ料理の店は少なく、外国料理の店が多かった。イタリアンやチャイニーズ等の王道のレストランはもちろんのこと「レバノン料理」の店なんかもあった。

そんなこんなで今日は宿に戻ることに。写真上は夜のトラム駅。そして写真下はアムステルダムセントラル駅。ライトアップが綺麗で立派な駅舎だった。

さて、明日は特急に乗って、お隣の国「ベルキー」に行き、アントワープという街に行く予定。アントワープと言えば「フランダースの犬」で舞台となった街で、主人公の「ネロ」が死ぬ間際にどうしても見たかったルーベンスの絵を見に行きますよ。

これまでとこれからのアイスランド周辺国旅
Day1・2 ベルリンのイーストサイドギャラリーはこんなことになってた!
Day3 ベルリンのスーパー大調査!
Day4・5 大パニック! とうとう起こってしまった大事件!
Day6 日本がオランダに絶対勝てないスゴイところとは?
Day7 アントワープでフランダースの犬の最終回を再現してみる?
Day8 実はこの旅の「裏本命?」ちょっとエッチな博物館

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