【スリランカ旅行記】Day6 自転車で全制覇できるのかっ?!ポロンナルワの遺跡群!

今日はアヌラーダプラからポロンナルワという街に移動して、観光もしてしまう予定。

ということで、まずはアヌラーダブラからバスに乗る。
ポロンナルワに行くバスはニューバスターミナルから出る。
ちなみに、ダンブッラへ行くバスはニューバスターミナルではなく、オールドバスターミナルから出る。

ポロンナルワ行きのバスの乗り場を表現したかったのだが、この図ではさっぱりわかりませんね。
まあ、乗り場はその辺の人に聞けば親切に教えてくれるのだが、道路側から2番目の列の乗り場で一番端っこから出た。

ちなみに、その辺の人に聞くには「ポロンナルワ」で十分通じるが、バスに書いてある行き先は「Kaduruwela」という表記。
バスターミナルがある辺は「kaduruwela」という名前が正確な名前のよう。
行き先がポロンナルワになっていなくても「Kaduruwela」になっていれば問題ないので、心配する必要はない。

というわけで、アヌラーダプラからポロンナルワへバスで移動。

アヌラーダプラからポロンナルワへは、一度ダンブッラ方向に戻り、途中から左に曲がって、移動していく感じ。
正直、今回の旅は行程を若干損している感じがする。
今回の旅の経験で言えば、自分が訪れた「ダンブッラ」「シギリヤ」「ポロンナルワ」そしてこの先の「キャンディー」「コロンボ」の街を訪れるとすれば、
「空港」→「クルネーガラ」→「アヌラーダプラ」→「ダンブッラ」→「シギリヤ」→「ポロンナルワ」→「キャンディー」→「コロンボ」
という行程が一番ロスが少ないんぢゃないか?と思われる。

完全に余談になってしまったが、話を戻して、アヌラーダプラからポロンナルワへはバスで2〜3時間といったところ。
多分2時間では着かない。

ということで、無事ポロンナルワに到着。

自分は確保していた宿の位置や、これから行こうとしている遺跡群の位置関係から、バスを時計台のある場所で降りた。
多分、そのバスはそのまま進んで、ポロンナルワの鉄道駅近くにあるバスターミナルが終点となるので、その辺に宿を確保しているのであればそのまま乗り続ければ良い。

自分と同じく、時計台付近で降りた方が都合のいい人は、この時計台が見えてきたら降りれば良い。
まあ、だいたい車掌の方も観光客で「ポロンナルワ」に行く人がいたら、この辺で降りる人が多いからか、時計台付近に来ると「ポロンナルワに着いたよ」と教えてくれる。

現地の人にとってのポロンナルワは駅付近だと思われるが、観光客にとってのポロンナルワはこの時計台付近だと思われる。

さて、ここでポロンナルワという街について少し紹介。

10〜11世紀にアヌラーダプラに首都があったスリランカは、この時南インドに攻められ、泣く泣くこのポロンナルワに遷都した。その後この地が首都として栄えていくが、その後このポロンナルワも攻められることになって、首都はさらに内陸に移動する。

その後この地は荒廃してしまったが、1900年以降、遺跡の発掘が始まり現在注目を浴びている地の一つとなった。

そんなポロンナルワは、この図の紫色で塗った地域を「ポロンナルワ保護区」として、発掘された遺跡群がたくさんある地域になっていて、この区域に入るには入場券を買う必要がある。
また、入場券を買わなくても見られると思うが、広い保護区から南側に離れた場所にも2つほど遺跡がある。

というわけで、早速宿に荷物を置いたら観光開始。
ここでも宿で自転車を借りて観光することにする。

まずは、保護区に入るためにチケットを買う。
チケットはポロンナルワ博物館にて買うことができる。
チケットを購入したら、まずは保護区の一番南側にある「宮殿跡」に向かう。

保護区に通じる道に、途中「検札ブース」があって、係員が常駐しており券を持っていないと入ることができない。

さて、保護区に入ると、南側に自転車を走らせて、突き当たった所に「宮殿跡」がある。

宮殿跡とは「パラークラマ・バーフ王」が暮らしていた宮殿の跡で、宮殿の他にも、生活や日々の業務に必要な施設が集まっている場所。

これは宮殿跡で高さは35mの7階建てで奥行きは200mもあったそうだ。
今のポロンナルワにもそんな建物はなさそうなのに、当時そんな高い建物があったとは信じがたい。

その他にも、はっきりとはわからないが「多分生活していた空間なんだろうなぁ〜」と思われる跡がたくさんある。
当時の様子をもっと詳しく知りたい感じだ。

宮殿跡からさらに奥に行ったところには「クラマ・ポクナ」という、王様の沐浴場がある。
現在では入るのをためらうほどの水の色だが、当時は綺麗な水だったんぢゃないか?と思う。

宮殿跡と沐浴場との間ぐらいには閣議場がある。

閣議場はちょっとした台のような場所になっていて、その階段の一番下にはムーンストーンがある。
ポロンナルワのムーンストーンは昨日見たアヌラーダプラのムーンストーンと少し異なる。
その違いは、表現に使われている動物が1種類動少なくなっている点。

その動物とは「牛」。
アヌラーダプラのムーンストーンでは牛で「死」を表現していた。
しかし、ポロンナルワが栄えていた頃にはインドのヒンドゥー教も伝わって来ていた。
都合の悪いことに、ヒンドゥー教で牛は「神」とされている。
そんな牛で「死」を表すのはマズいだろうということになり、ポロンナルワのムーンストーンから牛が消えた。

閣議場に登っているとたくさんの柱が立っていて、それぞれの柱にどの閣僚が座るかが決められていて、閣議が行われていたとのこと。

さて、宮殿跡からはポロンナルワの遺跡群をどんどん北上していく、続いて向かうは「クワンドラングル」。
自転車で1〜2分の距離。

グランドランクルはかつてポロンナルワでの仏教の中心地とされた場所で歯仏寺もあった場所。
この場所に11もの建物が集中している。各建物の位置関係はこんな感じ。

入ってすぐ左側にある円形の建物が「ワタダーゲ」。

これはダーガバで中央には仏像が鎮座していた。
本来だったら完全に上を建物が覆って覆っていたんぢゃないか?という感じで少し壊れている様子もある。

さて、ここまでたくさんの仏像や遺跡などを見てきたが、そろそろ「飽き」というものが出てきた。

そうなると、好条件でないとなかなか「頑張って見よう!」という気にならないのが、自分のような腐った人間に言えることで、この奥の仏像を見ようとすると、左写真に写っているビーサン(赤く囲っている)の位置でビーサンを脱ぎ、そこから裸足で奥の仏像を見に行かなくてはならない。
しかし、このカンカン照りの天候の下、この地面を裸足で歩くことは「刑」に近い。
自分はそんな刑を受けたくないので、文明の利器を利用し、iPhoneカメラの「ズーム」という機能を使って撮ることにする。
本当は近くで見たかった。
入り口両側にあるガードストーンの彫刻も素晴らしそうだった。

これは「アタダーゲ」というもので、仏歯寺の跡らしい。

アタダーゲの中央奥にはこんな感じで吹きっさらしの仏像がぽつんとある。
いいのか?このままで?

グランドランクルの一番南側の方にある立派な建物が「トゥーパーラーマ」。
自分が行った時は外壁の修理中なのか?足場が立っていた。
かなり立派な建物で、壁の厚さは2mもあるそうなのだが、そんな壁の厚さ、ちょっと無駄ぢゃね?

そんなトゥーパーラーマの中に入ってみると、かなりひんやりした空間になっていて、外から見る建物の大きさとは反対に、中は結構狭く、仏像がポツンポツンとあるだけ。

これは柱が特徴的な「ラター・マンダパヤ」。
柱のてっぺんは蓮の花の蕾の形をしている。

まるで放置されたかのようにひっそりと佇(たたず)む弥勒菩薩の像もあったりする。

こちらはワタダーゲの向かい側にある「ハタダーゲ」。
奥の方に仏像が見えたのだが、こちらも裸足で歩いたら一種の「刑」のようになりそうだったので入らず。

これは「ガルポタ」と呼ばれるもので、大きな四角い石に文字が書かれている。
内容はインドからの侵攻者のことや、周りの国との外交、そして王様に対する賞賛の言葉などが刻まれているらしい。

この崩れそうな建物が「サトゥマハル・プラサーダ」という建物で、タイにある寺院に形が似ていることから、タイから来た建築士が建てたものだと考えられているそうだ。
しかし、この建物の用途は、はっきりしていないらしい。

さて、このスリランカの酷暑にもやられているので、ここらでちょっと休憩。
グランドランクルは有名な観光スポットなので、その前に数件のお土産屋台があって、飲み物やココナッツジュースなどを売っていた。
今回はココナッツの中の白い「どぅるっ」とした部分も食べる。
微妙な味だが、暑い時に食べるのにはちょうど良い。

クワンドラングルからさらに北上。次に向かうは「ランコトゥ・ヴィハーラ」

ランコトゥ・ヴィハーラはレンガでできたかなり大きなダーガバ。
高さは56m、周囲は157mもあるそうだ。
ダーガバの形は特徴的で、なんとなく上の方まで円筒形が続いているお椀型。
ブッダの遺灰が収められていると言われているらしい。

ランコトゥ・ヴィハーラからさらに北上。
次に向かうのは「キリ・ヴィハーラ」

キリ・ヴィハーラはランコトゥ・ヴィハーラとは異なって、真っ白なダーガバ。
「キリ」とはシンハラ語で「ミルク」を意味しているそうで、その名の通り真っ白な漆喰で塗られている印象的なダーガバだった。

キリ・ヴィハーラの南側には「ランカティラカ」という石仏が収められた建物がある。
奥まった場所にあり、あまり目立たない感じで、観光客もあまりいなかったのだが、実際に見てみると存在感はかなりある。

入り口にあるガードストーン(写真下)も美しく、保存状態も良い感じだった。

中に入ってみると、屋根はなくなているのだが、壁は残っていてかなりの高さ。
灼熱の太陽によって焼かれた地面を避けるように、日陰を狙って小走りで奥まで行くと、首の無いかなり大きな石仏があった。

キリ・ヴィハーラとランカティラカの周辺にはガイド本にも載っていない、寺院だったんだろうと思われる建物もある。

建物は壊れているのが、ムーンストーンはかなり綺麗に残っている。

キリ・ヴィハーラの北側にあるのが「ガル・ヴィハーラ」。
このポロンナルワでは個人的に一番のメインスポットかなと思っていた場所。

ガル・ヴィハーラはガイド本でもかなり大きく取り上げられていて、それなりに有名なようで、キリ・ヴィハーラやランカティラカはすぐ南側にあるのに、観光客の数はガル・ヴィハーラとは雲泥の差だった。

ガル・ヴィハーラは幾つかの大きな石像があって、かなり現代的な屋根で守られている。
グランドランクルにあった吹きっさらしの石仏とは扱いがえらい違う。

中央付近にあるのが腕を組んだブッダの立像。
高さは7mもあるそうで、かなり大きい。
大きな石からそのまま掘られているので、石の自然な模様がそのまま石像の模様になっていて印象的。

立像の右側にあるのが涅槃像。
全長は15mあるそうなのだが、どうせだったら、立像と身長を合わせておけばいいのに・・・と、細かい所が気になってしまうのは自分だけだろうか。

中央左にあるのがブッダの座仏像。
瞑想しているブッダの姿だが、かなり穏やかな表情をしているのが印象的。

ガル・ヴィハーラからさらに北上して次のポイントに向かう。
次に向かうは「ロータス・ポンド」

ガル・ヴィハーラまでは道が舗装されていたので、自転車で走り回っても楽チンだったのだが、ロータスポンドへ行く道は途中から舗装されていない土の道で、自転車で行くには結構ツライものがあった。

ロータス・ポンドは蓮の形をした僧たちの沐浴場の跡。
周囲に何もなく、突然地面を「ドンッ!」と掘ったように作られている。
現在は水は何もなく、周囲に池とかの水源的なものはなさそうだったので、当時はどこから水を引いてきたのか不思議。

ロータスポンドからさらに北へ向かう。
次に向かうは「ティワンカ寺院」

ティワンカ寺院はちょっとボロボロで大きな建物なのだが、それをさらに大きな現代の屋根で覆っている。
自分が行った時には観光客はほとんどいなかったが、大事にされているのだろうか?

ティワンカ寺院の内部は写真撮影禁止。
中に入ると、両サイドの壁には壁画が描かれていて綺麗。
若干絵が薄くてわかりにくいところもある。
というのも中がかなり暗いので、明かりを持って行った方が良い(自分はiPhoneのライトで済ませた)。
そして一番奥には大きな石像が立っている。

ティワンカ寺院は一応ポロンナルワの遺跡群の中で最も北側に位置する観光ポイント。
ここまで見終わったら、今度は南側に少し離れたところにある2つのポイントに行く。
「石立像」と「ポトグル・ヴィハーラ」だ。

さて、この石立像とポトグル・ヴィハーラに行くのに、実は結構迷った。
というのもどこから入るのかわからず、メインの道路側から当然入るものと思い入り口を探したが見つからず、「ここかな」と思ったところから入ったら今度はとんでもないけもの道になったりした。

仕方なく、その辺の水場で行水をしていた子供達に聞くと、どうやら、西にある湖側から入るらしく、そちら側から入った。

石立像とポトグル・ヴィハーラがある場所は大きな公園みたいになっていた。
奥の方までずんずん進んでいくと、なんかプレハブ的な屋根で覆われた場所があった。

そんなプレハブの屋根で覆われているのが「石立像」。

この像は一般的にポロンナルワが最も繁栄した時の王であるパラークラマ・バーフ1世の像と考えられているそうだが、詳細なことは不明らしい。

結構立派な像なのに、こんなプレハブの屋根でいいのか?と心配になる。

石立像から100mぐらい南側に行ったところにあるのが「ポトグル・ヴィハーラ」

4つのダーガバに囲まれたところにドーム状の建物がある。

これは図書館のような書類を収められた場所だと考えられていたそうだが、現在では「僧院」だったという説が有力だそうだ。

ポロンナルワの街の西側には大きな湖のようなものがある。
これは実は人工の貯水池で「バラークラマ・サムドラ」と呼ばれているらしい。

ここを支配してきた歴代の王は、都市建設のためには農耕に必要な水の確保が最も重要だったため、このような貯水池を整備したそうだ。
現在でもこの貯水池が、この辺りに暮らす人々の生活には欠かせないものになっているそうだ。

さて、そんなこんなで、遺跡群の見たい場所はほとんど見てしまったので、明日のキャンディー行きバスの乗り場を確認するべく、バスターミナルがあるポロンナルワ駅方向まで軽くサイクリングしてみた。

遺跡がある付近は保護区になっている為、人はそれほど住んでいないのだが、ポロンナルワ駅に近づいてくると、だんだんと活気が増して道の両側にはお店などが立ち並ぶようになる。

ポロンナルワのバスターミナルは鉄道駅のすぐ近く。
位置関係はこんな感じで、バスと電車を乗り継いだりしても便利そう。

鉄道を利用する人はそれほど多くないのか? それとも、自分が行った時にはちょうど電車が来ない時間だったのか?は定かではないが、駅自体はそれほど賑わっている感じはなかった。

一方、バスは色々な場所へ、結構な頻度でバスが出るからか、バスターミナルは常に混み合って活気がある感じだった。

このバスターミナルも、バスが一台一台セットされるような構造になっていて、目的のバスはどこから出るんだろう?と不安になるが、そこらへんは他の土地のバスターミナルと同様、その辺の人に聞けば大丈夫。

ちなみにキャンディー行きのバスは南側の一番東側にある端っこの場所から出るようだった。

さて、今日はここポロンナルワに一泊し、明日の朝キャンディーへ向けて出発する予定。

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