【台湾・高雄旅行記】前編 高雄の公共レンタサイクルは恐ろしく便利だった!(借り方の解説も)

家にストックしていた「台湾茶」が底をついた。
台湾にお茶を買いに行こうと思うけど、まさかお茶だけ買って帰るにはもったいない。

台北には何度か行ったことがあるけれど、他の都市って行ったことがないなぁ〜。
そういえば「高雄」には、でっかい「龍」と「虎」があって、龍の口から入って虎の口から出ると、ご利益があるってスポットがあるのを何かのテレビ番組で見た。

いろいろ調べて行くと、なかなか「高雄」も面白うそうな街だ。
だったら、あくまでも「お茶を買いに行くついで」に、高雄を”ほぼほぼ1日”で思っきし楽しんぢゃおう!

というきっかけで始まった今回の高雄旅。
短時間で、且つ めいっぱい高雄を楽しむことを目標としますよ!

そんなこんなで、とりあえず羽田から台北に飛ぶ。
高雄に直接飛ぶ飛行機もあるが、今回のメインの目的はあくまでも「お茶を買うこと」。

お茶は台北の問屋で買うので、飛行機は当然台北行きだ。

最近がっつり落ちてきた体力の為、「羽田→台北・松山空港」の便を選択。
多少エアチケットのお値段は張るものの、こちらの方が旅程に自由度ができて良い。

台北・松山空港に着いたら、まずは現地SIMをゲットする。

台湾に来ると毎度お世話になっている「中華電信」のSIMを今回も買う。
えぇ、安いかどうか?なんてのはあんまり比較してませんよ。

イミグレと税関を抜けて出たら正面ぐらいに中華電信のブースが見えるので、早速直行する。
ブースには下写真のように「使用できる日数」に合わせて、いろんなお値段のSIMが用意されているので、指差すだけで買えちゃう。
超簡単だ。
同じ日数で値段が違かったりするのは通話可能時間が違うから。
基本、ネットだけ使えれば良いのであれば、安い方で問題ない。

空港から一歩外に出ると、天気は快晴。
しかし、容赦ない暑さに襲われて、思わず「暑っ!」と言ってしまう。
考えてみれば、ここは沖縄より南にある南国だったわ。

最近は台北にあるもう一つの空港である「桃園」空港にも地下鉄が延伸したので、便利になったそうだが、松山空港は台北市街にあって、もちろん地下鉄駅も直結なので便利。

台北にはそこらじゅうに、公共の無人レンタサイクルステーションがある。

まあ、その存在自体は知っていたのだが、今まで使ったことがなかった。
んで、ここに来る前の事前調査でその使い方を調べてみたら、意外や意外、結構簡単に借りられるし、地下鉄に乗る時に使う、日本で言ったら「Suica」のような「Easy Card」で借りられるそうなのだ。

台北は地下鉄が発達しているので、基本地下鉄で十分観光は可能なのだが、それでもたまに地下鉄駅から微妙に距離があったりする場所がある。
そんな時、レンタサイクルが使えれば便利なんだけどなぁ〜と思っていたので、今回は積極的に利用してみることにする。

実はこのページで、その借り方とかをちゃんと解説しようと、実際の操作を逐一写真を撮り、操作盤も写真を撮っていたのだが、この日は快晴で、外に設置してある操作盤の画面を撮った写真を後から見たら、我々が激写りな上に、何を撮っているのか?全然分からない写真になってしまった。
結局素材不足でここでは解説できず、申し訳ない。

代わりに自分が参考にしたページのリンク(https://go-taiwan.jp/2016/03/how-to-ubike/)を貼っておきます。

基本的には、レンタサイクルステーションに設置してある機械で会員登録を行う。
んで、その時に自分が持っている「Easy Card」を登録すると、そのカードを使って自転車が借りられるという手順。

会員登録時に台湾の電話番号が必要となるので、先ほどSIMを買ったメリットが出て来るってわけ。

ネットでレンタサイクルステーションの場所と、利用状況を確認することができる。
これは松山空港付近を地図表示させたもの。
ステーションはこんなにあるのですごく便利。

レンタルはすごく簡単で、どこかのステーションで自転車を借りる。
返却は同じ場所である必要は無く、別のステーションに返してOK。
ただし、収納場所が空いているという条件付。
まあ、いっぱいになっている確率は結構低い。

乗り捨てにできるってところがすごく便利なのだ。

ちなみにこの地図は
http://taipei.youbike.com.tw/en/index.php
というサイトで見れる。

先ほどのサイトは、もちろんiPhoneでも見られるので、実際に旅行中に見ることもできるのだが、如何せん地図の操作がイマイチで、現実的でない。

なので、思い切ってiPhoneにアプリを入れちゃった方が楽。

自分が入れたアプリはこんな感じのアプリ。
( https://itunes.apple.com/tw/app/youbike-wei-xiao-dan-che/id639534082?mt=8 )

このアプリで表示させるとこんな感じ。

街なかで「今いる場所から一番近いステーションはどこかなぁ〜?」なんて時にすごく重宝する。
特にアプリの不具合も感じられなかった

どうしてもアプリを入れたく無い人は、Google Mapで自分が現在いる位置周辺の地図を表示させ、その状態で「Ubike」と検索すると、全てでは無いが主だったステーションが表示されるので、そんな手を使っても良いと思う。

そんなこんなで、早速松山空港付近でレンタサイクルを借りて、早速向かったのは、台北に来る度にいつも来ている「京鼎小館」。
狙いは「タロイモ」の小籠包だ。

早速オーソドックスな小籠包を注文。
相変わらず安定の美味さ。
美味いのは知ってる。

今回は今まで頼んだことの無い小籠包にも挑戦。

名前は忘れてしまったが、気になったやつを頼んだら、こんな感じのお米が詰まった小籠包が来た。

さすがに普通に想像する小籠包とは味も食感も異なるが、これはこれで美味しい。
しかしご飯が入っているので、結構お腹に溜まる。

そして、我々の”本丸”である「タロイモの小籠包」。

いやぁ〜、何度食べても美味い〜。
優しい甘さがたまらないのだ〜。

我々的に本当にオススメなので、まだ食べたことの無い人は是非食べてみて!
この優しい甘さは、特に女性なんかは好きだと思う。

京鼎小館で大して食べてないのに、いきなりお腹いっぱいになってしまった。
ちょっとお腹を空かすために、チャリンコで軽く観光。

続いて向かうは「傾いたポスト」

目的のポイントまで行くと、セブンイレブンの前になんだかおかしな光景がある。

ズームしてみると、やはりおかしい。

お〜!郵便ポストが仲良く傾いてるよ〜!

これは意図的にやったものでははなく、2015年8月の台風の時に、看板が落ちて来てこのポストに衝突。
んで、こんな感じに仲良く傾いてしまったらしい。

いろんな旅行記なんかで、この傾いたポストの写真を見たことがあって「なんだろ?これ? しかもどこにあるんだ?」と思っていたが、やっと見ることができた。

まあ、普通だったら新しいものと交換するところだが、傾いたままにするなんて、台湾の人も粋なことをするなぁ〜と思う。
しかもよく見ると、ポストの足元に「なんで傾いたか?」という内容が、台湾語と英語、そして日本語で書かれたプレートを設置しているのも面白い。

もう、これは恒久的にするのかどうかは分からないが、Google MapやMaps.meなんかでは、すでに「歪腰郵筒」とか「Leaning Mailbox」とかいう名前で地図上に出て来ちゃうのも面白い。
ということは、わざわざ見に行かなくても、ストリートビューとかで見れちゃうってことだけどね。

さて、傾いたポストを見た後は、最寄りの駅である「南京復興駅」から地下鉄に乗り「龍山寺駅」を目指す。

次の目的は「胡椒餅」が美味い「元祖胡椒餅」というお店。

龍山寺駅1番出口からすぐのところにあるので、アクセスも良い。

「元祖胡椒餅」は上写真のように「こんなとこ、本当に入ってもいいのか?」と思っちゃうほど細い路地に入って行くとある。
細い路地で小さな小さな店なのに、意外と看板は立派。

胡椒餅とは「肉まんの焼きバージョン」とでも言えばよいのか、ひき肉やらネギやらが胡椒が強めに効いた味付けの餡にされていて、これを小麦粉で作った生地で包む。
んで、写真のような釜の内の壁に貼り付けて焼いたもの。

外はカリカリになっていて、香ばしい匂いが漂う。

この店は人気の店なので、こんな細い路地にもかかわらず、お客さんがひっきりなしに来る。
なので、いつも焼きたての胡椒餅である可能性が高い。

外がカリカリなので、思い切ってほうばると、噛んだところが崩れるよりも先に胡椒餅全体が潰れようとする。
すると、潰れたところから肉汁が溢れだし、外側を伝って手の上に流れて来る。

当たり前のように熱々の肉汁なので、毎度、軽いやけどを負う。
上手く肉汁が漏れないように食べようとするのは、結構テクニカルなのだ。

お味の方は、こちらも安定の美味さ。
胡椒が効いているのがなかなか美味いし、溢れ出す肉汁も超美味い。
外側のカリカリと、中のじゅわっとした感じの食感が織りなすハーモニーは絶品だ。

この後「ドリンクでも飲みたいなぁ〜」と思って「歩き方」に載っていたジューススタンドに行こうと思ったら、休業日なのか?営業時間外なのか?分からないがやっておらず。

「しょうがないなぁ〜」とそこら辺をブラついていたら、なんだか混雑したジューススタンドがあったので、そちらに行ってみた。
「50嵐」というお店。

「50嵐」は小さなお店なんだけど、こんな感じで列ができるほど混んでいた。

この店について自分は知らなかったのだが、帰国後にネットで調べたら、かなりの店舗数を持つチェーン店のようだ。

我々は、暑いので、冷たくて酸っぱくて甘いドリンクをチョイス。
台湾の街のそこらじゅうにあるドリンクショップはどこで飲んでも安定の美味さ。
もう、日本でそこらじゅうにある「自販機」みたいな存在だ。

さて、この後、かき氷で有名な「ICE MONSTER」や「台北101」なんかに行ったのだが、どこに行っても激混みで、しかもICE MONSTERなんかは日本人ばかり。
どちらも細かく見たり食べたりするのを断念。

ということで、さっさと高雄に移動することに。

高雄までの移動は「新幹線」をチョイス。

台北から高雄へ行く新幹線のチケットは事前にネットで予約して、当日自販機で発券したり、もちろん当日券も自販機で買える。

しかしながら、台湾の新幹線にはお得なシステムがあって、外国人(正確には台湾パスポートを持たない人)が利用できる「乗り放題パス」があるのだ。

この乗り放題パスは事前申し込みが必要で、あらかじめ発行された予約書を当日駅の窓口でチケットに交換してもらう。

事前予約は
「JTB ( https://www.jtbtaiwan.com/taiwan-high-speed-rail/ )」
「台北ナビ( http://www.taipeinavi.com/tour/180/ )」
「旅々台北( http://www.tabitabi-travel.jp/list/kokunai.php) ]
なんかでできる。 サイトによってお値段が若干違ったりするが、数百円ぐらいの差で「ほとんど大差ない」と言って良いレベル。 お好みのサイトで予約すれば良いだろう。

自分は「kkday( https://www.kkday.com/ja/product/2700 )」というサイトで予約した。
予約は超簡単で、利用予定日と「連続3日間乗り放題バス」という項目を選択して予約。
メールアドレスの登録とPayPalで支払えば予約は完了。

しばらく待つと、登録したメールアドレスに予約書が送られて来る。
予約書と言っても「本当にこれ持ってって、ちゃんとチケットに交換してくれるのか?」と心配になるような物だったが、特に問題はなかった。
予約書はプリントアウトして持って行こう!

窓口でプリントアウトした予約書とパスポートを提出すると、写真のような冊子に、乘る列車の号車やシート番号、そして行き先を手書きで係員が書いて返してくれる。
基本、その日から3日間なので、前日に引き換えとかしない方が良い。
我々の場合は「今日から始めるか?」と係員が一応尋ねてくれたが…。

このチケットは指定席も利用できる。
心配性な自分は「Can I get reserverd seat?(指定席は取れますか?)」と聞いたが、別に聞かなくとも当たり前のように指定席を確保してくれるようだった。
まあ、その辺は電車の混雑具合とかによるんだと思われるが…。

このチケットはエレクトリカルなチケットではないので、自動改札を通ることができない。
なので、係員がいるゲートに行き、この冊子とパスポートを見せれば、その改札から通してくれる。

こんな感じでスタートした日から連続3日間、どれだけ乗ってもOKなお得チケット。

結局我々は台北・高雄間の往復一回だけしか使わなかったが、台中とか台南とか、いろんな場所を訪れたかったら、かなりお得だと思う。

そんなこんなで台北駅の新幹線ホームへ。

新幹線ホームはびっくりするほど狭く「これ、待ちの客が並べないぢゃん!」というぐらいだった。

さて、高雄の駅名は「高雄」ではなく「左營」なので注意が必要。
まあ、新幹線の終点駅なので、心配は要らないが…。

台湾新幹線は日本の新幹線技術を輸出したってのはあまりにも有名。

と言っても輸出したのは主に車両技術で、制御システムとかは欧州の物を利用していたりする。
車両技術を輸出したので、車両は日本のN700系にそっくり。
もちろん車両内部も日本の新幹線とほぼ同じ。
ということで、新幹線に乗っていても、あまり外国で電車に乗っている感は無い。

ということで、台北から高雄へ移動。

台北から高雄までの所要時間は約2時間といったところ。
台湾の一番上の方から、一番下の方までの移動なのに2時間と考えると結構早い。

あっという間に高雄左營駅に到着。
こちらは広々とした駅舎で、利用客もたくさんいて活気があった。

新幹線駅から地下鉄駅へ移動している途中に、日本のタレントである「佐々木希」のでっかい化粧品ポスターがあった。
まあ、海外で日本のタレントがCMとして使われるってことは、それだけ「親日」という証拠だと思うけど。

んで、ポスターをよく見てみると「佐々木」は台湾では「佐佐木」。
ちょっとくどい感じになるのね。

高雄の新幹線駅は市街中心部に無く、市街北側にある。
というわけで市街中心への移動は地下鉄になる。

確保していたホテルの最寄り駅である「高雄車駅」へ移動。
2017年現在、高雄の地下鉄では、台北の地下鉄で使えるSuicaのようなカード「Easy Card」を使うことができるので便利。
ただし、駅にあるチャージ機でチャージができないので、あらかじめ台北で多めにチャージしておくか、セブンイレブンなんかでチャージする必要がある。
(高雄のセブンイレブンでチャージ可能)

地下鉄の高雄車駅と国鉄の高雄車駅は直結はしてないものの、同じ場所にある。
地下鉄から国鉄に乗り換えるとすると、一度外に出なければならないが…。

そんなこんなで、ここからホテルへ移動しようと思ったのだが、地下鉄駅を出て、国鉄駅の方をみると、今にも雨が降りそうな黒い雲が…。

「嫌な予感がするなぁ〜」と思っていたら、案の定スコールに降られ、国鉄駅の駅舎内で身動きが取れず…。

時間が限られた旅だ。
雨なんかで時間を無駄にできない!ということで、駅舎にあるコンビニで珍しい物はないかなぁ〜?と探ってみる。

台湾のコンビニでは店の中に”どんっ!”と鍋が置いてあって、茶色い液体が入っている。
中を覗くと「煮卵」的な物がある。
ただし、台湾の煮卵は殻ごと液体の中に入っているのが面白い。

んで、食べてみる。
さすがに日本では絶対に食べれないなぁ〜という、台湾独特のクセのある味付けが、不思議なことにハマってしまう。
味を例えるなら、漢方系の液体(体にすごい良さそうなやつ)に漬けられた卵という感じ。
苦手な人は苦手だろうが、我々はすごく好きだ。

我々は、この時小さなトラブルに見舞われていた。
といっても、あまりに小さすぎるトラブルなので、ここに書くのも恥ずかしいぐらいなのだが…。

我々は国鉄の高雄車駅の北側にあるホテルを確保してしまっていた。
んで、地下鉄の高雄車駅は南側にしか出入り口が無い。
北側に行こうとしても、駅舎には改札があって単純に通り抜けるのはできなそうだし、駅のすぐ隣を走る大きな道は車専用の道のようだ。
地図を見ても、その他には線路を跨ぐような道が、駅のすぐ近くには見当たらない。

となると、時間をかけてぐるっと大回りをしなければ、歩行者は駅の北側に行けないのか?
どうするよっ?!

困った我々は、駅のインフォメーションで訪ねた。
「駅の北側に行きたいんだけど、どうやったら行けますか?」

すると、「3階に行ってチケットを取れば通れるよ」と。

???。3階は改札があるフロアだ。
「チケットを取れ」って、何のチケットだ?

あまり理解ができないまま、言われた通り、改札がある3階に行くと、改札の横にこんな機械(写真上)があった。
よく、銀行や郵便局なんかで順番待ちをする時に取らなくてはいけない整理券みたいなやつ。

南北を連絡通路を使って行き来したい場合は、この整理券みたいな紙を取れば改札を通してくれて、反対側の改札を出る時にこの紙を渡せば普通に出られる。

というわけで、我々のように国鉄「高雄車駅」の駅舎を南北方向に横断したい人は、とりあえず改札まで行って、この紙を取って通れば、行き来できますよ。

さて、ホテルで落ち着いたらすでに夜。

本日はとりあえず夕飯だけ食べたら寝ようと、夜市に行くことに。

高雄には有名な夜市が2つある。
「六合観光夜市」と「瑞豐夜市」。
六合観光夜市は観光客向けの夜市で瑞豐夜市は地元民が多い夜市だという。
「ならば 瑞豐夜市 でしょ〜!」ということで、今晩は瑞豐夜市に行く。

瑞豐夜市は地下鉄「高雄捷運巨蛋駅」からすぐのところにある。

瑞豐夜市は確かに地元民で賑わっている感じがあり、特に若い人が多いように感じた。

ただ、賑わっていると言っても、通路が狭いので、そう感じるだけなのかもしれない。

我々のようにわざわざ台湾に来た人にとっては、「台湾ならでわ」の食事がしたいと思うのが普通だろう。
しかしながら、出店している店の種類を見ると「韓国料理」とか「ドイツ料理」とか、はたまた「お好み焼き」だとか「たこやき」だとか。

なかなか台湾らしい物を売っている店が無い。

というのも、我々はどうやら誤解していたようで、「地元の人が多い=地元の安い料理を提供」という構図を想像していた。
しかし、実際のところは、現地の人は現地の料理に飽きてしまっており、目新しい食事を求めているようだ。
なので、韓国料理とかドイツ料理とか日本料理とかの異国の食事を売る店が多いという構図。

そうなると、われわれの目的とはちょっと外れるなぁ〜ということで収穫が少なかった。

とはいえ、わざわざ来たんだから何か食べようということでチョイスしたのだ「イカのフライ」。
「そんなもん、わざわざ台湾に来てまで食べるものぢゃないぢゃ〜ん!」というツッコミが来そうだが、高雄は海産物も豊富にあって、イカのフライとかは美味しいと、どこかで読んだことがあるような気がしたのだ。

自分でチョイスしたとは言え、正直なところ「確かに、台湾に来てまで食べるものではないよなぁ〜」と思いながら食べてみると、これがかなり美味しいのだ。

衣に味付けがされているのだが、この味付けがなんとなく、日本では食べられないような台湾独特の味付けでなかなか新鮮。
イカの身も柔らかく、ディスプレイされているときにはゲソの部分がまるまるだが、渡される時には一口大に切ってくれることもあって、食べやすく、気づけば二人でパクパク食べてしまっていた。

それでもしぶとく「台湾らしい」食事を探していたのだが、我々の興味をそそる物が結局見つからず。
ただ、この写真の店が結構な賑わいでちょっと気になった。

「なんの料理だろう?」と思って見てみると、どうやらステーキのようだ。
看板(上写真)を見ても「STEAK HOUSE」とある。

さすがに、ここに来て「ステーキ」はないよなぁ〜と思って一度はスルーしたのだが、やはりあまりにも地元民で人気なので気になって食べてみることにした。
せっかく来た台湾旅だが、一回分の食事を捨てる覚悟だ。

そんなこんなで出て来たのがコレ。
さすがに台湾に来て食べるものではないよな。

そう思って一口食べてみると、これが意外や意外「美味しい」のだ。
妻も「美味しい」と絶賛。

一見すると西洋料理だが、これは絶対に西洋では食べられないと思う。
「台湾人が作る西洋料理」という感じで、味がどっちかと言えば「台湾寄り」。
なかなか貴重な体験だ。

ソースも味が濃そうに見えるのだが、全然そんなことは無く、ちょうど良く、下に敷いてあるうどんみたいな麺と絡めて食べるとかなり美味しかった。

この店は混んでるのに店員はやさしく「あっちにスープがあって、セルフサービスだから」とか、いろいろ教えてくれて居心地が良かった。

イカとステーキだけでは2人の腹を満たすことができず(その後「臭豆腐」も食べたが…)、夜市を歩いているあいだに「どこか美味いものが食べられるところに移動しよう」と言っていた。

しかし、イカとステーキという微妙な量を食べた為、改めてどこかの店で普通の夕食の量の料理を食べられるか微妙な腹具合になってしまっていた。

「だったら、甘い物でも飲んで帰ろっか?!」ということで、台湾では有名なパパイヤミルクを飲みに行くことに。
目指すは「高雄牛乳大王」

高雄牛乳大王の最寄り駅は「市議會駅」か「中央公園駅」。
若干「市議會駅」の方が近い気がするので、地下鉄でまず「市議會駅」へ移動。

「市議會駅3番出口」から歩いて5分ぐらいで「高雄牛乳大王」に到着。

遅い時間だったからか、たまたまタイミングが良かったのか、店内にはあまり客がおらず、のんびりすることができた。

「台湾に来たらパパイヤミルクぢゃね?」というイメージが我々にはあるのだが、フレッシュなパパイヤとミルクを合体させちゃうなんて、なかなか粋なことをするなぁ〜という感じ。
そして、スイカジュースも一杯注文。

パパイヤミルクは「くどいかな?」と思っていたが、全然そんなことは無く、パパイヤとミルクがベストマッチ。
日本ではなかなか飲めない味なので、台湾に来たら是非試してみて!

そして、スイカジュースは本当にスイカをただ絞っただけのようなジュース(実際はどうか知らないのだが…)。
あの水分豊富なスイカを絞っているので、本当に「飲むスイカ」と言った感じ。
これもあまり日本で見かけないのはなんでだろう?と不思議なのだが、実際にジュースにすると、爽やかな甘さでとても美味しい。

まあまあ、お腹も満たされたので、ホテルに帰って寝ることに。

そう言えば地下鉄で帰る途中に「美麗島駅」を通るので、ついでに寄ってみようかと思う。
「美麗島駅」は美しい駅舎で有名。
ちょっとした観光ポイントにもなっているのだ。

どこが美しいところなんだろう?と思ってうろうろしていると、中央改札の付近に来ると、なにやら明るくて鮮やかな色が見えて来た。

近づいてみると、こんな感じの美しい光景が…。

ここはアメリカの大手旅行サイトにて「世界でもっとも美しい地下鉄駅ランキング」で第2位になった駅だそうで(アメリカのサイトってのと第2位ってのがちょっと気になるが…)、天井がたくさんのステンドグラスで覆われている芸術作品になっていた。

実は台湾を紹介するサイトを見ていると、よくこんな写真を見かけたので「これってどこなんだろうなぁ〜?」とずっと思っていた。
そんな場所を自分の目で見ることができて、ちょっと感動。

イタリアのステンドグラスアーティストが4500枚ものステンドグラスで4年半もかけて作ったそうだ。
ガイド本によれば「水・土・光・火」の4テーマでステンドグラスが作られていて、実際にそのテーマを意識しながら見ると、明確な境界線は無いが、自然な感じでその4つのテーマが表現されていて、とても綺麗だ。

確かに、ここは単なる地下鉄駅なのだが、観光スポットにもなる場所だなぁ〜と納得。

ちなみにここでは基本的に1日3回のショーがやっていて、音楽に合わせてライトアップがいろんな色に変化する。
ショーが開催される時間は

なので、ここら辺の時間にこの「美麗島駅」付近に居るのであれば、一度見に行ってもいいかもね。

そんなこんなで、この日はおとなしくホテルに戻って就寝。

さて日付は変わって、この台湾旅は2日目に突入。
もちろん、朝から高雄の「美味いもの」を探しに行くのだ。

んで向かった先は「興隆居」。

この店は「高雄・朝ごはん」なんかのキーワードで検索すると、まあ間違いなく上位の方にヒットする超有名なお店。
ここのお店の肉まん(「湯包」と言う)が超美味いらしいのだ。

このお店の本店は「市議會駅」近くにあって、この「湯包」を求める客でいつも混雑しているらしいのだ。

しかしながら、本店では無く支店である「復興店」はそれほど混んでいないという情報だったので、我々は迷わずそちらを選択。
最寄り駅はおそらく、あのステンドグラスが美しい「美麗島駅」となるのだが、そこからちょっと遠いのが難点。
徒歩10分ぐらいかな。
ただし、駅を出てちょっと歩いたところには、この後解説する公共自転車のステーションがあるので、それを利用すれば距離の遠さも気にならないと思う。

ということで「興隆居」に到着。

外観はこんな感じで赤い看板が目印。
「それほど混んでない」という情報だったが、別に「がらがら」という訳では無く、「長蛇の列はできていない」という程度で、写真下のように常にお客さんが来て、列は絶えないといった感じ。

とはいえ、店員の客さばきは慣れたものなので、ほぼ待つことが無く買える。
ほとんどのお客さんは、テイクアウトなので店内のテーブルで食べる人はあまりいない。

この店では「湯包」の他にも、暖かい豆乳である「豆漿」も有名らしいのでそれも注文。
その他にも「焼餅」というパンのようなものに野菜などの具材が挟まれた「台湾版サンドイッチ」のようなものも、美味しそうに見えたのでそれも購入。

どれもこれも、言葉では表現するのが難しいほど美味い。
「豆漿」なんかは台湾朝ごはんのド定番なのだが、ちょっと固まり気味のしょっぱめの豆乳が朝から体に染み渡る。

そして、「美味い!」と有名な「湯包」は、その情報には間違いがないと納得。

一口食べると中から肉汁が溢れ出るのに、外の皮がその汁を吸っていないのが不思議。
そして中の餡は野菜たっぷりなので、肉汁たっぷりなのにくどさは全然無い。

大阪で有名な「551」の肉まんがあるのをほとんどの人はご存知だろう。
自分は「551」の肉まんは美味いと感じていた。

しかしながらこの「興隆居」の肉まんを食べてしまうと「551の肉まんは、ただただ油っこいだけぢゃん!」という感想に一瞬で変わってしまうほどのレベル。

ここの「湯包」は現地の人にも人気があるのが納得できる美味さなので、高雄に行ったら是非食べてみて!

さて、お腹も満たされたので、早速観光に行く。

まず向かうは、高雄の有名な観光スポットである「龍虎塔」。
「龍虎塔」は「蓮池潭」というところにあって、「龍虎塔」以外にもいくつか観光スポットがあるそうなのだ。

ということで、まずは新幹線駅である「左營駅」へ地下鉄で向かう。

さて、「左營駅」から「龍虎塔」まではちょっと離れた場所にあって、その行き方を調べると、タクシーとかバスとかがあるらしい。その他には観光用の巡回バスなんかを利用すると近くまで行けると言う情報もあって、正直「どうやって行こうかなぁ〜」と悩んでいた。

台北には公共のレンタサイクルのシステムがあることは既に紹介したのだが、実は高雄にも同じようなレンタサイクルのシステムがあるのだ。

んで、ネット上には「高雄のレンタル自転車のシステムはイマイチ」という情報があったりしたので、それを読んだ自分は「あ〜、そうなんだ〜」と素直に信じていた。
しかし、実際に利用してみると、クレジットカード1枚あれば借りられちゃうし、ほぼほぼ無料で使えちゃうのでかなり便利だった。
というわけで、このレンタサイクルを使って龍虎塔に行くことに!

借り方もすごく簡単なので、せっかくなのでその方法も紹介しようと思う。

高雄のレンタル自転車はメンテナンスも結構行き届いていて、不具合のありそうな自転車は我々が利用した中ではほとんどなかった。
たまたま、自分たちが初めて借りようとしている時に、ステーションの前に一台のトラックが止まっていた(写真下)。
これは公共自転車のメンテナンスカーのようで、ちゃんと一台一台点検整備をしてセッティングしていた。

高雄の無人レンタサイクルステーションも結構あって、ネットのサイトで確認できる。
この地図は例として「美麗島駅」付近のステーションの位置を表示させた物だが、結構な数あるのがわかる。

このサイトは
http://www.c-bike.com.tw/Portalで確認できる。

裏技として、いちいちこのサイトにアクセスしなくても、Google Mapで高雄周辺を表示させた後、検索窓で「citybike」と検索すると、全てでは無いが主だったステーションが地図上に表示されるので、そんな手を使うのもアリだ。

まあ、実際に旅している最中では「今いるところから一番近いステーションはどこかなぁ〜」と探す機会が多いと思うので、その時には思いきってアプリを入れちゃった方が便利。

自分は高雄市公共腳踏車EASY GO!2.0版( https://goo.gl/zfb9iR )というアプリをインストールした。

このアプリで地図表示させるとこんな感じになって、自分のいる場所周辺の自転車ステーションが一目瞭然だ。
ちなみにこの地図は今から行こうとしている龍虎塔と現在いる左營駅周辺のもの。

左營駅のすぐ近く(正確には駅の目の前)にステーションがあり、龍虎塔のすぐ近くにもあることがわかる。
なので、左營駅前で自転車を借り、龍虎塔の前で返せば良いということになる。
しかも左營駅から龍虎塔まで自転車で1時間もかかるような距離ではないので、実質無料で移動できちゃうことになる(1時間以内だったらレンタル料は無料)

せっかくなので、高雄の公共レンタル自転車の借り方を簡単にご紹介。

用意するものはクレジットカードのみだ。

まずはステーションにある操作機で借りる操作をするのだが、その前にステーションにずらっと並んだ自転車の中からお好みの物(正確には「状態の良いもの」。ブレーキレバーとかがちゃんと作動するか?とかサドルは壊れてないか?とか、パンクしてないか?とかを確認して決定する)を決め、その自転車が止められている場所の番号を覚えておく。

そして、ステーションにある操作機に行く。
画面左上の「信用卡租車/還車」にタッチする。

すると、クレジットカードの情報を入力する画面になる。

画面右側にはテンキーが表示されているので、入力しても良いが、いちいち入力するのは面倒だし、間違える可能性もある。
実はわざわざ入力せずとも、機械にはクレジットカードの挿入口があって、そこにクレジットカードを挿入すると、自動的にカード情報が入力される。

カード裏にある3桁のセキュリティーコードだけは自動入力されないので、この部分だけ画面右側のテンキーで入力し「確認」を押す。

すると、写真下のような画面になるので、一番左の「租車」にタッチする。

すると2回ほど確認事項が表示されるので、どちらも「確認」にタッチする。

自分は台湾語が読めないので、何の確認か?というのがわからないのだが、どうやら、最初の確認事項は「このレンタルではレシートみたいな物は印刷されませんよ」という確認で、次の確認事項は「もし自転車を無くしたりしたら、弁償ですよ」というような内容らしい。

自転車には鍵がちゃんと付いているので、自転車から離れる時にはちゃんと鍵をしておこう。

すると、自転車の番号を入力する画面になるので、先ほど覚えておいた自転車の番号を入力し「確認」にタッチする。

すると、処理中画面が出た後、写真下のような画面になり、45秒以内に自分が指定した自転車を取るように出るので、そのまま指定した番号の自転車の所へ行く。

さて、自転車の所に行くと、自転車がロックされている部分の上にある「赤」と「緑」のランプが交互に点滅していて、取り出し可能な状態になっているので、赤いボタンを押してロックを解除する。

すると「カシャッ」というロックが外れた音がするので、そのまま自転車を手前に引き抜くと自転車がステーションから出せる。

これで自転車が乗れる状態になったので、お好きな所まで乗れば良い。

基本、ほとんどの自転車の状態は良く、メンテナンスも行き届いているので、よっぽどのことが無い限り、故障している自転車には当たらないと思うが、一応借りる前に確認しよう。

さて、つづいては返し方だ。

自転車を返すステーション(必ずしも借りた場所のステーションでなくても良い)に着いたら、空いてる置き場に自転車を返却する。
もちろん空きの置き場がなければ、そのステーションに返却はできない。

空いている置き場に返す時は、借りる時に自転車を引き抜いたのと逆に、自転車の前についている金具をステーションの所にセットして、自転車をグッと前に押せば自動的にロックがかかる。

んで、それだけではダメで、クレジットカードで「ちゃんと返しました」処理をしなければならない。

やはり操作盤の所へ行き、借りる時と同じく左上の「信用卡租車/還車」にタッチする。

すると、クレジットカードの情報を入力する画面が表示される。

そこで、借りた時と同じく、カード挿入口にクレジットカードを挿入すると、カード情報が自動で入力される。

んで、3桁のセキュリティーコードだけは自動で入力されないので、この部分だけ自分で入力する。

ここまでは、借りる時と全く同じだ。

んで、写真下のような画面になるので、借りる時は一番左の「租車」にタッチしたが、返す時は「還車」にタッチする。

すると、処理中の画面になるのでそのまましばらく待つ。

そして画面が写真下のようになったら返却処理完了。

借りるのも返すのも簡単なうえに、60分までだったら無料、60〜90分まで10台湾ドル、90分以上は20台湾ドルと値段も安い。
まあ、市街を回っていれば60分以上使い続けることはあまり無いと思うし、自転車をしばし離れるのであれば、近くのステーションに一旦返してしまえば、無料で済み、戻ってきたらまた新たに借り直せば、結果的に常に無料の状態で借りられる。
我々は、帰国後にクレジットカードの請求を確認したが、一回も請求が来ていなかったので、常に60分未満で乗り続け、何回も利用したのに結局全て無料で済んだようだ。

台北や高雄で自転車に乗って気づいたことが一つある。

それは、台湾の街は自転車にすごく優しく作られた街であるということ。

というのも、日本であれば、歩道から車道を抜けて反対側の歩道に行く時など、歩道と車道との境目にどうしても段差がある。
大きな段差ではないが、自転車が「ガタン」となるぐらいの段差なので、若干ストレスを感じる程度だ。

しかし、台湾の街ではこういった「道路の継ぎ目」非常にスムーズに作られており、段差が無くなるようになっている。
なので、写真のような場所を自転車で通過する時も、自転車が「ガタン」となることが無く、ストレスが無い。
これだけ公共レンタサイクルのシステムが発達しているし、台湾には世界的に有名で大きな自転車メーカーがあるだけあって、自転車に乗る環境に対してはすごく進んでいるなぁ〜と思う。

日本でも大都市圏で公共レンタサイクルのシステムが充実すれば、けっこう便利になるのではないか?と思う。

さてさて、この高雄旅の旅行記は1回分にまとめるつもりだったのだが、お伝えしたいことが盛りだくさんになってしまい、一回分には収まらず。
ということで、ここまでで一旦「前編」として終了。

「後編」では、高雄の見どころを一気に見て回り、そして「鶏肉飯」を3連続で食べて、本当に美味い店を探しますよ!
乞うご期待!

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