【韓国・ソウル旅行記】ソウルでもトイレについてのうんちくを真面目に考えてみる旅( 前編)

韓国には過去1度しか行ったことがなかった。
韓国については「辛いものが苦手だから食べるものが合わなそう」という、なんの根拠もない理由でちょっと敬遠していたところもあった。
ところがどっこい、行ってみると「韓国って辛いものばかりぢゃないんだ〜」と新たな発見があり(もちろん辛いものも多いが)、結構好きになってしまった。

その上「あまり深い歴史がない」という噂を聞いていたのに、実際行ってみると結構深い歴史があるってことも知ったのは大きな収穫だったと思う。

少し時間が取れ、あまり遠くに行くテンションもなかった時に「どこ行こうかな〜?」なんて考えていた時に「韓国」のことを思い出した。
また、あの美味い料理を食べたい。
焼肉とかスープとか。

韓国であれば「海外旅行」という気合いを入れて行くような場所でもなく、「国内旅行の延長」ぐらいの軽い気持ちで行けてしまうのが良い。
まあ、行くだけなら財布にも優しいところもね。

以前、ウクライナ・キエフに行った時に「トイレ博物館」というものがあって行ってみた。
まあ、最初は「面白半分」というふざけた気持ちだったのだが、実際に行ってみると、いろんな地方でスタイルが違ったり、社会的な背景でそのスタイルが異なったりする点を知ってなかなか面白かった。

そんな内容をレポしたら「韓国にもありますよ〜!」という情報を掲示板で教えてくれた方がいた。
「おぉ!それはいい!」と思い、今回は水原という場所にある韓国の「トイレ博物館」にも行ってみることに。

はたしてどんな博物館なのか?

さて、韓国・ソウルには日本の「成田」「羽田」的な2つの空港があって、「仁川」と「金浦」の空港がある。
仁川の空港はソウル市街から離れているが、アジアのハブ空港としての役割が強くて、成田なんかよりも全然広く、発着便数も多い。
金浦空港はそれほどではないが、ソウル市街に近いため、アクセスも楽だ。

今回はエアチケットの都合上、仁川空港in 金浦空港out という旅程。
まずは仁川空港から韓国入国だ。

今回はアシアナ航空で行った。
アシアナ航空は韓国の航空会社なので、仁川空港では当たり前のように搭乗橋のある場所で降りられるんだろうなぁ〜と思っていたが、当たり前のように搭乗橋のない場所でバス移動だった。

それでも、普通の場合は飛行機の大きさに合わせて、あらかじめバスが必要な台数待機していて、飛行機を降りた場所で待たされるなんてことはないのだが、ここでは1台目のバスが行ってから、2台目のバスが来ておらず、駐機場でおもっきし待たされるなんてことになった。

普通セキュリティーや保安上の関係で、こういった場所で待たされるってことは少なく、乗客がどこかに「ふらふら」っと行ってしまわないように係員に監視されている場合が普通だが、ここではかなりフリーダムだった。
大丈夫か?仁川空港。

あまり下調べしていない旅なので、現地でいろいろ調べながら行動することになると思う。
ということは、現地でネットが使えないとやばいので、ネット環境を整えておかなければならない。

韓国は昔から、旅行者に対するネット環境があまりよろしくなく、旅行者向けのプリペイドSIMのシステムが微妙だった。
というわけで、あらかじめ日本でWifiルーターなどをレンタルしていくのが一般的。
利用者が多いこともあって2〜3日使っても、安いものでは1500円ぐらいで借りれちゃうものもある。

今回自分もWifiルーターを借りてこうと一度は予約したものの、「ルーター用のバッテリーを用意したりするの面倒だな」と思って、お値段は若干張るが現地でSIMを買うことにした。
そう、Wifiルーターは一度に複数人で使える等のメリットがあるが、Wifiルーターもバッテリーで駆動しているので、場合によってはWifiルーターがバッテリー切れを起こす可能性がある。
仮にiPhoneのバッテリーが1日持ったとしてもWifiルーターのバッテリーが持たなければ、旅行中常にモバイルバッテリーを携帯しておかなければならない。
これって、ちょっと非効率ぢゃね?と思っていたのだ。

そんなわけで現地でSIMを調達するのだが、まあ、今でも韓国ではあまりプリペイドSIMの環境はよろしくなく、選択肢は少ない。
そんな中、自分は「Link Korea(http://www.linkkorea.co.kr/k-sim/)」のUnlimited DATA SIMという商品を日本にいる時にネットで予約しておき、仁川空港でSIMを受け取る方法を選択した。

このSIMは5日間で25US$、10日間で35US$、30日間で65US$という、まあ「安くはないが払えない額でもない」という金額のSIM。
ただし、通信容量に制限がないので、使いたい放題ってのは良い所。
しかもテザリングもできるので、複数人でWifiルーターのように使うことも可能だ(まあ、それを長時間やったらiPhoneのバッテリーが持たないと思うけど…)

SIMの予約は超カンタンで、ネットのページにあるオーダーフォームに名前やメールアドレス、そして商品の種類(何日使えるやつか?」を選択して予約するだけ。
しばらくすると(半日ぐらい)、PayPalでの支払いを促すメールが来るので、それにしたがってPayPalで支払うと予約は完了。
後日、予約書がメールで送られてくるので、その予約書をプリントアウトして持って行けば良い。

ホームページは意外と親切。
SIMのピックアップは仁川空港・金浦空港・そして弘大付近のオフィス等で受け取れるのだが、まあ、旅行者は普通空港ピックアップが便利だよね。
というわけで、ちゃんと「ピックアップポイントはどこにあるのか?」というのを、写真と図を使って細かく説明してくれているので、場所をしっかり覚えておけば迷う心配もないだろう。

ちなみに、このSIMは特に繋がりにくい場所なんかもなく、通信スピードもストレスを感じるようなことも無く、旅行中はとても快適であった。
できれば、もう一息安くしてくれるとありがたいのだが…。

2018年に平昌オリンピックが開催されることが決まっている韓国では、それほど盛り上がっている感じは無いのだが、それでも何とか盛り上げよう!としているのが、ちょいちょい見られる。
これはマスコットキャラクター。

仁川空港からソウル市街まで出るには電車を使うのが便利で時間も正確だと思う。

空港鉄道はソウル駅までノンストップの特急と、各駅停車の2種類の電車があるのだが、我々は途中で行きたい場所があったので各停の列車に乗る。

ちなみにソウルにも日本のSuicaのようなチャージ式のカード「T-money」カードというものがあるので、それを買ってしまった方が移動が色々と楽。
T-moneyカードはコンビニで帰るので、空港にあるコンビニで「Do you have T-money card ? (T-moneyカードある?)」と聞くと、普通に売ってくれる。

そのままだと何もチャージされていない状態なので、駅にあるチャージ機でチャージすれば良い。
チャージ機は基本的にどこでも日本語対応しているので、迷う心配も無用だ。
もっと細かいT-moneyの情報(購入やチャージの仕方、使い方等)を知りたければ「KONESTのサイト(https://www.konest.com/contents/traffic_info_detail.html?id=1259) 」なんかを参考にするとすごく細かく解説されている。

空港からの列車に乗った我々は、ソウル駅の一個手前である「孔徳駅」で地下鉄5号線に乗り換え、隣の駅である「エオゲ」駅で降りる。

エオゲ駅からは歩いて阿峴駅方向に歩いて行くと、最初の目的地「阿峴洞カンジャンケジャン」に到着する。

阿峴洞カンジャンケジャンはこんな感じのカニの絵と「ワンカルビ」の文字が特徴的なオレンジ色の看板の店。

この店はもともと、焼肉がメインとしてやっていた店なんだけど、カンジャンケジャンも提供していて、そのうち「カンジャンケジャンが美味い」という噂が広まって、なんとなくカンジャンケジャンがメインになってしまったという店らしい。

店内はそんな広くは無く、我々が行った時には早い時間だったので2組ぐらいしか客がいなかったのだが、食べているうちに次々と客が入ってきて、我々が食べ終わる頃にはほぼいっぱいになっていた。

日本人観光客にも人気で、地元の人も来るらしいので、結果的にいつも満員らしい。

注意点はこの店は日曜定休というびっくり設定らしいので、いつ食べにいくか?はちゃんと計画した方が良いかも…。

そんなこんなでカンジャンケジャンを注文。

韓国の食事スタイルにあまり精通していない我々は、単にカンジャンケジャンだけが「ドンッ!」と来るのかと思っていたら、小鉢やらスープやらご飯やらも一緒に付いてきて、ちょっとした定食スタイルだった。

カンジャンケジャンとは渡り蟹の醤油漬けという料理。
実は我々は火を通したカニか?と勝手に想像していたのだが、どうやら生のカニをそのまま醤油漬けにしているらしく、初めて食べてその食感に若干驚いた。

カンジャンケジャンは結構お値段が張るメニューらしいのだが、ここのカンジャンケジャンは美味い上に安いので人気が高いそうだ。

日本ではあまり馴染みのない料理なので、なかなか美味しく、人気店だというのも納得の味。
醤油と言っても、日本人が想像する醤油よりは「だし醤油」といった感じで、それほどしょっぱくはないが、それでも少しご飯は欲しい感じもある。

だからなのか?ちゃんとご飯も付いて来るのが嬉しいところ。
ご飯の上にカニの身を乗っけて食べても良いし、逆にご飯をカニ味噌と絡めて食べても美味しい。

一般的には渡り蟹を醤油漬けしたものなのだが、この店には川カニバージョンのカンジャンケジャンもあったので、こちらも頼んでみた。
まあ、お値段がちょっと安かったってのもあるけど…。

川カニバージョンも美味しいのだが、身がちょっと少なく、食べるところも少ない感じ。
個人的にはオーソドックスなカンジャンケジャンの方が好きかな。

カンジャンケジャンは美味しくて好きになってしまったのだが、まあカニなので食べにくいことは否めない。

阿峴洞カンジャンケジャンからは、来た時に降りた「エオゲ駅」ではなく地下鉄2号線の「阿峴駅」へ歩いて向かう。

阿峴洞カンジャンケジャンを出て阿峴駅の方に歩いていくすぐの所が市場っぽくなっていたので、ちょっと覗いてみた。

別に大して大きな市場ではないのだが、野菜・魚・香辛料・惣菜・日用品・衣類に到るまで、いろんなものが売られているアーケード状になった市場で面白かった。

唐辛子なんかがバケツに「ドンッ!」と入って売られているのなんか見ると「あ〜、韓国に来たなぁ〜」という感じがする。

さっき食べたカンジャンケジャンのカニと似たカニなんかも売られていて、「これがあのカンジャンケジャンになるのかな?」と思う。

バックパックを背負ったままだったので、一旦確保していたホテルに行きバックパックを置いたら、次に向かうは「国立中央博物館」

しかし、我々にはちょっとした狙いがあり、途中の「三角地」駅で一旦地下鉄を降りる。

「狙い」というのは、キムパッを入手することで、ネットで「美味い」という噂を嗅ぎつけた「魔女キムパッ」というお店に向かう。

魔女キムパッは三角地駅10番出口から歩いて1〜2分ぐらいのところにある。

個人的な想像でキムパッってオシャレな感じではなく、庶民の食べ物で市場とかでワイルドに売られているイメージを勝手にしていた。
しかし、魔女キムパッのお店に来ると、ちょっとオシャレなカフェっぽくなってて、完全に自分の想像をひっくり返された。

キムパッはテイクアウトするとこんな感じで包装されるので、持ち運びも楽。
ちょっとしたお弁当的な感じだ。

どれが美味しいのか?までは調べていなかったので、何と無く勘で美味しそうなやつを頼んでみた。
本当はたくあんやキュウリなんかがバリバリ入って、食感の良いキムパッを想像していたのだが、どうやら買ったものは卵焼きがバリバリ入ったキムパッで想像とはちょっと違った。

とはいえ、具がいっぱい入って美味しい。
まあ、わざわざ来てまで大絶賛するほどか?と言われたらそこまでではないというのが正直な感想だが、それでも近くに寄ったら買っていっても良いかな?という感じでオススメ。

ということで、キムパッをテイクアウトして再び地下鉄に乗り「二村駅」で降りる。

国立中央博物館は二村駅から直結となっていて、地下道的な綺麗な道が整備されている。
博物館の建物は新しそうで結構綺麗。

国立中央博物館はかなり太っ腹で、常設展示に限っては入場料は無料。
無料だからと言って展示物はしょぼいのか?と思いきや、そんなことは全然無く、さすがに国がやっている博物館だけあって、全てをしっかり見ようとすると半日は余裕でかかっちゃうんぢゃないか?というぐらい充実している。

入場料が無料なのに、外国語による無料のガイドツアーもある。
外国語は「英語」「中国語」もちろん「日本語」もある。

日本語のガイドツアーは約1時間程で、平日は午前10:00から、土日は11:00〜と14:00~の2回行われる。
1時間って結構長く感じそうだが、全くそんなことはなく、1時間では本当にハイライトしか見られない。

我々はこのソウル旅自体詰め詰めのスケジュールだったので、ゆっくり見ている時間はなく、ガイドツアーの1時間のみしか見れなかった。
入場料が無料なので、またソウルに来た時に、時間を見つけて気軽に見に来ようかと思っている。

詰め詰めのスケジュールと言っても単に「食べる」ってことなんだけどね。

というわけで、二村駅から地下鉄に乗って「西江大駅」へ移動。
次に向かうは「ドラム缶焼肉」で有名な「延南ソ食堂」。

延南ソ食堂は西江大駅から歩いて数分の所にある。
「新村駅」からもアクセスは可能で、5分ぐらいの距離。

延南ソ食堂はラブホテル街の中にある異様な店で、この店の斜め前もラブホテル。
肉喰って精力をつけようということか?

まあ、そんなことはともかく、外観はこんな感じの店。
この店は結構な確率で混んでるので、並ぶことは必須だと思うが、以前来た時には店の外の道路側に並ばされた記憶があるが、現在は店の裏手の駐車場っぽいところに並ばされる。

外から店内をみると、まあ煙のすごいこと。
ちゃんとしたレストランのような「吸煙機」みたいなものが各テーブルにあるわけではないので、店内に煙が充満している。

店内にはこんな感じでドラム缶がいくつか並ぶ。
これがテーブル。
椅子はない。
立ち食いのスタイルだ。

日本人ばかりか?と思いきや、現地の人も結構多い。
地元でも人気の店のようだ。

余談だが、自分はこの店のことはネットで知ったので、勝手に「日本のガイド本には載っていないんだろうなぁ〜」と思っていたのだが、後日超有名な日本のガイド本におもっきし載ってることを知る。
そりゃ日本人も多いはずだわ。

さっきも書いたように店内は煙が充満しているので、オシャレな服で行ったりしない方が良い。
確実に焼肉と煙の匂いがついてしまうと思う。
冬とかなんかは上着に匂いがついてしまうので、写真下のように匂いを付けたくないものは、店に用意されているビニール袋に入れる。

さて、店員に空いたドラム缶に案内されると、こんな感じで中央に炭と網、そしてタレがすでに用意されている。
この店のメニューは骨つきの肉のみ。
1枚約1500円で、必ず2枚からの注文となるので、一人飯だったとしても2枚から。
肉を持った店員が来るので「◯枚」と言えば良い。
単純明快だ。

焼肉と一緒にご飯を食べたかったりキムチを食べたかったりすると思う。
そんな時は近くの店で買って持ち込んでOKだ。
店側も「ここの店でご飯とか買えますよ」的な案内を出している。

地元の人のほとんどは、何かしらの持ち込みをしていた。

さて肉が置かれてそのまま待っていると、しばらくして店のおばちゃんが来る。
そしておもむろにハサミで手早く肉を一口大にカットしてくれる。

その後は特に店員が何かするわけではないので、後は自分たちで好きなように焼いて食べるだけ。

ドラム缶にセッティングされた炭の勢いは結構強く、炭なので火力調節とかはできない。
となると焼けたものは端っこに移動させたりして調節しなければならないのだが、それにも限界がある。
食べるのが間に合わないと焦げてしまうので焦るが、そんな時は網の上に乗せられた、にんにくがたっぷり入ったタレの容器に肉を入れれば良い。

タレで肉を煮込んでしまうことにはなるのだが、これはこれですごく美味いのだ。
自分は焼いたものを直接食べるよりは、このタレで少し煮込んだものを食べた方が好きかもしれない。

冷静になれば肉も若干お高いかもしれないのだが、こんなスタイルの焼肉は日本ではあまりお目にかかれないし、味も美味いし、個人的にはかなり好きだ。

焼肉で腹一杯になった我々は、確保していたホテルの最寄駅でもある明洞駅へ向かう。

腹はいっぱいだったが、脂っこいものを食べたので、スイーツでも食べてすっきりしよう!というわけのわかんない理論でかき氷を食べに行く。
向かったお店は「Sulbing」というお店。
日本にもあるらしい。

明洞という繁華街にあるスイーツのお店ってこともあって、お店はかなりの混雑ぶり。
とはいえ、座れなくてすごく待つというほどではなかったが…。

本当は他のもの(確かいちごか何かのスイーツ)を食べたかったのだが「今シーズンぢゃないからないよ」と言われて仕方なく選んだ「まるまるメロンのかき氷」。
これだけで2000円近くしたのだが、メロンは甘くないし「ちょっと高くね?」というのが正直な感想。
かき氷自体は美味しかったのだが…。

てか、シーズンでなくて作れないものだったら、メニューに載せたままにしないで欲しい。

そんなこんなで、到着初日はこれにて終了。

さて、日付は変わって旅は2日目に突入。

まずは早朝から朝飯を食べに行く、目的の場所は武橋洞プゴグッチという干し鱈スープのお店。

地下鉄「市庁駅」が最寄り駅なので、地下鉄で移動。

武橋洞プゴグッチは市庁駅4番出口からこんな感じで5分程歩くと着く。
さすがに日中は賑やかなソウル市内も早朝は静かな空気が流れる。

ここのお店はガイド本にも載っているし有名な店なので、いつも混んでいる。
店の外に列ができるほど並ぶ場合も多いのだが、我々が行った時には数組が並んでいる程度で済んだ。
でも、食べ終わって店を出るときには結構長い列になっていた。

店の外の壁には、日本の雑誌で紹介されたんだろうページをパウチされたものが貼られていた。
まあ、それだけ日本人に人気がある店なんだと思う。

まだ、朝早い時間なのだが、店内は大盛況。
明らかに「日本人だね」という見た目の人もかなりたくさん見受けられた。

韓国のレストランではキムチ食べ放題が当たり前なので、こんな感じでどど〜ん!と置かれているが、白菜のキムチだけではなく、ニラのキムチなんかもあった。

テーブルにはその他にも下写真のようにエビの塩辛等の味の強い物が置かれている。
これから来るスープの味は結構薄いので、これを入れて自分で味を調節する。

というわけで運ばれてきた干し鱈のスープ。

これはまさしく朝にも関わらずこれだけ店が混んでいるのも納得の、朝食べるにはちょうど良い優しい味のスープ。
スープ自体にしょっぱさがあまり無いので、先ほどのエビの塩辛を入れて味を調節すればちょうど良いし、干し鱈の味はスープに出汁として出ているのでとても美味しい。
一緒に来るご飯を入れて雑炊のように食べても美味しいのだ。

ガイド本で紹介されているってこともあるが、日本人の口には合うなぁ〜という一品だ。

さて、朝からお腹も満たされたところで、地下鉄に乗ってソウルを南下する。
目指すは世界遺産もある「水原」中心部のちょっと手前「成均館大駅」。

余談だが、我々が乗った地下鉄1号線は途中「九老」という駅で線が2手に別れる。
自分は「ぼ〜」っと乗っていたため、自分が行きたい方向と違う方向に途中から進んでいることにかなり行ってから気がつき、戻らなくてはならず、時間をロス。
そもそもソウル市街から水原まで地下鉄だと結構時間がかかるのに、さらに時間を無駄にしてしまう結果となった。
というわけで、地下鉄がちゃんと自分の行きたい方向に、向かっているか?駅名等で常に確認しておいたほうが良い。

そんなこんなで、ちょっとしたトラブルがあったものの、とりあえず成均館大駅に到着。

今目指しているのは「トイレ博物館」。
トイレ博物館は駅からちょっと離れた場所にあるので、ここからはバスに乗って移動。

バス停は駅を出て交差点を挟んで斜め向かいにある。

普通、バス停は駅を出て目の前とか直結とかが普通なのでちょっと戸惑うかと思うが、地図で表すとこんな感じの位置関係。

バス停に来てみるとバス乗り場がいくつもあって、各乗り場でいくつかの路線番号が書かれていたので、結構な数のバスが来る模様。

トイレ博物館へは「7790, 7800番」のExpress City Busか、「5, 27, 36, 63, 64, 65, 92, 92-1, 98, 301, 301-1, 310, 305, 888」のIntra-city busバスで行くことができる。

韓国のバスに乗るには、地下鉄に乗るときに使う「T-money」カードを絶対に持って行った方が良い。
というのも、現金でも払えるらしいのだが、いくらなのか?が分からないし、多分運転手に聞いても言葉が通じないような気がする。

その点「T-money」を使えば、そんな心配は無く、適切な金額が引き落とされる。
バスに乗るときに、右写真のような機械があるので、そこにT-moneyカードをタッチ。
んで、降りる時にも同じようにタッチすればOKだ。

トイレ博物館へは、成均館大駅から「Dongwon High School」のバス停で降りる。
「Dongwon High School」のバス停は2つ目ぐらいのバス停なので、結構すぐ到着するが、歩いて行くにはちょっと厳しい距離だ。

Dongwon High Schoolのバス停からはこんな感じで歩いて行く。
時間にして5〜10分ぐらいの距離。

トイレ博物館に到着すると、いきなりこんな衝撃的な像が出迎えてくれる。

この博物館の入館料は無料。
国立中央博物館も無料だったし、韓国は太っ腹な博物館が多いのか?

さて、博物館の中に入ってみると、当たり前だがトイレに関する展示物が展示してある。
と言っても、実際のところ、自分が想像していたよりも展示物は少ない。
2階には子供が遊べるようなスペースがあったりするし、そういえば周りを見ると子供連れの家族ばかり。
どうやら、トイレのことについて真面目に学ぼうという姿勢の人はあまり多くなく「休日でお金もかからないしちょうど良い場所だから来た」的な人が多い気がする。

さて、数少ない展示物においても、こんな感じで世界の「トイレを表すマーク」なんかが展示してあったりするのだ、よくよく見てみると「日本でこんなマーク見たことないけど…」という展示になっていた。
ここの展示は正しいのか?

木陰になってしまっていたのでわかりにくいかもしれないが、上写真の人がこの博物館を作った人。
正確にはこの人が博物館を作ったというよりは、この建物はもともとはこの人の自宅。

沈載徳という人らしく、水原市長在職時に美しいトイレ事業をはじめとするトイレ文化運動を推進して、さらには「世界トイレ協会」なるものを設立しちゃったという人。

彼のトイレに傾ける情熱は凄まじく、自宅を便器の形にリフォームしちゃうほど。
彼の死後、遺族がこの建物を水原市に寄付し、博物館となったという歴史を持つのだ。

まあ、そんな感じでなんとなくすごい人なのだが、彼の銅像の横には衝撃的なオブジェも置いてある(下写真)。

建物内の展示はそれほど多く無いので、外にある展示も見てみることに。

外にはそれほどクオリティーの高くない展示がそこそこあって、個人的には「どうやってつかったんだろ?」というような昔の便器だったり、昔の貴族や王族が使用していたというトイレを再現展示してあった。

こちらはかなりコミカルな展示。
韓国では、その昔、トイレットペーパーが普及する以前は稲わらを使っていたそうだ。
しかし、稲わらも貴重な地域では、トイレにわら縄をかけておいて、足を広げて”すっ”とこすることで後始末をしたそうだ。
ちょっと衝撃的。

ここの施設は何も考えないで展示物を見ていると「あはは、面白いね」ぐらいで済んでしまう内容。
しかし、博物館内でもらえる簡単なリーフレットを見ながら回ると、コミカルな展示でも結構意味があるんだなぁ〜と思う。
排泄物をどのようにして処理していたか?とか、排泄物を肥料として使う際にどのようにして運んでいたか?とか、だれがその排泄物を集めるのか?とか。

見ようによっては結構勉強になるので、是非建物内にあるリーフレットを見ながら回ったら良いと思う。

博物館の建物自体は便器の形をしているってことは先に述べたが、この博物館の向かい側に建っている建物からその構造が良くわかる。

まあ、便器って言えば便器なのだが、あまり便器な感じがしないなぁ〜というのが個人的な感想。

さて、ここからはソウル市街に戻って、さらにソウルを楽しみますよ!

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