【エチオピア旅行記】Day1 エチオピアの主食「インジェラ」は本当に”雑巾の味”がするのかっ?!

そういえば、昔から「行きたいなぁ〜」と思っていた場所があった。
それは、エチオピアの「ラリベラ」という場所で、地面を掘って教会を作っているという。

そこは、エチオピアでも聖地であって、現地の人も一度は訪れたいと思っている場所。
しかし、遠いので行くまでが大変。だから、なかなか行けない場所なんだということを聞いたことがある。

それを聞いた自分は「あ〜、ローカルバスで何日も乗らないと行けないような場所なんだろうなぁ〜」と勝手に思っていて、「それは面倒くさいなぁ〜」と、なかなか行く気にはならなかった。
(基本的に、旅において「移動時間」は無駄だと思っていて、なるべく少なくしたいタイプ。バスで何十時間とか何日とかかかる「冒険旅」みたいなのは、個人的には受け入れられないタイプ)

ところがどっこい、たまたまネットで調べたら、エチオピアの首都「アディスアベバ」から飛行機でビューンと飛ぶことができて、すぐに行けるらしく、自分の予想が完全に間違っていたことに気づいた。

「だったら行こうや!」ということで行くことになった今回の旅。

お恥ずかしながら、アフリカの地は今回が初めて。
日本からの単純往復でもいいけれども、正月休みに合わせれば、ある程度日程が取れるので、ついでにどっか回って行こうかと。

そういえば、今までフランスにもイタリアにも行ったことがないので、ついでに行ってみることに。
イタリアの隣には「スロベニア」という国があって、ここには世界的にも有名な鍾乳洞があるってことも最近知った。だったらそこも…と欲張って欲張って、エチオピア・フランス・イタリア・スロベニアと回る旅に決定!

さて、今回はどんなトラブルに見舞われるのかっ?!

今回の旅はまず日本から香港経由でエチオピアの首都アディスアベバへ。
そこでラリベラ等を見た後、ヨーロッパに飛んで周遊。
そして、日本に戻って来る計画。地図で説明すると、こんな感じですな。

ヨーロッパ周遊を地図で説明するとこんな感じ。

まず、エチオピアからフランスのパリへ。
その後イタリアのミラノへ飛び、そこからはバスでスロベニアのリュブリャナへ。
スロベニア観光の後は、再びバスでイタリア・フィレンツェへ。
有名なピサの斜塔とか見つつ、その後ローマへ移動し、タイ・バンコク経由で日本へ戻る。

日数的には個人的には結構長めで、全ての部分において旅行記を書こうと思っていたが、実際に行ってみると、フランスやイタリアは全く面白くなく、かつ、その辺はネット上にいろいろと情報や旅行記が載っているので「わざわざ書くほどでもないなぁ〜」ということで、フランス・イタリア編についての旅行記はパス。

というわけで、比較的情報少なめの「エチオピア」と「スロベニア」についてのみ旅行記を書こうかと思っているのでご了承ください。

さて、まずは日本から香港経由でエチオピアの首都アディスアベバへ。

さすがに日本からアフリカの地は遠く、そこら辺の東南アジアへ行くのとはわけが違う。
飛行機も「も〜、乗りたくない〜」というぐらい乗らなければならないのが辛いところ。

特に、今回の便は「トランスファー」ではなくまさしく「トランジット」の飛行機で(2つの違いはネット等で調べてくだされ)、さらに香港で一旦飛行機を降りるかと思っていたら、途中降機ナシ。
体を十分に伸ばすこともできず、結構辛かった。

そんなこんなでヘロヘロになりながら、アディスアベバの空港に到着。

エチオピアは現在のところ、日本人であってもビザが必要。
出発前に大使館で取得することもできるが、空港でのアライバルビザが取れるので、そっちの方が楽だと思う。

ビザの取得は超簡単で、イミグレの隣にあるビザカウンターにパスポートとお金を提出するのみ。
特に申請書類や写真等は不要。

アディスアベバの空港は、自分が想像していたよりも綺麗(国際線は)。

外から見たらかなり立派だね。ここでもほとんどの工事が中国資本で行われているようだった。

明日の朝はラリベラへ飛行機で飛ぶので、本日はアディスアベバの街をブラブラしてみようと思う。

空港は市街地からちょっとだけ離れているので、おそらくアディスアベバの繁華街だと思われる「ピアッツァ」へ行こうと思う。

事前に調べた情報だと、高架下にバス停があるということだったので行ってみたのだが、それらしい気配は無し。しょうがないのでその辺に歩いている人にあ「ピアッツァ行きのミニバスはどこから乗れますか?」と聞いたら、親切にも教えてくれた。

ピアッツァ行のミニバスは、空港から歩いてこんな位置から乗れる。
ちなみにミニバスは乗れるだけ乗せるタイプなので、車内はギュウギュウが基本。
大きなスーツケースなんか持っている人だとちょっと厳しいと思うので、そういう場合は空港のターミナルを出たところにタクシーが並んでいるので、タクシーで移動した方が良いと思いますぞ。

アディスアベバのミニバスは、日本で言うミニバン(ハイエースのような)で、運転手と車掌がいる。
車掌が行き先を連呼するので、自分の行きたい方向に行くミニバスであれば、そのまま乗れば良い。
といっても、どこって言ってるのか全然聞き取れないけどね。

そういった場合は「◯◯に行く?」と車掌に聞けば良い。
まあ、同じく向こうも聞き取ってくれないかもしれないが、そこは運次第だし、努力次第。
めでたく自分の行きたい方向に行くミニバスであれば、ラッキーだ。

ミニバスに乗って走り始めたら、頃合いを見計らって車掌がお金を徴収するので、周りの雰囲気に合わせて払えば良い。
いくらだったか忘れてしまったのだが、わからなければ車掌に聞くか、そこら辺の人に聞けば、意外とエチオピア人は優しいので教えてくれる。

ミニバスは降りたいところでアピールすれば、だいたい降ろしてくれる。
とはいえ、一応バス停的なものは決まっているようなので、降りるとしたらそこで降りることとなる。
なので、目的の場所よりもちょっと手前で降りたい意思を表示しておいた方が良いかもね。

空港とピアッツァとの位置関係はこんな感じ。

実はミニバスに乗る時に「ピアッツァに行く?」と聞いて乗った。
もちろん車両は「行くよ」という意思表示をしてくれたのだが、正確には我々が乗ったミニバスはピアッツァには行かなかった。
途中で強制的に降ろされ「あのミニバスに乗れ」と指示を受けて、我々だけ乗り換えることに。

「なんだよ〜!ミニバス代また払わなきゃいけないぢゃん!」と思ったが、そこら辺は乗ってきたミニバスの車掌が乗り換えるミニバスの車掌に話をつけてくれたようで、再びお金を払わなくてもよかった。

というわけで、ピアッツァに到着。

想像以上の賑わいで、路上にはたくさんの露店がいっぱい並んでいる状況。

さて、ピアッツァ付近にはそこそこ観光ポイントがあるみたいなので、行ってみることに。

まずは、聖ギオルギス教会へ。

聖ギオルギス教会は「歩きかた」のアディスアベバのページに最初に載っているぐらいの観光ポイントなので、観光客たくさんなのかと思っていたら、そんなことは全然無く、ほとんどが地元民らしき人たちばかり。
熱心にお祈りするような人もいたので、本当に神聖な教会なんだと思われる。

中に入ろうとしたが、どこから入るのか全然わからず。そもそも入れるのか?
アディスアベバの教会はどこもかしこも中に入れそうな感じはないところばかり。
我々が入る場所を見つけられないだけなのか?そもそも曜日や時間が決まっているのかは不明。

まあ、外観だけしか見ることができなかった聖ギオルギス教会だったが、気を取り直して次へ。

聖ギオルギス教会のすぐ近くに、美味しいジューススタンドがあるらしい情報をゲットしていたので、行ってみることに。

店の名前はよく分からないのだが、店の前にたくさん吊り下げられたバナナが目印の店。

店の中に入ると、客は結構いるし、店員も「そんなに要る?」と言ってしまいそうになるぐらい居る。

とりあえずメニューが良く分からなかったのだが「ミックスジュース」というメニューがあったので注文。

この写真のような衝撃的なジュースが飲めると言うので、わざわざこの店まで来たのだが、どうやらエチオピアではこのスタイルが一般的なようで、結構そこらじゅうのカフェで同じようなジュースが飲めるらしい。

このように各層が全然混ざらないことから、なんとなく予想はできるかもしれないが、おそらくバナナベースになっていて、ドロドロの液体状態。ストローで吸って飲むというよりは、スプーンですくって食べると言った方が正確かな。

びっくりするほどではないが、普通に美味しい。
ただ、本当に水分補給をしたい場合は、このジュースは止めといた方が良いかも。

さて、続いては国立博物館へ。

我々は歩いて行ったのだが、歩けない距離ではないが、結構距離があるので、覚悟して行った方が良い。

国立博物館は結構人がいて、欧米人観光客も多い。
意外だったのは、現地の人も結構いて賑わっていた。

しかし、展示物を見ると、恐ろしくひどい。
自分も今まで数々の博物館という場所を見て来たが「えっ?これ、本当に国立?」
「これで金取るの?」と思わず言ってしまいそうになるような感じ。

「歩きかた」の記載も結構軽い感じで大した解説もなかったのが納得できる感じ。
正直わざわざ時間を割いてまでくるような場所ではないなぁ〜というのが正直なところ。

とりあえず、今のところ観光ポイントを2ポイント回ったが、どちらも「がっかり」だったことは否めない。「次こそは!」と期待して向かったのが「三位一体教会」

三位一体教会はかなり立派な建物の教会だった。
しかし、入場料がめちゃくちゃ高く、「歩きかた」には50Bと書いてあったのだが、うろ覚えだが、一人200Bぐらい取られた気がする。
どんだけ値上がりしてるんだ?

正面の建物だけに目がいってしまうが、建物の奥の方にもこんな感じの建物があって、どうやら、こちらも教会らしい。

しかし、正面の建物も、この建物も中に入ることはできず。

「歩きかた」に載っている観光ポイントに行ったところで、この「外しよう」なので、こりゃ「アディスアベバの観光はダメだな」と思いつつ、とりあえず昼飯でも食べることに。

向かったのは「Pizza De Napoly Restaurant」

店は結構広く、一階と地下一階にテーブルがある感じ。結構な数の客が居たが、そこそこお金を持ってそうな客が多かった印象。

単に水分補給がしたくて「アボカドジュース」を頼んだが、先ほど飲んだミックスジュースと同じような系統で、全く水分補給にはならず。
まあ、味はそこそこ美味しいのだが…。

エチオピアの食事として有名なのが「インジェラ」。

このインジェラ、旅好きの間では結構有名で、エチオピアの主食なのだが、その味は「雑巾の味がする」とか「すごいまずい」とか言われており、結構な言われよう。

個人的にこの「インジェラ」の味はどんなものか?と気になっていたので、頼んでみた。

そもそもインジェラとはイネ科の植物である「テフ」の粉を水で溶いて3日間かけて発酵させる。
そして、それをクレープ状に焼いて食べる、エチオピアの主食。

さて、肝心のお味は?

正直に言おう。決して「おいしい!おいしい!」と絶賛するものではない。
ただし「雑巾の味がする」とか言うのは、確実に言い過ぎだと思う。

発酵させてあるだけあって、そこそこの「酸味」がある。そして食感は「どらやきの皮」ホットケーキの薄いやつと言った感じ。正直「スポンジ」だ。しかも甘く無く、酸っぱい。
そもそも、人間は「酸っぱいもの」を腐っているとか危険なものという風に認識するようDNAに書き込まれているので、初めて食べるもので酸っぱいとどうしても「美味しい」とは感じられないんだと思う。

インジェラは主食なので、何かの「おかず」と一緒に食べるもの。
今回は写真上の方に写っている、野菜と肉の炒め物と一緒に食べるようになっていた。
よくインジェラのおかずとして食べられているものは「ドロワット」と呼ばれるエチオピアで一般的なカレーのようなもの。

これら、おかずに共通するのは、基本的に「辛い」ということ。
辛いのが苦手な我々は、現地料理で頼むもの頼むものが基本的に辛く、そちらの方がキツかった。

とはいえ、インジェラはびっくりするほどマズいというほどではないので、「郷に入っては郷に従え」と言うし、一度チャレンジすることをオススメしますよ。

インジェラが食べられないほどのマズさだった場合の保険としてカツレツも頼んでおいた。
こちらは、特に特徴は無く、普通のカツレツ。

さて、お腹も満たされたので、ちょっと街をぶらぶらしてみようかと思う。

目指したのは、ライトレールの駅である「Gojam Berenda」駅。

事前情報によれば、エチオピアはアフリカの中でもかなり発展した都市だと聞いていた。

んで、実際に街を歩いてみると、ある意味それは正しいと思う。立派なビルや舗装された道路、そしてステータスの高そうな身なりの人もたくさんいる。

しかしながら、みんながみんな、日本のように最低限のレベルを保っていて、同じレベルの人たちという感じでは無く、成功した人は成功しているが、そうではない人は相変わらず貧しいまま。
街も綺麗な場所はあるが、スラムのような場所もたくさん残っている感じがした。

「貧困」と「発展」が共存する街と言った方が良いかもしれない。
肝心なのは、現在は勢いのある中国の力で、一見すると発展途中の勢いのある街と言えるだろうが、支援国の力が弱まって行った時に、果たして自分たちの力で発展を続けられる国民性があるのか?と言う点だと思う。

これについては、何十年後かに再訪してみて確かめるのが楽しみだ。

エチオピアは基本的にキリスト教の国であるが、適当に街を歩いていたら、モスクもあった。
ちょっと驚き。

アディスアベバには中国資本でライトレール(電車)のシステムがあって、以前は工事とかの関係でイマイチだったらしいが、現在は一応ちゃんと稼働しているようで、現地の人も多くが利用していた。

駅にチケット売り場があるのかと思ったら、チケット売り場は駅からちょっとだけ離れた道路の反対側にあって戸惑う。
基本的にエチオピア人は優しい人が多いので、そこら辺の人に「チケット売り場どこ?」と聞けばすぐにわかると思う。

意外だったのは、各駅には改札的な物がなかった。これは乗る時も降りる時も。
だったら、自分の勝手な想像だと、現地の人は皆チケットなんか買わないんだろうと思ったのだが、そこそこ現地の人はちゃんとチケットを買っていた。
意外とエチオピア人は正直なのかもしれない。

電車に乗る時は、駅に警備員のような人がおり、かばんの中をチェックされた。
武器とかは当然ダメだとは思うが、ペットボトルの飲み物もダメだった。
電車に乗る前にはペットボトルの水は全て飲んでしまった方が良いと思う。

というわけで、ライトレールにのって、市街地の南の方にある「Red Terror Martyrs’s Memorial Museum」へ向かう。

エチオピアには共産主義の時代があった。「Red Terror Martyrs’ Memorial Museum」はこの共産主義時代に起こった悲惨な弾圧等の歴史を後世に伝えるための博物館。

当時起こった内容や物品などが展示されているのだが、我々には基礎知識が足りなすぎて、内容があまり分からず残念。

そんなこんなで、アディスアベバの観光は全体的にイマイチだったなぁ〜と言うのが正直な感想。
ちょっと残念だったが、本日はアディスアベバで一泊。

日付は変わって2日目は、再びボレ国際空港の国内線ターミナルからエチオピア航空の国内線に乗って、今回の旅のメイン目的地の一つであるラリベラへ。

ラリベラ編へ続く。

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