【ウズベキスタン旅行記】Day1・2 タシュケントでは地下鉄もバスも25円で乗り放題だったぁ?

ウズベキスタンへは、ウズベキスタン航空が週に何便か直行便を運行しているんだけども、曜日が決まっていて、自分の行きたい時には飛んでおらず。

ネットの情報ではアシアナ航空が安いという噂もあったのだが、結局検索すると都合の良い便は大韓航空だったので、今回は大韓航空へ一路ウズベキスタンへ。

まずは、韓国・仁川国際空港でトランスファー。

韓国でのトランスファータイムがすごく微妙で「街まで出れないことは無いけど、出てもすぐに戻らなきゃいけない」ぐらいの時間。無駄に体力を消耗できるほど若くもないので、ここは素直に空港内でゆっくり過ごすことに。

ということで、空港内のフードコートで韓国らしい「冷麺」を食う。

「冷麺~冷麺~!」と若干小躍り的なテンションで食べ始めたのだが、そこで気づく「あ~、この国の食事は、ほとんどが辛いものばっかりだったんだ~」と。

自分は辛いものが結構苦手。冷麺は美味いんだけど、辛くしなくてもいいんぢゃないかな?と思っちゃったりする。まあ、現地の人はこの辛さが美味しいんだろうけど・・・。

そんなこんなで、微妙なトランスファータイムを経て、いよいよ韓国からウズベキスタン・タシュケントに向けて飛ぶ。飛行時間は6時間ぐらいなので「長くもなく、かと言って短くもなく」といったところ。

ウズベキスタン入国には観光であっても事前にビザの取得が必要だからなのか、入国書類は必要なし。しかしながら税関申告書は必要で機内で配られた。
(ちなみにココでビザの取り方を紹介したいところだが、詳しく解説してくれているネットのページがわんさかあるので、説明は割愛。ウズベキスタンのビザは結構簡単に取得でき、しかも都内に住んでいない場合は直接パスポートや申請書類を郵送すれば処理してくれるのでかなり親切。自分のような地方に住んでいる者にとっては非常にありがたい)

事前の情報では、この税関申告書が「キリル文字のみで書かれていて全く読めず、書くのに苦労する」らしくかなり不安だったが、機内で配られたものは、おもっきし英語でかなり拍子抜け。

税関申告書は2枚配られる。これ、重要。2枚とも内容は全く同じ。入国時、税関には2枚共提出する。んで、係員が記載内容を確認した上で一枚だけ返されるので、これは出国時まで失くさないよう、大事にとっておく必要がある。出国時にこれが無いと苦労するらしい。

「イミグレと税関ではかなりのカオスになり、抜けるのに何時間もかかる」という噂を聞いていたのだが、実際には全くカオスにならず、他の国の入国と全然変わらない感じだった。乗客のほとんどが韓国系の人だったからか?

機内食では「おにぎり」も配られた。

「お~!おにぎり、おにぎり~!」と、こちらも若干小躍り的なテンションで開けてみたら、中のご飯は少し辛めに味付けされており、テンションが下がる。さすが唐辛子の国だよ。韓国。

そんな感情の起伏を繰り返しながらも、飛行機は無事にウズベキスタンの首都「タシュケント」に到着。先ほど書いたように、特に問題も無くイミグレを抜けてターミナルを出ると、予想外の雨。かなり焦る。いつもの如く荷物を軽くしたいので、一か八かで傘を持ってきて無いのだ。

ちなみに、タシュケントの空港はターミナル2とターミナル3が通常使われており、ターミナル1は使われていない。国際線はターミナル2で国内線はターミナル3。しかしながら、ターミナル2と3では離れた場所(滑走路を挟んで反対側)にあって、連絡路や電車、シャトルバスすらも無い。唯一の交通手段は路線バスしか無く、歩くのはかなり難しい距離だ(あっ、タクシーはもちろんありますよ)。なので、国際線から短時間での国内線への乗り継ぎはかなり難しいと思う。

ターミナルの出口にはものすごい数のタクシーの客引きがいる。たまに2~3人すごくしつこいドライバーもいるので注意が必要。

そんなタクシードライバーの壁を突き進むと、正面には駐車場があり、その駐車場をさらに突き進むとバス停が見えてくる。

ターミナル2でのターミナルとバス停の位置関係はこんな感じ。

さて、しつこいタクシードライバーにず~っと付かれながら、バス停に到着。しかしながら現地通貨「スム」を全く持っていないので、バスに乗ることすらできない。しょうがないので、そこら辺にいたタクシードライバーに両替を頼む。

というのも、この国ではインフレがひどく、両替のレートも「正規レート」と「闇レート」が存在し(闇レートの方が全然有利)、その差が2倍近くもある。とにかく小額でも、バスが乗れるだけの現地通貨が必要なので、本当に小額(3ドルぐらい)を1ドル=4000スムで交換。

ちなみに事前情報等を総合的に判断して、自分の中で「このぐらいだろう」と思っていたレートは1ドル=4500スムぐらいだった。そこから考えればかなり悪いレートだが、タクシードライバーが両替してくれるレートはまぁ悪いだろうと思っていたし、金額も小額なので、はなから諦めて4000スムで両替する。ちなみに2016年1月現在の正規レートは1ドル=2800スムぐらい。銀行やATMのキャッシングなんかしてしまうと、問答無用でこのレートになってしまうので注意が必要。

そんなやり取りでなんとか現地通貨をゲットして、バスを待っていると、同じバス停に現地の兄ちゃんが一人いた。なんとなしに彼と話をする。日本にも仕事で何度か行ったことがあるエンジニアで、英語もそこそこ出来たので話は盛り上がる。

しかしながら、バスはなかなか来ない。彼曰く、今日は日曜日でバスは間引きされていて、本数が少ないそうなのだ。彼もずっと待っていたのだが、バスは来ない上に奥さんから電話で「いつ帰ってくるの?」的な催促があったようで、「タクシーをシェアしないか?」という話になり、彼がそこら辺にいたタクシードライバーと交渉してくれて、タクシーをシェアして市街まで出ることに。

彼は子供(娘)の話とか、トルコに家族で行った話や、「ここがチョルスー・バザールで、その先の向こう側に有名な神学校があるよ」とか、いろいろと教えてくれて、かなり良い人だった。

ちなみに、この図は自分が乗ろうと思っていた「11番」のバスの経路。結局帰国時にもこの11番のバスが来ず、違う番号のバスにのったが、地球の歩き方で紹介されている11番のバスはこの経路ですよ。

ホテルまでは俺がタクシー代7000スムを支払い、その後、彼が自分の家まで行くのに足りない分を彼自身が払うということになった。何となく事前の情報からしたら「7000スムって、自分が彼の分のタクシー代まで払うことになってるんだろうな~」と思っていたのだが、その後ホテルのフロントに「空港からここまでタクシーでいくらぐらいかかる?」と聞いたら「15000~20000スムぐらいかな~」と言っていたので、どうやら彼はボッタクっていなかったようだ。疑ってごめんよ。ちなみに7000スムと言っても、2US$もしないぐらいの値段。

そんなこんなで、ホテルに到着。宿は綺麗でおばちゃんもすごくいい人だった。Wi-Fiは虫の息で、繋がり方は完全に「気まぐれ」状態だったけど・・・。

さて、宿について落ち着いたところで、今日はもう遅いので外に出るつもりもない。しかも宿の周りには店とか見るべき場所もなさそうなので、今日はこのままゆっくりと休もうと思った。

しかし、気づけば空港からここまでいろいろあって、飲み物すら買い忘れていた。部屋にフリーの水とかも無いし困った。さすがに朝まで飲み物無しもキツイので、宿で売っているかどうかはかなり微妙だったが、「水かジュースか買えないか?」と聞いたところ、あっさりとジュースを売ってくれた。1.5Lぐらいのチェリージュースだったのだが、これで1US$もしなかった。なんだか物価がすごい安いぞ。ウズベキスタン。

ウズベキスタンでは72時間以上滞在する予定の人は、72時間以内に「滞在登録(レギストラーツィア)」をする必要がある。通常はホテルで自動的にやってくれるので、パスポートをしばし預ければ完了。

ちなみにロシアでも同じ制度があるのだが、自分がロシアに行った時はホテル側が「希望するならやるけど…」的な態度で、観光中もイミグレでも滞在登録なんか気にされている感じは全然無く、結局滞在登録はしなかった。

しかしウズベキスタンでは、地下鉄に乗る時にもパスポートを見せなければならない時があり、係官はパスポートの写真のページとビザ、そしてこの滞在登録の記録もしっかりチェックしていた。なので、ウズベキスタンでの滞在登録は重要みたい。

そんな重要な滞在登録なのだが、宿で返されたパスポートに付けられた滞在登録の記録は、単にどこにでもありそうな付箋紙にハンコと文字が書かれた簡単なもので「こんなの、いくらでも偽造できそうぢゃん・・・」と思ってしまうような感じで若干不安になる。まあ、これで大丈夫だったのだが・・・。

ちなみに、この滞在登録はこの後現地で買う「SIM」を買う時にも重要になってくるので、確実に滞在登録してもらう必要がある。あと、夜行列車などの移動で宿に泊まらない場合は、その夜行列車のチケットを大切に保管しておく必要がある。

そんなこんなで、ただの移動だけで終わってしまったが、この旅の1日目が終了。

日付は変わって旅は2日目。

ラッキーなことに、宿は朝食付きだったので、宿で朝食を食べる。写真はウズベキスタンの主食「ナン」。インドのナンとかとは違って「パン」に近い。しかしながら、日本の食パンとは違って「ふっくら」とはほど遠く「ギッシリ」もしくは「ずっしり」と言った方が正しい。

「しっとり」感も全然なく、ある程度の長期保存も視野に入れているんだろうなぁ~というのが正直な感想。

そして、これがおかずとデザート(的なもの)。

こちらの食事はどうやら「ナンをどう食べるか?」と考えられた食事のスタイルで、写真奥のソーセージやチーズは味が濃い目。これらは日本で言う「おかず」的な位置づけで、濃い目の味のものでナンを食べるスタイルのようだ。なので、パンにジャムやバターを塗って、パン単体だけで食べるのとはちょっと違ったスタイル。

さて、朝食も終わり、タシュケントの街を観光しようと思って窓から外をみると・・・

が~ん!予想外の雪。昨日の夜降っていた雨が朝には雪に変わっていた。そういえば昨日バス停で話が盛り上がった兄ちゃんが「何でこんな時期に来た?ウズベキスタンは夏と冬は来ない方がいいぞ。来るなら絶対に春か秋だ」と言っていたのも納得できる。

冬はこうして雪が降ったり天気が悪い日が多く、夏は耐えられないほど暑いらしい。
まあ、そんなこと覚悟の上で来たのだが・・・。「雪だったら雨よりマシ」ぐらいに前向きに考えて行動しないと、旅なんかやってられないのだ。

ということで、早速観光に出かける。
まずは、宿から近い位置にありそうだった「チョルスー・バザール」に行くことに。

地図では結構近い位置にありそうだったので、素直に地下鉄を使えばいいのに「街の雰囲気を感じたい」とか、訳のわからないことを考えて歩いちゃったもんだから、実は意外に距離があって、かなり疲れた。以後「タシュケントでは、なるべく素直に公共交通機関を使おう」と決めた。

チョルスー・バザールはかなりの広さで、今日は雪が降っており、かつまだ早い時間なので、それほど賑わってはいなかった。建てられていた案内図を見るとどうやらエリアごといろいろ分かれているようだ(実際には文字が全然読めなかったが…)

まずは、オープンエリアとなっている野菜エリアに行ってみる。野菜だけではなく、スパイスとか色んな物が売られている。ここだけでもかなりの広さ。

ウズベキスタンは砂漠に近いような環境というイメージがあって、野菜の種類は少ないのかと思いきや、種類も量も結構多い。どのお店も置いていある野菜はあまり変わらないのだが、それでも日本では見ることのできないような野菜も結構あった。

大量に売られる卵。こんな量売れるんだろうか?と心配になるぐらいだ。日本のスーパー1軒で1日に扱う卵の量を、このバザールの一軒一軒のお店が売っているような感じ。

こんだけ卵が豊富だったら、さぞ卵料理が多いんだろうなぁ~と思っていたが、レストランとかそこら辺の店で卵料理なんかほとんど見なかったし、宿の飯でも卵料理はほとんど出なかった。

ちょっと意外だったのが、野菜や果物を綺麗に並べて売っていたこと。

その並べっぷりは「仏壇の供え物かっ!」ってぐらい。

野菜も一部カットしたりして売っている店もあった。

こんな感じで何だかよくわからない野菜をひたすら千切りにしているおばちゃんのお店。お客がいなくて暇だからやっているのか?

ウズベキスタンで売られている砂糖は基本こんな「岩塩」みたいな形状だった。多分料理にも塊のまま入れるんだろうなぁ~と思う。あとチャイとかにも塊のままいれて溶かすんだと思う。

そしてウズベキスタンと言えばやはりナンだ。

大量のナンが並べられている。こんな量売れるんだろうか?と思うが、一気に何枚も買っている人も多く、売れちゃうんだろうなぁ~と思う。

自分は勝手にナンを各家庭で焼いて、各家庭の味みたいな物があるのかと思っていたが、実際には市場でナンを買い、家では焼かないのかもしれない。

あと、日本では「美味しい店」というのは口コミとかで伝わり、すごい混みようになったりするが、こちらでは特定の一軒の店に客が集中するような光景はほとんど見なかったので、正直どこで買ってもあまり変わらないのかもしれない。

チョルスー・バザールの中央にはでっかいドーム状の建物もあったので中に入ってみた。

ドーム内はかなりの広さ。基本的にここでは肉・乳製品・漬物・ナッツ類が売られていた。ジャンルごとに売るエリアがなんとなく分かれている。

ウズベキスタンでは、当然市場で肉はたくさん売られているが、それ意外に街中でも肉を売る店が結構見かけた。シャシリク(串焼き)とかが、こちらでは結構メジャーなおかずのようなので、肉をたくさん食べる文化なのかもしれない。

肉は基本ラムと思わる肉で、牛肉らしき肉はあまり見かけなかった(もちろんあると思うが)。イスラム教の国なので、豚肉はほとんど見かけず。

んで、意外だったのが大量にキムチを中心とした漬物が売られていた点。

でもよくよく考えると、この辺の地域には朝鮮系の民族の人が多いので納得もできる。確かに日本からウズベキスタンへの直行便はウズベキスタン航空のみが週に数便だけ飛ばしているが、韓国からの便は大韓航空とアシアナ航空が毎日飛ばしているしね。

何故この辺に朝鮮系の民族がたくさんいるのか?という理由は、自然発生的な理由でなく、人工的、というかスターリンの警戒心の強さから。詳細な点はネットで検索してもらうとして、ざっくり説明すると・・・。

日本がゆくゆくはアメリカとの戦争へとつながっていく日中戦争を始める頃、日本とソ連は仲が悪かった。
というのも日本は「ソ連がいつ攻めてくるかわからない。ソ連が攻めてきたらひとたまりもないので、ソ連と日本との間の土地に緩衝国を作ろう!」と考えて満州国を侵略によって作った。

逆にソ連にとっては日本は仮想敵国なので、日本と繋がる人は邪魔になる。
実はスターリンという人物は、懐疑心が非常に強い人物で、少しでも自分に反抗する人物(噂だけだったとしても)は側近であっても容赦なく静粛する人物だった。
飛行機に乗ったら落とされるかもしれないと考えていたスターリンは、移動に飛行機を使うことは決して無く、必ず防弾仕様の列車で移動する徹底ぶりだったのだ。

そんなスターリンは当時朝鮮に住んでいた民族が「日本のスパイになっている」と疑い、ソ連政権に対して反旗を翻す事を警戒した。そこで、朝鮮に住んでいた民族を丸ごと中央アジアに強制移住させたのだ。特にカザフスタン付近に連れてこられた。
そんな歴史を経て、このカザフスタンに限らず、その周辺のウズベキスタンのような国にも朝鮮系の民族が多く住んでいる。

ちなみに当時民族丸ごと強制移住させられた人々は主に漁師や農民だったそうだ。中央アジアの国は乾燥した土地で海も無い土地であったことから、もともと住んでいた朝鮮の環境とはまるきり違い、大変苦労したそうだ。
環境に上手く適応出来ず、亡くなってしまった人も大勢いるという悲しい歴史があったことを、頭の片隅にでも置いていただくと、この土地についての興味が湧くのではないだろうか?

さて、そんなウズベキスタンのキムチの味を試してみたかったのだが、我々夫婦は以前中国の九寨溝・黄龍に行った時に現地の漬物を食べて、お腹が大変な事になった(特に妻は)。そんな経験を経て「海外の発酵食品には要注意」という頭があり、結局このキムチを試す勇気は出なかった。まだ旅は始まったばかりだし・・・。

キムチだけではなく、いろいろな漬物が売られていて、こんな感じでキャベツをまるごと酢漬け(酢かどうかは不明だけど…)にしている漬物もあった。こんなどぎつい色をしている漬物ばかりではなく、ほとんどは自然に美味そうな色の漬物ばかり。漬物のバリエーションは結構豊富。

ナッツ類やドライフルーツの類はかなり豊富だ。シルクロードの重要交易点でもあるし、行商とかが持ち歩くにもちょうど良かったんだろうなぁ~と思う。

ウズベキスタンで街歩きすると、トイレを探すのに結構苦労する。スーパーとかお店ではトイレを全然見かけない。公衆トイレも本当に稀(まれ)にしか見かけないし、基本的に有料。でもあるだけ助かるのだが・・・。料金はだいたい25円以下だ。

ウズベキスタンを街歩きする際には、出かける前にホテルで済ませておくか、公衆トイレの場所を予め把握しておく、もしくはそこら辺のホテルでちゃっかり借りるかになると思う。

トイレの中の状況はかなり厳しいのかと勝手に思っていたが、全然大丈夫なレベル。まあ日本のトイレ事情に比べれば比べ物にならないが…。

さて、チョルスー・バザール内を一通り楽しんだら、今度は西側の道路の反対側にある通りをぶらついてみた。

この通りには雑貨類や家具などを売る店が並ぶ。通りに雑然と売り物が置かれている。

日本ではなかなか見かけない雑貨。多分これはナンを作る際に模様をつける道具だと思われる。お土産に買っていこうか?とも思ったが、こんなもん貰ったところで、貰った方も困ると思うので買わず。

「いかにもこちらの民族衣装ですっ!」という服を売る店も見かけた。あまり多くは無かったが…。

「お~!是非とも買って着てみて街歩きをしようか?」とも思ったが、こんな服を着てる現地人はまずいない。日本で袴をはいて歩くようなもんなんだろう。

続いて向かったのはチョルスー・バザールの東側にある神学校「クカルダシュ・メドレセ」

クカルダシュメドレセは南側の大通りに面していて、立派な正面の姿が特徴。この旅で初めて見る神学校なので、その大きさと姿に圧倒される。(しかし、この後の旅を続けていくにつれ、嫌というほどこういったものを見ることとなる)

さて「神学校」とはなんぞや?ということだが、自分は「モスクみたいなもんだろぅ~」ぐらいにしか思っていなかった。

しかしながら、モスクは基本的にお祈りをしたり、憩いの場であったりする位置づけだ。一方神学校はその名の通り「学校なのだ」

神学校の敷地内に入ると、基本的にこんな風景が現れる。このような造りは、タシュケントに限らず、このあと訪れるサマルカンドやブハラ・ヒヴァといった場所でも皆同じ。
中央に広い中庭があり、この中庭をぐるっと囲むように建物が建つ。基本的に2階建てで、一回部分は教室。そして2階部分は生徒達の宿舎となっている。

このクカルダシュメドレセは、現在でも現役の神学校で、自分が訪れた時は冬休みでお休み中ということで生徒はおらず。このような造りの学校で生徒たちはイスラム教に関することだけではなく、数学や天文学等あらゆる学問を学ぶのだ。

係員に「ぐるっと回って見るのは構わないが、教室のドアは開けるな」と言われた建物の1階部分に並ぶ教室の入り口はこんな感じ。

クカルダシュメドレセの北側にはモスクもある。ガイド本にも載ってないし、入っていいもんだかどうだかもわからないので、とりあえず外から見るだけにしておく。

さて、ここから地下鉄で移動しようと思っていた。一番近い地下鉄の駅はチョルスー・バザール内にある「チョルスー駅」だったので、チョルスー・バザール内を通って駅に向う。

すると、レストランが数軒並ぶエリアの前を通りかかった。

んで、一軒のケバブ屋がそこそこ繁盛していて、美味そうだった。しかもケバブを作っているおっちゃんが気さくに声をかけてきたので、ケバブを食べることに…。

写真下が値段表なのだが、オーソドックスなケバブで5000スム。およそ1US$ぐらいで超安い。自分は一番高いピタのタイプを注文。それでもおよそ1.5US$ぐらいだ。

ケバブは店の前の外の部分で作っていたのだが、そこで受け取ったケバブは店内に持ち込んで食べることができる。もちろんそのままテイクアウトも可能だ。

雪が降るぐらい寒い日だったのだが、暖かい店内で食べることができてホッとする。店内はそこそこ賑わっていた。

んで注文したケバブがこちら。

温かくて冷えた体に染みる。味は濃い目なのだが、それはどうやらウズベキスタンのスタンダードのようだ。肉はラムもしくはヤギ肉で、それだけ聞けば臭そうもしくはクセがありそうに思えるが、全然クセは無い。思いのほか野菜も入っておりウマウマだった。

中東付近の国々で「肉」と言えば、基本「ラム」か「鶏」だ。宗教的な理由や育つ環境とかもあると思うけど。んで、日本で「ラム」というとクセがあったりして、若干苦手な人も多かったりする。逆に「クセのないラム」とかを謳い(うたい)文句にしているジンギスカンの店もあったりする。

ところが「肉=ラム」の国々では、これらの肉の使い方が上手いからなのか?はよくわからないのだが、日本で食べるものよりもクセが少ない場合が多い。なので、ラムが苦手な人であっても、挑戦してみる価値はあると思う。自分のようにラムのクセの部分が好きな人にとっては、少し物足りない気もする。

さて、お腹も満たされたところで、地下鉄にて移動。

チョルスー・バザール内にある「チョルスー駅」から「アイベック駅」まで移動する。

さて、ここでウズベキスタン・タシュケントの地下鉄における注意点について。

こういった国は多いのだが、地下鉄施設内で写真を撮るのは禁止。ちなみにこのホームの写真はこっそり撮った。地下鉄内を撮るのは禁止ということは知っていたのだが、これは地下鉄内に限らず、外から地下鉄の入り口を撮るのも禁止だ。自分は入り口にある彫刻が綺麗だったので、遠くから撮ったら警官に怒られた。

とまあ、そのぐらいは問題ないのだが、一番やっかい(というか面倒)なのは、セキュリティチェックだ。

まず地上から地下鉄駅に降りる階段の所に常に係員が居て、バックの中を見せなければならない。小さなバックとかだったらそれほど面倒でも無いが、バックパックとかを背負っていると、中を全部出さなくてはならず、かなり面倒。

んで、面倒なのはさらに続く。切符を買って改札に向うのだが、ここで面倒なのが、改札の手前にまた警官がいて、再び荷物チェックと、観光客はパスポートのチェックがある。地下鉄駅構内に入る時にバックパックの中身を全部出し、そしてバック内にしまい、そして再び同じように改札前でまた全部出さなくてはならないのが非常に面倒。バックパックなんか、荷物の詰め方が結構シビアなので、面倒っぷりMAXなのだ。

ということで、タシュケントで地下鉄に乗る時は、なるべく荷物を少なくして行ったほうが良い。しかもパスポートチェックが必ずあるので、街歩きをする時にはパスポートをお忘れなく。パスポートのチェックは通常の顔写真のページとビザと滞在登録の記録の部分なので、付箋紙なんかを貼ってビザのページに素早くアクセスできるようにしておくと便利。

通常の海外旅では地下鉄が便利なので主に地下鉄を使うが、タシュケントではこの荷物チェックがすごく面倒なので、自分は極力地下鉄を使わずにバスを使うようにした。(バスは荷物チェックなし)

地下鉄の切符は、改札の前に窓口があるので、そこで買う。地下鉄はどこまで乗っても一律1000スム(約25円)なので超お得だ。とにかく窓口に行って黙って1000スム札を出せば、プラスチック製のコインみたいなもの(トークン)を渡されるので、これが切符となる。

トークンを改札の機械に入れて通る。トークンはそこで回収される。地下鉄もあのセキュリティーチェックさえなければ、すごく便利なのだが・・・。

さて、そんなこんなで、地下鉄のアイベック駅に到着。ここからは徒歩で移動。

目的地は「Beeline」という携帯電話会社の本社。というのも、現地のSIMをゲットしようとしているのだ。

何故わざわざ携帯会社の本社に行くのか? 実は街なかに携帯電話のショップは結構たくさんある。日本で言うならドコモショップみたいなもの。もしくはそれよりもさらに小規模な店。ところが、これらの店でプリペイドSIMを購入しようとすると、拒否されるそうなのだ。
というのも、住所登録が必要らしく、観光客の場合は宿でやってもらった滞在登録(レギストラーツィア)がその代わりになり、その処理をするのがそこら辺のショップでは大変らしいのだ。

店によっては店員の兄ちゃんの住所を使って適当に処理してくれる良い店もあるそうなのだが、イチかバチかでそんないい店を探すぐらいだったら、本社に行ったほうが間違いないし早いという魂胆。

アイベック駅からBeelineの本社まではちょっと距離がある。ティムール広場からは結構近い。

さて、散歩がてらゆっくりと街を見ながら歩いていると、こんな店が・・・。 あれ?ウズベキスタンってイスラム教の国だよね?

この旅で「厳格なイスラム感」というのはほとんど感じられず。スーパーでは普通にお酒が売っているし、女性は髪を出しまくりだ。女性の服装はごくごく普通。そこら中にある神学校やモスクがなければ、ココがイスラム教の国っていうのが分からないかもしれない。

さて、さらに歩いていると、ちょっとした公園にこんな像があった。

Zulfiyaさんという雑誌のライター・詩人らしい。ネットで調べてみたがどんな功績をあげた人なのかはイマイチ良くわからず。きっと言論の自由とかそうゆう方面なんだろうか?

ウズベキスタンに限らず、旧ソ連を構成していた国々ではこういった銅像的なものが街なかに結構ある。

Zulfiyaさんの像がある公園のすぐ隣は「ウズベキスタン美術館」だった。

この美術館はガイド本にも載っていて、帰国日に再度タシュケントに滞在する予定だったので、その時にでも来ようと思っていたが、その時にはこの美術館の存在をすっかり忘れてしまっていて、結局入らずじまい。 帰国してこの写真を見た時に「あっ!」と思い出したぐらいだった。

そんなこんなでBeelineの本社に到着。早速店内に入ってみると・・・

すごい人。海外で言葉もイマイチな状況でこの混雑っぷり。直感的に「これはSIMゲットは無理だな」と感じるぐらいだった。

とりあえず、そんな混雑した店内だったが、入口付近に店員っぽい人が居たので「観光客なんだけどプリペイドSIMって購入できる?」と聞くと「パスポートは持ってるか?」と。
パスポートを見せて、レギストラーツィアを見せると、彼は機械を操作して番号札を取り出し、俺に渡してきた。
どうやらこの番号札の番号が呼ばれるまで待てということらしい。

店の中央には現在呼んでいる番号が表示されているので、これと渡された番号札を見比べればなんとかなりそうだったので、待ってみることに。しかしながら、この人数だったら数時間待ちそうな感じ。とりあえず1時間以上待たなくてはいけない状況だったら諦めようと思って待っていたら、ちょうど1時間ちょいで自分の番号が呼ばれたのでカウンターに行く。
待っている人数は多く、カウンター付近でザワつく人もたくさんいたのだが、いかんせん番号札制になっているので、横入りしようとしても店員は相手にせず。したがって、カオス(混沌)になるほどではなかった。意外とシステマチック。タシュケント。

カウンターに行けば、あとは係員に「観光客なんだけど、プリペイドSIMって買えるか?」と聞くと、「パスポートはあるか?」と聞かれ、差し出すと中のレギストラーツィアを確認して処理を始めた。特に問題になるような事もなく「いくらのプランにする?」と聞かれ、渡された料金表にはUS$表示の料金が書かれてたので、「う〜ん、ぢゃあ20$で。支払いはドルでいける?」と聞くと現地通貨スムでなければダメだと。「だったらドル表示するなよっ!」とツッコミたくなったのだが、昨日宿で20ドルしか両替していないので、20ドル使ったらすっからかんになるので、しょうがなく10ドルのプランにする。10ドルのプランは2016年1月現在45000スムだった。 ちなみにこの10ドルにはSIM本体の料金も含まれていると思われる。

ということで、あれよあれよという間にウズベキスタンの現地SIMをゲット。iPhoneで正常に作動したが、4G LTEではなく常に3Gもしくはそれ以下の速度だった。

店員の兄ちゃんは結構親切で、このSIMの電話番号と残金の確認の仕方を何も言わずとも適当な紙に書いて渡してくれた。英語は堪能ではないが、堪能ぢゃない同士が会話して問題なく意思疎通ができるレベルなので、ウズベキスタンでSIMをゲットしたい人は、このBeelineの本社に行くってのはアリだと思う。ただし、時間に余裕がないと厳しい。

さて、無事現地SIMをゲットして多少快適になったところで、街歩きを再開。

Beeline本社の近くに「ナヴォイ・オペラ・バレエ劇場」があったので、ちょっと見に行くことに。Beeline本社からは歩いて5分ぐらい。

ナヴォイ・オペラ・バレエ劇場は結構立派な建物。

多分建て替えられているんだとは思うが、この建物はもともと第二次世界大戦後にタシュケントに抑留されていた旧日本兵等の抑留者が、強制労働によって建てた建物の一つだそうだ。

この劇場はその歴史の中で2度の大きな地震に見舞われている。他の建物がその地震によって倒壊する中、この劇場はびくともしなかったそうで、現地の人たちも日本人の仕事に感心するという建物なのだ。

劇場の前には立派な池と噴水があって、この噴水が見ものらしいのだが、いかんせん冬のこの時期。噴水なんて出るような気配は全く無かった。

タシュケントに限らず他の街でも噴水系の物は全く出る気配は無く、ひどい時は池の水すら抜かれていた。
そういった意味でも冬のウズベキスタンはあまりオススメできない。

さて、ここでタシュケント街歩きのちょっとしたTipsだが、この劇場の前ぐらいに公衆トイレがある。この場所を覚えておけば、多少安心して歩けるかも。自分は2回ほどお世話になった。もちろん有料だが、それほど汚くもない。

さて、ここからはバスで移動。 とりあえずBeeline本社近くでバス停を見かけたのでそこら辺まで歩いて戻る。

タシュケントのバス停はこんな感じの外観で、街なかに結構あるので簡単に見つけることができる。運が良ければこのバス停に止まるバスの路線番号が書かれている。ここらへんは他の国に比べて親切なところだ。

しかしながら、この番号もあまりあてにならずで、この番号以外のバスが止まったり、ここに書かれている番号のバスがいつまでたっても来ないという事態も結構ある。まあ、目安ぐらいにしておいたほうがいいかも・・・。

バスに乗って目指す場所は「ADVAN TOUR」という現地の旅行会社。

というのも、今夜乗る夜行列車やその後に乗る列車のチケットの手配をお願いしていたのだ。ADVAN TOURのサイト() は日本語のページもあり、夜行列車や特急列車の時刻表まで乗っている。

しかも列車のチケットだけの手配もOKで、それほどぼったくった値段でも無いらしいので、確実性をとってココで列車のチケットの手配をお願いした。実際にホームページのフォームから依頼すると、意外にもすぐに返事が来て、チケットが取れると(チケットの発売は1ヶ月前からなので、それ以前に依頼すると発売までしばし待つ)、「チケットが取れました」という連絡もちゃんと来る。

ネットの情報だと、日本からタシュケントの空港に到着した時にエクストラチャージを支払って持ってきてもらえるらしい(ついでにホテルまで載せてってくれるらしい)。また、宿泊予定のホテルで受け取ることもできるらしいが、自分はこの日はSIMのゲットと列車のチケットをゲットするためだけの日に当てていたので、直接ADVAN TOURまで取りにいくことにしたのだ。

さて、Beeline本社近くのバス停から38番のバスに乗る。

バスは結構綺麗な車体でボロボロのバスは少ない。バスはどこのドアから乗ってもOK。ロシアとかウクライナの旧ソ連の国でバスを乗った経験があるので、多分システムは同じだろうと思って乗り、とりあえず席に座る。ここでロシアやウクライナだったらわりとすぐに車掌が料金の徴収に来るのだが、ココではなかなか来ない。てか、ロシアやウクライナでは「私車掌です」的な色のベストを着てたりするので「あっ、あの人が車掌だな」とすぐわかるのだが、ウズベキスタンのバスは車掌も普通の服を着ているので、誰が車掌なのかがわかりにくい。

無賃乗車になって後でトラブルになると困るからどうしよう〜? とドキドキしていたのだが、他の客も1000スム札を手に持ったままで、まだ払っていない模様。そのまま乗っていると、車両の先頭でドライバーと話をしていた兄ちゃんが料金の回収を始めた。

タシュケントのバスは地下鉄と同じく、どこまで乗っても1000スムだ。1000スムは2016年1月現在およそ25円ぐらいなので超安い。車掌に1000スムを渡すと代わりに小さな紙切れが渡される。これが支払証明なので、降りるまで捨てないで大事にとっておく必要がある。長く乗っていると車掌も料金を回収したかどうか?を忘れてしまい「お金払った?」みたいな事を聞かれる場合がある(ほとんど無いが・・・)ので、その時は渡された紙切れを提示すれば2重に徴収されることも無い。

海外でバスに乗れるようになると、かなり旅の幅が広がってくるのだが、いかんせん「このバスはどこを通ってどこにいくんだろう?」というのが分からない。ガイド本にはなかなか書いてないので、結局のところ地下鉄がメインとなってしまう。

しかしながらタシュケントに限らずウズベキスタンのバスはというサイトで検索することが可能。地図上で「from here」から「to here」という風に選択すると自動的に何種類かのルートを出してくれるし、バスのルート番号を指定してどこを通るか?というのを確認することもできる。ミニバスとか全てのバスがヒットするわけではないのだが、かなり使えるサイトだ。

モバイルwifiや現地SIMをゲットして、歩きながらネットができる環境だったら調べながら旅を続けることができるし、もしそうゆう環境がなかったら、出発前に日本で確認するか、現地の宿などのWi-Fiが使える環境で事前に行きたい場所へのルートを確認しておいても良いと思う。

しかもこのサイトはウズベキスタン以外の国も検索できるのでかなり使える。

さて、そんなこんなで、ADVAN TOURに向かう。

バスに乗ったらiphoneのGPS機能とオフラインマップアプリ( Maps.me )を駆使して、ADVAN TOUR近くのバス停で下車。大通りから一本奥に入った通りにADVAN TOURのオフィスがある。

ADVAN TOURのオフィスは住宅街の中にあるので若干見逃しそうになるのだが、オフィスの前にはこんな感じで看板があるので注意深く歩いていれば見逃さないと思う。

オフィスに入るとすごく静かで5〜6人のスタッフがパソコンに向かって仕事をしていた。正面の受付っぽいカウンターに女性がおり、自分がオフィスに入った途端にどこかに電話をし始めて「ちょっと待って」というしぐさをする。

ちと感じ悪いなぁ〜と思いつつ、電話が終わったところで「電車のチケットを取りに来たんだけど・・・」と言うと「わかってるわよ」的なしぐさで横のソファーに通された。すぐにオフィスの2階から自分のチケットを持った男性が降りてきた。
受付の女性が電話をしたのは、チケットを取りに来た日本人(俺)が来たことを担当に連絡するためだった模様。ちゃんとチケットを取りに来る日本人が来るってことを受付の女性も把握しているなんて驚きだ。

男性の対応はすごく良く、用意されたチケットを説明してくれる。後で写真を示すが、チケットは全てロシア語で書かれているので、自分は全く読めず。かろうじて数字の所がわかるぐらい。そんなもんなので、そのチケットに英語で時刻と座席番号を書いた紙を一緒に添付してくれる親切っぷり。

しかも料金はココで現金(US$)払いだ。ネットで注文した時にクレジット落としとかではない。当然チケットを確保しておかなければならないので、客がちゃんとお金を払ってくれないと損になってしまう。そんな危険はありつつも現地で現金払いとは、日本人は相当信用されているんだなぁ〜と思った。当然黙ってドタキャンとかすれば日本人の信用は落ちる。

チケットの他にもウズベキスタンのフリーマップをくれた。この地図はタシュケントだけではなく、サマルカンド・ヒヴァ・ブハラの地図も載っているのだが、こういったフリーマップってガイド本のマップには勝てないものだが、ここでもらったフリーマップは意外にも見やすくて使いやすかった。ガイド本(地球の歩き方)の若干不親切な地図と併用しつつこの旅で利用させてもらった。

そんなこんなで、自分が利用した限りの感想では、ADVAN TOURは信用できる現地旅行会社だと思う。

この日の大事な2つのミッションの2つ目である「この旅で3回乗る長距離列車のチケットを確保する」という目的は無事達成!(1つ目のミッションはSIMのゲット)

この日の目的は全て達成したので後は完全にノープランでのんびり観光のみ。

というわけで次に向かったのは「日本人墓地」。地球の歩き方にも詳細は載っているのだが、いかんせん「地図P.42-2外」。その「外」はやめろよ〜!といつも思うのだが、地球の歩き方は普通に地図外のものを紹介してくる。世のバックパッカーの強者(つわもの)の方々は「地球の歩き方がイチバン!」とかおっしゃっているが、正直自分はあまり「地球の歩き方」に馴染めないのは、こういった点があるから。

一応ネットで調べたりしたが、イマイチ場所がよく分からず。とりあえず「ここかな?」というアタリはつけていたのだが、せっかくなのでADVAN TOURを出る前にオフィスで聞いてみたら、自分がつけたアタリの場所は正しいようで、先ほど乗ったのと同じ38番のバスで向かう。

ADVAN TOURで教えてもらった場所はこのあたり。市街から見て空港と同じような方向にある。

んで、実際に行ってみると、確かにこの辺にはたくさんのお墓が並んでいた。その中で日本人墓地としてネットとかガイド本に載っている写真のような場所を探したが全然見当たらず。たまたま警察学校帰りの警察官の卵3人組がいたので「日本人墓地を知らないか?」とガイド本を見せながら尋ねたところ、「お~、それなら知ってるよ!」と言われて案内された場所も、やはりADVAN TOURで教えてもらった場所だった。

どうやらこの場所は記念公園的な造りになってるのだが、いかんせん入り口の門に鍵がかかっていて、中に入ることができない。ここ以外にあるんぢゃないか?とそこらじゅうを歩きまわったが、結局見当たらず。

というわけで、結局ここだったのかどうか?確信を得ることは出来ないまま終わるという悲しい結果に…。

そんなこんなで、とりあえず市街中心まで戻ることに。

日本人墓地近くのバス停から、適当なバスに乗ってティムール広場付近まで戻る。

「ティムール広場の真ん前ぐらいにバス停はあるだろう」と思って乗っていたのだが、ティムール広場の真ん前にはバス停は無く、かなり過ぎた所でバスは停まる。

というわけで、徒歩で戻りつつティムール広場へ向う。

ティムール広場の東側には一際(ひときわ)でかいホテルがある。ウズベキスタンホテルというホテルで、ガイド本にも載っている高級ホテルだ。

中はどんなんかなぁ~?と思って入ってみるとやはり高級感漂うホテル。ついでにトイレにも行きたかったので、ちゃっかりトイレも借りたが、そこはやはり高級ホテルだったので、トイレも綺麗だった。

普段の買い物でクレジットカードなんかは全然使えなさそうだったので、当然街中にATMとか全然見当たらないのだが、このホテルのトイレに繋がる通路にはATMが設置されていた。

自分は試していないのだが、多分キャッシングとかはできる模様。しかし正規レートでのキャッシングになってしまう可能性が高いので、闇両替で両替した方がいいと思う。

そんな寄り道をしつつ、ティムール広場に到着。中央には馬に乗ったティムール像が鎮座する。

ティムールとは昔この辺を治めた王様。と言っても「歴史」というものは正確には「勝者の歴史」なので、一応英雄扱いだが結構残酷な人でもあったらしい。

さて、すでに日はとっぷり暮れてしまった。今日は寝台特急に乗ってブハラへ行く予定。寝台列車までは、まだたっぷり時間があるので、それまでどうしようか?と悩む。

ティムール像の写真のように、そこそこライトアップされているものであれば写真を撮っても何とかなるが、ライトアップされていなかったら写真を撮っても「なんだ?こりゃ?」的なものになってしまう。

そういえば、街の北側には「登れば街中が見渡せるほど高い」という「テレビ棟」があることを思い出した。普通、そういった「街のシンボル」的な物って容赦なくライトアップされているものだろうから、ちょうど良いかもしれない。

ということで、テレビ棟に向う。

テレビ塔までは市街を南北に走る地下鉄で行くこともできるが、いかんせん先ほど述べた面倒くさい地下鉄なので、ここもやはりバスで行くことに。

先ほど紹介した「WikiRoutes」のサイトを使って、最適なバスルートを選択したつもりだったのだが、バスは予想外の場所で突然右折し、テレビ塔とは違う方向に行き始めたので慌てて降りる。

ちなみに、先ほどバス停にはそこに停まる路線番号が書かれている(場合がある)と述べたが、もっと親切なバス停だと「どの路線がどこへ行くか?」という、図が掲示されている場合もある。ただしこんなバス停に当たるのはかなりラッキーなことなんだけど・・・。

このルートに全てのバスルートが書かれていれば良いのだが、残念ながら「このバス停を通るバス」の路線図なので注意が必要。

そんなこんなで、結局のところ乗るバスを間違えるという失敗をしてしまったため、結局テレビ塔までは半分ぐらい歩く結果となった。

ちなみにテレビ塔がある市街北側へは緩やかな長い登り坂になっているので、歩くと結構疲れる。

さて、そんなこんなでやっとのことテレビ塔に到着したのだが・・・

が~ん! 予想に反して全然ライトアップされておらず(悲) 「普通こうゆうものってライトアップするもんでしょ~!」と嘆いたところでライトアップされるわけもなく。

悔しいのでとりあえず写真を撮ったが、やはり「なんだ?こりゃ?」的な真っ黒の写真になっただけ。(画像をよ~く見ると、テレビ塔のシルエットがぼんやり見えてきますYo!)

さてさて、苦労した割に得るものが無く、気持ちが萎(な)えてしまったので、寝台列車までの時間はまだまだあったのだが、とりあえず駅に向かおうかと。

宿にバックパックを預けていたので、取りに行くために91番バスでチョルスー・バザー方向に向う。

本当はチョルスー・バザールから北に行った所にモスクや神学校等の観光地があるので行こうかなぁ~とも思ったのだが、そこそこ遠い上に気持ちも萎えてしまっていたので断念。

とブラブラしていたら、蒸しトウモロコシの屋台を発見! かなり寒かったので温かそうだし美味そうだったので一本購入。

以前ロシアのサンクトペテルブルクでも屋台のトウモロコシを買ったことがある。その時は日本のトウモロコシとちょっと違った感じで少し「ねっとり」感のあるトウモロコシだったのだが、こちらのトウモロコシは日本の物とほぼ一緒。予想以上にアツアツ(持てないぐらい)で甘くて美味い。

そんな屋台付近の場所では「夜の遊園地」的にライトアップされた催し物が開催中。入ってみたが子供たくさんだった。こんな夜まで遊んでていいのか?

ちなみにこの催し物会場に入るのにも、セキュリティーチェックが厳重。そこら辺が結構面倒だ。タシュケント。

そんなこんなで、ホテルまで戻りバックパックをピックアップ。

寝台列車が出発する「タシュケント駅」は地下鉄の「タシュケント駅」とほぼ直結なので、ここは地下鉄にてタシュケント駅に向う。

さすがにバックパックを持っての地下鉄だったので、入場がかなり面倒だ。せっかく綺麗にパッキングしたのだが台無しになった。

地下鉄一本で国鉄のタシュケント駅に到着。外観はかなり立派な駅で外から見ると思わず「お~!」と言ってしまいそうになるのだが、中に入るとかなり質素。この辺もロシアの鉄道駅とほぼ一緒。

ちなみに駅に入場する際には荷物のチェックとパスポートのチェックがある。最終的に列車に乗る時にもパスポートチェックがあるので、パスポートはすぐに出せるようにしておいたほうが良い。

そんなこんなで、駅の待合所で待っていたのだが、結構早い時間には列車がホームに入ってきた。寝台列車はこれまたロシアで乗った寝台列車とほぼほぼ一緒。車体の横には「ブハラ」の文字が書かれている。

ちなみにこういった鉄道駅の係員ってすごく感じ悪いと勝手に思っていたのだが、予想に反してどの人も基本的にいい人。どこに行ったら良いのかわからなかったら、持っているチケットを見せるだけで「あっちだよ」とか「3番ホームだよ」とか「君の座席がある車両は向こうだよ」とか親切に教えてくれる。

各車両には担当の車掌が1人ないしは2人付くのだが、彼らもかなりいい人ですごく気さくに「日本人か?」「コンニチワ」とか話しかけてくれる。こういったささいなことで、旅はグッと楽しくなる。

これがADVAN TOURで購入した列車のチケット。

書かれている文字は全てキリル文字なので、全然読めない。しかしながら出発時間とか車両の番号・自分の席の番号なんかは数字なのでさすがに分かる。

自分の席がどこか?とかわからないことがあったら、駅員とか車掌とかに聞けば、大抵の場合は親切に教えてくれる。

さて、ここから寝台特急でブハラまで。Day3に続く…

これからのウズベキスタン旅
Day1・2 タシュケントでは地下鉄もバスも25円で乗り放題だったぁ?
Day3 ブハラは半日もあれば全部見れちゃうコンパクトな観光地だった!
Day4 シルクロードの街サマルカンドを一日で回りきってみよう!
Day5・6・7 ヒヴァまでの道のり30kmを たった25円で行く方法とは?
Day8 「歩き方」にも載ってない「古本市」の情報を確かめに行ってみた!

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