【上海旅行記】Day1 上海最大の観光スポット「豫園」は本当に必見ポイントなのか?!

妻の同僚で旅の兵(つわもの)だった人がいた。

ある日、彼女が「スリランカに行く」ということを聞いた。

当時、海外旅行なんかほとんどしておらず「スリランカ」という国についても「紅茶が有名な国」というぐらいしか基礎知識を持っていなかった自分は「スリランカにいったい何があるというんですか?」と、まるで村上春樹の本の題名みたいなことを思っていた。

それから数年経ち、自分も何カ国か海外を旅するようになった。

ある日「次のゴールデンウィークの旅先はどこにしようかなぁ〜?」と漠然と考えていた。
その時点でとりあえず「どうしても行きたい!」という行き先は行ってしまっていた。
もちろん行きたい所はたくさんあるのだが、旅にかかる日数や予算、家庭の細かい事情などで、現段階では除外されるところは幾つかあったのだ。
そんな中、ふと数年前に「スリランカにいったい何があるというんですか?」と不思議に思っていた自分を思い出した。

そんなこんなで「そうだ!スリランカにいったい何があるのか確かめに行こう!」と思って出かけることにした今回のスリランカ旅。

日本からスリランカへ行くには、スリランカ航空が成田から直行便を運行している。
しかし、直行便だけあってお値段もちょっとお高め。
なので、今回は上海経由の中国東方航空でスリランカへ。

実は上海へ行くのはこれが初めて。
いつかトランジットで行くだろうから、わざわざ目的地を上海にしなくても・・・という気があって、今の今まで上海に行く機会はなく、今回初めて行けることになった。
では、ついでにわざとトランスファータイムが長い便を選択して、ちょっとだけ上海を楽しんでしまおう!という目論見(もくろみ)もあった。

上海経由でスリランカへ行くにあたって、一つだけ不安な点があった。
それは利用する航空会社が「中国東方航空」だってこと。

自分は今まで中国東方航空を利用したことがなく、むしろ検索サイトで中国東方航空の安い便がヒットしても、意図的に避けてきた。
というのも、この航空会社についてのレビュー的なものがすべて悪く、そんなところの飛行機に何時間も乗り続け、果たして耐えられるのか?という不安があったから。

そんな不安を抱えつつ、中国東方航空に乗ってみたのだが、想像したより案外普通。
もちろん日系のJALやANAのような快適さは無いが、普段LCCとかに乗り慣れていれば「全然同じぢゃん!」と思える感じだった。

今後も積極的に使うことはしないかもしれないが、検索サイトでヒットしたチケットに中国東方航空があれば、今までのように真っ先に除外することはなさそうだというのが正直な感想だ。

さて、そんなこんなで、無事上海に到着。
日本から上海は台湾や香港へ行くよりも近いので「あれ?もう到着?」と思ってしまうぐらい、あっという間についてしまう。

そんな上海だが、イミグレと税関を抜けた後にこんな感じで、ズラッっと現地のSIMを売るカウンターがあって、呼び込みも激しかった。
できれば、ここで買ったSIMの情報を書きたいところなのだが、自分はローミングで使えるヨーロッパのSIMを持っていたので、結局のところここを利用してはいない。
ただ、上海でSIMを買いたかったら、ここで買ってみる価値はあるかもしれないと感じた。

ただし、ここは中国。facebookやtwitter・googleも通常では繋げない国なので、VPNとかが使える環境にしておいた方がいいかもしれない。

さて、現段階で以前の使い残し人民元が手もとに少しだけあったのだが、全然足りなそうだったので、人民元を手に入れなくてはならない。
いつも通りATMを探してデビットカードでお金を下ろそうかと思って、到着ロビーにあったあまり聞いたことのない銀行のATMでお金を下ろそうとすると、なぜかうまくいかない。

自分は以前、作ったばかりのデビットカードを香港の空港で到着後に使ったら、いきなりパスワードを3回連続で間違えて使用停止になってしまった経験がある。
今回も「何度も試してしまったらロックされるかも・・・」と思い、一回ですぐにココは諦めることに・・・。

んで、ネットで調べると、どうも出発ロビーの方に中國銀行(Bank of CHINA)のATMがあるらしく、上の階である出発ロビーへ移動。
あちこち探していると、中國銀行の窓口みたいなところがあり、そのすぐ横にATMがあった(写真下)。
んで、先ほどのデビットカードでやってみたら、無事に人民元をゲットすることができた。
というわけで、自分と同じように上海の空港でATMを使ってお金を下ろそうとして上手くいかなかったら、出発ロビーへ移動して中國銀行のATMを使ってみるというのはありかもしれない。

さて、ここからは地下鉄で市街中心部に向かうことにする。

上海の空港(上海浦東国際空港)は第1ターミナルと第2ターミナルがあって、その間に地下鉄駅があるようなレイアウト。
自分が到着した第1ターミナルから空港内の案内版に従って地下鉄駅に向かう。

ちなみに上海浦東国際空港から市街に向かうには地下鉄の他に「タクシー」「エアポートバス」そして「リニアモーターカー」がある。地下鉄とリニアモーターカーの駅はほぼ同じ場所にあるが、タクシーやエアポートバスは各ターミナルにある。

普通だったら、せっかくなので珍しいし、速い「リニアモーターカー」を使うのが観光客にとってはメジャーなのかもしれないのだが、いかんせんお値段が高い。
ちなみにリニアモーターカーはエコノミークラスで「50元+α」。
タクシーで「200元」弱。
エアポートバスで「8〜30元」。
一方、地下鉄は7元ぐらいなので「だったら地下鉄でいいぢゃん!」という選択。

とはいえ、なかなかリニアモーターカーを乗る機会は無いので、ちょっとお高いがリニアモーターカーを使ってみるのもいいかもしれない。
ただし、リニアモーターカーは上海市街中心までは行かないので、途中で地下鉄に乗り換える必要はある。

地下鉄のチケットは自販機で買うことができる。
特に難しく無く、感覚的に買えちゃうので心配は無用。

まず、言語を選択する。自分は迷うこと無く「English」を選択したのだが、ここで中国ならではのTipsがある。
通常、どこの国に行ってもこうゆう場合はたいてい反射的に「English」を選択してしまう。
しかしながら中国の場合は「English」の方が逆にわかりにくかったりする。
なぜなら、自分はもちろん中国語が読めないので、現地で使われている漢字は基本的にわからない。
しかしながら、日本で使っている漢字とよく似ているので、ガイド本に描かれている駅名が何となく感覚で分かり、英語よりもむしろ簡単に見つけやすかったりするのだ。

なので、これは中国に限った話かもしれないが、わざわざ反射的に言語を「English」にする必要は無いかもしれない。

さて、話はそれてしまったが、全路線が表示されている状態で、目的の駅の路線を画面下に並んでいる所から選択する。
画面に表示されている路線の色と一般的に売られているガイド本に載っている路線の色は一致しているはずなので、事前に自分が乗りたい(降りたい)路線の色を覚えておくとスムーズ。

路線を選択すると、下写真のようにその路線にある駅名がズラッと出てくるので、自分が降りたい駅を選択すれば良い。
この時駅名が英語になっていると、いちいち読まなくてはならず、逆に面倒なのだ。

駅名を選択すれば、画面に値段が表示されるので、おもむろにお金を投入すればOK。
複数人いる場合などで、購入枚数を変更したければ、この画面で2枚とか3枚とか数量を指定する。

必要なお金を投入すると、下写真のようなボール紙の一回券チケットが出てくるので、それを持って改札に行くだけ。
以上、超簡単。

さて、改札に行くと日本と同じような改札があって、Suicaで改札を通るように、チケットをタッチさせる場所があるので、そこに先ほど買った一回券をタッチすれば改札を通ることができる。

ちなみに地下鉄を降りる時は、改札機にタッチするのではなく、チケットを挿入する場所があるので、そこに一回券を挿入すればチケットは回収され、改札を出ることができる。
日本で地下鉄に乗るのと大差は無い。

改札を抜ければホームに向かい列車に乗るだけ。
ちなみに上海浦東国際空港の地下鉄駅は始発(終点)なので、どっち行きか?なんてことを考える必要は無くただ矢印に沿って出たホームから電車に乗れば良い。

上海浦東国際空港から市街に出る地下鉄は2号線なのだが、空港から市街に出るときには必ず「広蘭路(广兰路)」という駅で全員が乗り換える必要がある。乗り換えると言っても同じ2号線で、降りたホームの向かいのホームへ移動する。
どうやら同じ2号線でも「空港〜広蘭路」と「広蘭路〜市街」間では路線が分かれて運行しているようだ。

若干戸惑うものの、今まで電車に乗っていた全員が一斉に降りるので、それについていけば問題ない。

「空港」「市街中心」そして「広蘭路駅」の位置関係はこんな感じ。ちょうど市街への中間ぐらいで乗り換える。

空港から市街へは地下鉄では意外と時間がかかり、1時間ぐらいはかかる。
なので、逆に市街から空港に向かう際には、時間に余裕を持って移動した方がいい。

とりあえず、今日の宿を確保していた南京東路駅を降りてバックパックを置きに行く。

南京東路駅から地上に出ると、そこは歩行者天国になっていて、両サイドには色々な店が並んでいる。かなりの人通りで、今の中国を象徴するような活気と熱気を感じることができる。

この歩行者天国は結構距離が長く、端から端まで歩くと結構な距離がある。中国ではお歳を召した方も多いので、写真下のように観光遊覧車がのんびりと走っていたりする。

さて、バックパックを宿に置いたら、早速南京東路を南京西路駅方向に散策してみた。

写真上は途中にあったマクドナルド。中国語ではこういった漢字を充てるのね。

南京西路付近では下写真のようにマンゴーをずらっと並べた露店もあったりして、なかなか面白い。

香港とかでよく見るスイーツのお店「許留山」なんかもあったりする。
帰国後に調べてみると、許留山って中国にもいっぱいあるのね。

そんなこんなで、南京西路駅近くまで来た。
何を思ったのか、南京東路から南京西路まで歩いてきてしまったのだが、地図上ではたいした距離には見えなかったのだが、結構な距離で後半はかなり後悔しながら歩いていた。

んで、そんな苦労して向かったのは「小揚生煎」というお店。
ガイド本に載っていて「これは美味そう!」と思って行ったのだ。

小揚生煎の外観はこんな感じでモダンな店構え。店内も古びた中国風の店舗ではなく、若者向けでオシャレなカフェ的な感じがある。

小揚生煎は南京西路駅4番出口を出てすぐ左にあるビルの2階にある。

この旅はスリランカがメインであって上海はトランスファータイムを利用してちょっと観光しようという意図だったため、相変わらずガイド本は市の図書館で借りたものを使っていた。
なので、若干情報が古く、ここに来るまでかなり迷った。
ガイド本に書いてる位置にお店は全く無く「はぁ〜?」とかなりキレ気味で探し回っていたのだ、このビルに入っているのも本当にたまたま見かけたからだった。

さらに悲しいことに、帰国後に小揚生煎のことを調べたら、泊まっていた宿のすぐ近くにもあったらしく、わざわざ歩いてここまで来る必要なんか全然なかったことが判明。
小揚生煎は結構いろいろなところにお店を展開しているらしいので、ガイド本に載っている場所に行く前にネットでどこに店舗があるのか?を調べておいた方が、自分のような無駄な労力をかけなくて済むと思う。

生煎とは小ぶりの肉まんを鉄板で焼いたもので、肉まんというよりはどちらかと言うと小籠包に近い。
しかし小籠包よりも大きく、焼いているので香ばしさがプラスされた感じだ。
逆に言えば小籠包よりも脂っこいとも言える。

自分が頼んだのは、各種の生煎がセットになっているやつで、中を開けて見てみたら「エビ」「野菜」「肉」だった。

人気店らしく、自分が行った時にもお客が次から次へと訪れて来る程だったので、お味の方は間違いなく美味い。
中から肉汁が溢れてきて、スープを飲んでるのか?という感じもある。
なかなかオススメ。

もう一つ頼んだのが、湯葉みたいな皮に具材が包まれたものが入ったスープ。

湯葉の食感がなかなか良く、肉の味をまた違った手法で味わったという感じ。
中国での食事は基本的に日本人の口に合わないことはないので、ちょっと落ち着く。

小揚生煎での食事でお腹が満たされたので、ちょっとだけ観光しようかと思う。

上海と言ったら、なんとなくイメージとしてテレビ塔が思いつくだろう。
どのガイド本やWebサイトにも、上海を象徴する写真として載っている。
(本当はもっと色々と上海らしいものはあるんだろうけど・・・)

テレビ塔は南京東路駅からさらに東の方へ歩いて行った川沿いから見ることができる。
というわけで、先ほどは南京東路から南京西路まで歩いて来たが、今度は地下鉄でサクッと戻る。

地下鉄南京東路駅を出たら、歩行者天国と逆の方向(東の方向)に向かって歩く。
すると川にぶつかるので、そこから対岸にテレビ塔が見える。

こんな感じで対岸にテレビ塔がお目見えする。
夜のテレビ塔やその周辺の建物は綺麗にライトアップされている。
やはり紫色にライトアップされたテレビ塔が一番綺麗だ。

テレビ塔には3つの球体があって、まるで大小さまざまなお団子を串刺ししたようにも見えるが、それぞれの球体が展望台になっているそうだ。

それにしても、湿度が高いからか?それとも大気汚染の影響なのか?なんとなく周りが靄(もや)って見えるのは気のせいだろうか?

対岸にはテレビ塔が見えるのだが、自分がいる方(川の西岸)にもこんな感じで歴史的な建物がずらっと並んでおり、一大観光地となっている。

こんな感じで川の西岸には現在も営業中の建物が色々と並んでいて、それぞれの建物は歴史を感じさせる建物だ。
この一帯を外灘と呼ばれている。

今いるこの辺りはテレビ塔も外灘の歴史的建物の風景も見ることができる観光ポイントなので、夜にもかかわらず物凄い人がいた。

ここに来る前は、こういった観光地には自分のような外国人観光客がちらほら居るぐらいだろうと思っていたが、実際には全然違って、むしろ中国本土の田舎の方から観光に来ているんぢゃね?というような人たちがほとんどだった。
観光ポイントはもちろんのこと、街中でもその傾向は高く、南京東路の歩行者天国では、スマホで記念写真を撮っているような人もかなりいた。

外灘は1984年の南京条約を受けて開港した上海に外国人居留区を設けたのがきっかけとなって始まった。
当時の列強諸国の企業や金融機関がこぞって進出した。
そんな当時の建物が現在でも残っており、現在も金融機関などとして使われている。

例えば上写真は中國銀行の上海分行。下写真は上海海関だ。

こんな感じで、歴史的な建物が道路沿いにずらっと並ぶ。
なんとなくいい感じの西洋感が出ていて、ライトアップも素敵だった。

大した移動はしていないが、若干疲れたし夜なので、今日はホテルに戻って寝ることに。

ちょっとだけその辺をブラブラしながら遠回りをして帰ったところ、途中でジュース(お茶)スタンドがあったので、寄ってみた。

「Happy lemon」というスタンドで上海市内で何店舗か見かけた気がする。
メニューの種類も多かったが、一番オーソドックスで間違いのなさそうなレモンティーを注文。
台湾とかにあるテイクアウトのジューススタンドと同じく、ラップで上蓋の部分をピシッとラップしてくれるので、持ち運びも簡単。
疲れた体に甘さと酸っぱさが沁み渡る間違いの無い味だった。

ついでに近くのコンビニに寄ったら、レジの横におでんや蒸しトウモロコシなんかが置いてあったので、トウモロコシを買ってみることに。

海外に旅行なんてほとんどしなかった頃「トウモロコシなんてどこで食べても美味しいもの」と思い込んでいた。
しかし、ボリビアに行った時に「えっ?こんな不味いトウモロコシなんて世界に存在するの?」と思った程の不味さ。
というか、自分の国で食べているトウモロコシが美味しいという「おごり」で、ボリビアの人は現地のトウモロコシが美味しく感じているんだと思う。

そんな経験から、世界のトウモロコシについてちょっと興味がある。
さて、中国のトウモロコシはどんなトウモロコシなんだろうか?

自分の勝手な分類では、まず、日本のトウモロコシのように「甘い系」、そしてボリビアで食べたトウモロコシのように「甘くなく、”ねっちょり”系」に分けている。
んで、中国のトウモロコシは・・・

“ねっちょり”系でした〜!
自分の口にはあまり合わないかな。食べ応えはあるんだけどね。
甘さも全然なし。

さて、国際都市というか、いろいろな文化が混じり合っていたり、外国人が多かったりする国では、ホテルのコンセントがこんな感じになっていて、たいていのプラグタイプで変換器を用いなくても行けるようになっている。
日本のホテルでは、安いホテルではこうゆう風になっていないので「う〜ん、遅れているなぁ〜」と感じる。
こういったことを考えると、グローバル社会と言われる時代において、日本がついていけるかどうか?がなんとなくわかる。(多分ついていけないと思うけど・・・)

日本も同じなのだが、外国人を呼ぼうとして、こんな感じに「各国の言語」でいろいろなものを表示しようとするが、個人的にはそんなの無意味だと思う。

これはエレベーターのところにあった貼り紙なのだが、日本語で書かれているがさっぱりわからない。
これだったら日本語なんて書いてくれなくていいのに・・・と思う。

そもそも、わざわざ海外に行くような人は、最低限の英語はわかる人がほとんどだと思うので、英語で書いてあれば十分。
逆にわざわざ海外に行っても、そこらじゅうに日本語表記や日本語会話が飛び交うような場所(ベトナムのホーチミンとか)だと「せっかく海外に来ているのに・・・」とがっかりする場合が多い。

これから日本もオリンピックなどで外国人旅行客が増えるから・・・と、そこらじゅうの表示がなぜか中国語や韓国語併記になっているケースが増えているが、そんなの必要なく、英語だけにしたらどう?
自分が国内の観光地に行っても、そもそも英語表記すら十分ではないところが多いなぁ〜と思うことが多いので、英語表記を充実させることから始めてみてはどうでしょう?

さて、日付は変わって、旅は2日目に突入。

まずは、朝から腹ごしらえをしようと思う。
ガイド本に載っていた美味そうな店に行ってみるものの、店は存在せず。
さすがに古いガイド本で歩き回るのも、我ながらいかがなものか?とも思う。

そんなこんなで、美味そうな店を探さなければならいのだが、そんな時は勘で選ぶしかない。
たいていは地元の人で混んでいる店を選べば良いので、なんとなく地元の人で賑わっているこの店に決定。

ちなみに店の前に建っている竹の棒は工事用の足場。
中華系の国では、工事用の足場を竹で組む場合が多い。
竹を使ったほうがしなやかでいいのだろうか?

さて、店の中はこんな感じの小汚ない感じだが、客はそこそこ入っている。
なんとなく出勤前に朝ごはんを食べる人達って感じだ。

写真下は店の衛生管理を役所がちゃんとチェックしましたよ〜という安心感を客に持たせるためなんだと思われる掲示が。
しかしながら、その結果が「良好」ではなく「一般」という点に若干の不安を覚える。
ちなみに自分はお腹が弱い。

一抹の不安を覚えながらも運ばれてきた麺を食べる。
注文したのはこの野菜と肉の麺。麺が写真に写っていないが、黄色味のかかっていないストレートの麺。そしてたっぷりの菜っ葉と肉が乗っている。

お味の方は絶賛するほどではないが、普通に美味い。
スープの味もしつこくなく、毎朝通勤前に食べるのにも納得できるような味だった。

お腹も満たされたので、昼過ぎに出発するスリランカ行きの便に乗るまでの間、もう少し上海を観光しようと思う。

というわけで向かったのが、昨日の夜も見に行ったテレビ塔。
「なんだ、昨日見に行ってるぢゃん!」というツッコミが来そうだが、昼間の姿も見ておきたかったのだ。
なんせ、自分の中で上海のシンボルがテレビ塔だと勝手に思っているもんで・・・。

というわけで、朝食を食べた店からテクテクと歩いて行く。
南京東路の歩行者天国を歩き、そこからさらに東へと行く。

昨日の夜は、そこらじゅうにびっしり人が歩いていたのだが、さすがに朝の時間はまばらで静か。
ジョギングなんかを楽しむ人もいる。

途中にある世紀広場では、朝の中国っぽい風景ってことで、太極拳をやるおばちゃんたちの集団がいた。
ちょっと驚きだったのが、太極拳をやるためにそれっぽい服装に着替えてやっていたこと。
しかもお揃いの色。

ちなみに公園っぽくなっている広場ぢゃなくても、ちょっとスペースがあったら太極拳をやってしまうのがこちらの文化なようで、そこらじゅうで小さな集団が太極拳をやっていたのが印象的だった。

思っきし通路でバトミントンをやる人たち。
ちょっと邪魔。

昨日の夜にテレビ塔を見た西岸の広場は陳毅広場と言うらしく、「陳毅」という人の像が立っていた。
「陳毅」という人は中国の軍人で政治家だった人のよう。

というわけで朝のテレビ塔付近を眺める。
お〜さすがに今の中国の勢いを象徴するような景色。
テレビ塔の周りにも高いビルが立ち並ぶ。

テレビ塔の周りだけではなく、下写真のように川沿いには高いビルがずっと奥の方まで建ち並んでいるのがわかる。

しかし、若干気になるのが、テレビ塔は川を挟んだ反対側でそれほど遠い位置にあるわけではないのに、なんだかはっきり見えず、もやっている感じがある。
これって、大気汚染の影響なのかなぁ〜?と勝手に想像。
もしくはこの土地独特の湿気などが影響しているのか?

朝のテレビ塔を見たら、南京東路駅まで歩いて戻り、地下鉄10号線に乗り豫園駅に向かう。

朝の通勤時間帯ということもあり、地下鉄の駅はこんな感じ。
うぉ〜!すごい人!と叫んでしまいそう。
ここでも中国のパワーを感じる。

そんなこんなで、豫園駅に到着。

この界隈は観光スポットになっている関係で普通のレストランやお土産屋は、豫園の敷地内ではなくても、「これも豫園の敷地かしら?」と思ってしまうような美しい建物で出来ている。

「豫園・豫園」と言っているが、そもそもこの豫園(よえん)とは何か?

豫園とは明代に四川省の役人だった潘允端が両親のために贈った庭園。
“江南の名園”として解放されるようになって現在に至る。
今では、どのガイド本にでも載っているような一大観光スポットとなっている。

普通だったら「豫園駅の出口を出たらすぐ豫園」というのを想像しがちだが、実際は駅から少し歩かなければならない。
駅からは東の方向に5分程度歩く。

豫園の入り口前にはこんな感じの池がある。んで周りを取り囲む歴史のありそうな建物。
しかし、それはただのお土産屋さんだったりレストランだったりする。

そんなこんなで、豫園に入る。
これが豫園の入り口。
チケットはこの入り口の横に窓口が4つぐらいある立派なチケットオフィスがある。

入り口を抜けて、まず正面に見えるのが「三穂堂」。

三穂堂は1760年に作られた役人の応接間。
「三穂」とは中国語で豊作を意味する縁起のいい言葉だそうだ。

三穂堂の裏手に進んでいくと次に見えてくるのは「仰山堂」

仰山堂はこんな感じで池に面した場所に立っていて、池と建物がすごくマッチした景色を作り出している。
池にはデッカい鯉がいっぱいいる。
こんな池と庭園の景色を良しと思うのは、日本人も中国人も同じ感覚なんだと思う。
というか中国人の感性が日本に伝わってきたんだと思われる。

仰山堂のさらに奥に進んでいくと「萃秀堂」がある。

萃秀堂はガイド本にも詳しい解説が載っていないので、どんな目的で使われていたのかわからないのだが、椅子がいくつも置いてあって、会議なんかしてたんだろうか?

建物本体だけではなく、ポイントポイントを結ぶ通路もぬかりはなく、通路からもこんな感じの絵に描いたような風景を見ることができる。

建物ではないのだが、各空間を分け隔てる壁が「龍壁」と呼ばれている。

龍壁は壁の上にまるで龍が飛んでいるかのように(見たことないけど・・・)、波上に型どられていて、その端には龍の頭があるような壁のことを言う。
各エリアを分ける壁で全部で5つあるそうだ。
瓦で龍の鱗を作っているのが素晴らしい。

龍壁の横にあるのが点春堂。

秘密結社「小刀会」が結成された場所とガイド本には書かれているが、詳細はよく分からず。
しかし、外観も内装も素晴らしい建物だ。

点春堂と向かい合って建つのが打唱台。

打唱台は大きさこそ「ちまっ」としたものなのだが、造りは美しい。
かつては人々が宴を楽しみながら、点春堂で行われる舞台を観覧したという。
四隅の反り上がった屋根が独特。

この打唱台の構造はちょっと面白く、こんな感じで、背面にある池に建物が飛び出した構造になっている。

池に囲まれた位置に建っているのが「会景楼」

緑に囲まれた状態で建つ大きめの建物。
建物の中には翡翠などの貴重な宝石が埋め込まれた大屏風があるそうだ。

しかしながら、大屏風よりもオススメなのが、周辺の景色。

「会景楼」という名前が付いているだけあって、豫園でも特に景色が良い場所で、三方を池谷築山で囲まれていて、周りの木々もうまく景色を作り出すように配置されているので、ここが都会の真ん中にあることすら忘れてしまいそうな景色だ。
観光客もここでたくさんの記念写真を撮っていた。

会景楼から南側に進んでいくと、玉玲龍がある。

玉玲龍とは、江南三大名石の一つと称される奇石のこと。
我々にはよくわからないのだが、その複雑な形が中国人を釘付けにするらしい。

正直なところ「これがそんなすごい石か?」と思ってしまったことは否めない。

玉玲龍からさらに南側に行くと、出口付近にあるのが内園。

内園にある建物の反り上がった屋根は、よく見ると小舟を模している。

さて、豫園を駆け足で見て回るとこんな感じ。
上海のメイン観光地のように、どのガイド本にも書かれているのだが、正直な自分の感想を言おう。

確かに庭園としては綺麗だし、なかなか貴重な建物が残っているんだろうと思う。
しかしながら若干ダラダラみて回る感もあるし、「ふ〜ん、そうなんだ〜」的な感じで、積極的に「次を見よう!次を見よう!」と意気込む感じではない。
高い入場料を払って、積極的に見に行くものかなぁ〜?というのが正直な感想。
広い中国だったら、雄大な自然とかの観光地に行った方がいいんぢゃない?という感じ。

そんなネガティブな感想を正直に書いてしまったが「豫園よかったよ〜」という感想を持つ人はいると思う。
どのように感じるか?は人それぞれなので、やはり自分の目で見て感想を持って欲しい。

それはさておき、豫園を出る。
豫園の中はそれほどごった返すほどの人ではなかったのだが、豫園の外はお金がかからないエリアだからか?お土産屋がたくさんあるからか?たくさんの人で賑わっている。
中国人の豫園の目当ては豫園本体ではなく、周辺のお店なのか?

朝ごはんを食べてから大して時間が経っていないのだが、ここでフードコートに行ってみようと思う。
というのも、ネットのサイトとかでいくつか紹介されていて、「ひとり旅にオススメ」とか「いろいろなメニューから指差しで選べる!」とか書いてあったので、敷居が低そうなのでふらっと寄ってみたかったのだ。

ということで行ったのが「上海老城隍廟小吃広場」というフードコート。
豫園の出口に近く、スタバの横にある結構広いフードコート。

フードコートの中はこんな感じ。結構広い。
ずらっと並んだお店には、すでに作られた料理がずらっと並んでおり、入り口にあるお盆を手にとって好きな料理をお盆の上に乗せ、最終的にレジでお金を払うという、フードコードの典型的なシステム。
特に複雑なシステムではないので、確かに気軽に立ち寄れるし敷居も低い。

ということで今回自分がチョイスした料理はこんな感じ。

なかなか珍しかったのがこの「スープ饅頭」と呼ばれる料理。

饅頭の皮の中には「カニ汁」のようなスープが入っており、最初から饅頭にストローが刺さっている。
んでこのストローで中の汁を飲む。
外側の皮も食べられるかな?と少し食べてみたが、それほど美味しくなかったので、これは中のスープを飲む料理なんだと勝手に解釈。

若干野菜不足な感があったので、香港とかでもメジャーな茹で野菜。
当たり前のようにオイスターソースで味付け。

多分上海蟹ではないであろう蟹の天ぷら。

さてさて、ここまでこれらの料理の感想を何も述べてないが、ここも正直に言おう。
はっきり言って美味しくなかった。

と、それだけだと語弊があるかもしれないが、自分が行った時間も悪かったのかもしれない。
自分が行ったのは午前中。「朝」とまではいかないが、割と早い時間だったので、まだ客はほとんどおらず状態。
店は開いているので、当然、店側としては料理を用意しておかなければならないので、結局のところ「作り置き」状態になっていた。
なので、料理は温かくない。
蟹の天ぷらなんか、冷えてしまっていて、衣もべちょっとしていた。

お客さんがたくさん入っている時間であれば、できたての料理を食べることができて美味しいかもしれないので、行く時間は気をつけた方がいいと思う。

午前中の早い時間にも関わらず、お土産屋が建ち並ぶ通りにはたくさんの人が歩いている。
お土産屋も古風な感じの建物になっているので、豫園に入らなくてもここら辺の界隈でも十分楽しめてしまうのかもしれない。

さて、スリランカ行きの便の時間も近づいてきたので、急いでホテルに戻り、バックパックをピックアップしてから、地下鉄2号線で空港に向かう。

やはり空港までは1時間ぐらいはかかってしまうので、十分時間に余裕を見ておいた方が良い。

実は、勝手な想像で、中国なのでチェックインとかがすごい列で時間がかかるだろうと思って、かなりの余裕を見て空港に到着した。

案の定、チェックインは長蛇の列。
自分はバックパックだけで、預け入れ荷物はないのだが「こんなに並ぶのは面倒だなぁ〜」と思って、チェックインの列に行こうとしたら、係員が近寄ってきて「セルフチェックインできるわよ」と。

えっ?マジで?と、まさか中国で普通にできるとは・・・ と思いながらチェックイン機に行くと、そこにいたバイトみたいな係員のねぇちゃんが全てやってくれた。ラッキー。

ということで、時間が余ってしまったので、空港内をブラブラしていたら、なんだかものすごい自販機を発見。
「なんだこりゃ?」と思いながら近づいてみると、どうやら海外で使える各国のSIMを売る自販機の模様。
ちなみに日本向けのSIMもちゃんとある。
よくわからないが、7日間使えるみたい。

そんなこんなで、いよいよ今回の旅の目的地「スリランカ」へ。

さて、スリランカにいったい何があるというんですか?
という疑問の答えは見つかるのかっ?!
乞うご期待!

これからのスリランカ旅
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