【イラン旅行記】Day1 イスファハーンの観光スポットは「橋」?

かつて、リーマンショックの混乱に対して火に油を注ぐ行為で世界中までその混乱を拡大させ、はたまた勝手な理由で戦争をおっ始めた、いわゆる「大国」と呼ばれたある国の大バカ者の大統領(子◯ッシュ)がいた。

彼は「イラン・イスラム共和国」を「悪の枢軸」のうちの1カ国として決めつけた。

当時自分は「あ〜、イランってそんな悪い国何だ〜。恐いな〜」と素直に信じてしまっていた。
しかし、その後の世界的な様子を観察すると「彼が言っていたことは果たして正しいのか?」という疑問が湧いてきた。
あれは単なる「大国」のプロパガンダに過ぎなかったのではないかと…?

「イラン」と聞くと現在は何となく「恐い国」と想像してしまいがちだが、かつては「ペルシャ」と呼ばれていた国(地域)だ。
世界史に対しての知識はかなり薄い自分にとっても「ペルシャ」という地域が、高い文明を持っていて、大きな力を持っていたことぐらいは知っている。
そんな国が果たして単なる「恐い国」という一言で済まして良い国なのだろうか?

そんな疑問が湧いた時、「これは行ってみなければ!」と思い、「本当にイランは悪の枢軸なのか?」という点を確かめに行った今回のイラン旅。
かつては事前にビザを取得しておかなければならなかったイランも、現在では空港でのアライバルビザの取得で入国ができるほど簡単になった。
これは絶好の機会!

果たして、今回のイラン旅はどんな旅になるのか? そしてイランは本当に恐い国なのか?

さてさて、日本からイランへ行くにはいろんな航路があるのだが、今回自分が選択したのは「AirAsia」でクアラルンプール経由でイランの首都「テヘラン」in する航路。
AirAsiaはLCCの草分け的な存在で、ファンも多い航空会社だが、個人的にあまり好きではない。
「カタール航空」なんかもドーハ経由でイランに行く路線を持っていたりするので、個人的にはそっちの方がいいのではないか?と思っている。
ただ、今回はドーハでの乗り継ぎ時間の短さ等の危険を回避するために、あえてAirAsiaを選択した。(結局帰国便のAirAsiaのクアラルンプールはDelayによりかなり危険だったのだが…)

話は逸れてしまったが、そんなこんなでまずはマレーシアのクアラルンプールへ飛ぶ。

クアラルンプールではかなりの乗り継ぎ時間があったので、クアラルンプールの街に出るのは全然可能であった。
しかし、今まで何度かクアラルンプールに行ったことはあったし、「街まで出るのめんどクセェ〜」という、自分の「出不精」な性格で街には出ず。

クアラルンプールの制限区域内には「Sama・Sama・express」というトランジットホテルがあって、そのホテルを確保しておき、ここで過ごす。
このホテルは時間制を取っており、基本的に6時間か12時間。ただしプラスαの時間を追加することもできるので便利。
ベッドでゆっくり休みたい人にはとても良いホテルだと思う。
ただ、お値段がちょっと高いけど…。

最近(といっても結構前だけど…)、クアラルンプールのLCCターミナルは新しくなった。
んで、自分はこの新ターミナルに初めて来たのだが、確かに綺麗で広い。

注意点は、トランスファーなどでここに来ると、まずはセキュリティーを抜けなければならない。
セキュリティーを抜けたからといって安心してドリンク類を買うと、今度は自分が乗る飛行機のゲートの手前で再びセキュリティーがあるので、水を捨てなければならない。

機内持ち込み用のドリンク類を買うのであれば、本当にゲートの手前(もしくは周辺)の店で買った方が良い。
とはいえ、自分は3本ぐらいドリンクを買ってしまったのだが、すっとぼけてバックの中に入れたままセキュリティーを通ったら、全く何も言われなかったのだが…。
そんなユルいセキュリティーで良いのか?

AirAsiaはLCCとして世界的に有名な航空会社だし、そもそもクアラルンプール自体もたくさんの人種の人たちが住む国であることも加わって、本当にいろんな種類の人たちがいるなぁ〜というのが正直な感想。
となると、常識的な日本人では考えられない行動をする人も結構いて面白い。
この人何やってんだろ?

そんなこんなで、クアラルンプールを1時間ぐらい遅れで飛び立ち、イランの首都「テヘラン」へ向かう。
出発が1時間遅れたため、到着もきっちり1時間遅れた。
これがこの後空港で大混乱を起こすことに…。

 クアラルンプールでテヘラン行きの飛行機に乗るとき、ゲートでAirAsiaの係員に「ビザは持っているか?」と聞かれた。
「空港でアライバルビザを取るんだ」と言うと「いくらかかるか知っているか?」と聞かれる。

なんだ?なんだ?面倒くせぇ奴だなぁ〜と思いつつも事前情報で得ていた「だいたい70ドルぐらい」と答えると、係員は手持ちの書類を確認して「そうだ」と言う。
そんなの知ってるよ〜と思っていると今度は「では70ドル持っているか見せろ」とまで言われる。

「え”っ。まぢで? ドルが入った財布、バックパックの奥の方にしまっちゃったよ」と超面倒くさいことになってしまったのだが、いかんせん見せなければ飛行機に乗せてもらえなさそうなので、しぶしぶバックパックの奥の方に手を突っ込んでドル財布を出し、中身を見せる。

というわけで、AirAsiaでテヘランに行く時は、クアラルンプールの空港で若干面倒なので注意が必要。

さて、テヘランに到着したら、イミグレに行く前にアライバルビザを取らなくてはならない。

イミグレの手前にはビザ申請のカウンターがあって、飛行機を降りて通路を進み、このエリアに来たら、まずは指示を受けずとも「保険カウンター」に向かおう。

保険カウンターではイラン国内旅行中の保険に加入しなければならない。

「日本で保険に入っておいて、その証書を見せれば大丈夫」といったネットの情報もあるが、真偽のほどは不明。
個人的な感想として、そんな融通はきかないと思う。

ということで、スムーズに入国したければ保険に入っておくしかない。

カウンターに行けば何も言わずとも処理をしてくれる。
写真左側の「1〜31Days 16USD」というやつに入ればよく、自分はここを指差してアピールしたのだが、アライバルビザはもともと30日ぐらいしか有効でないので、別にアピールしなくともこれが自動的に選択されるのだ。

保険カウンターではこんな感じの証書をもらう。
果たして、これがイラン国内でトラブルがあった時にちゃんと使えるのか?という点については不明。
まあ、イランが単に何とかして外貨を稼ごうと思っているだけなような感は否めないが…。

さて、保険カウンターで保険に加入したら、そのカウンターの後ろにある「ビザ申請カウンター」へ向かう。

ビザ申請カウンターで先ほどの保険証書とパスポートを提出すると「それ、絶対裏紙だろ〜!」という紙に「60€」と書かれた紙を渡され、隣のカウンターへ行くように指示を受ける。
これがビザ代。
パスポートの国によって値段が違うらしい。

ちなみにこのカウンターで「どこのホテルに泊まるのだ?」と聞かれるかもしれない。
もちろんすでにホテルの予約をして入れば、その証書を見せれば良いのだが、まだホテルが決まってない場合もあるだろう。
そんな時は「イビス!」と言えば大丈夫。

空港を出たところに世界的なチェーンホテルの「イビス」ホテルがあるので「そこに泊まるんだ」と言えば、何も怪しまれない。

最終的に出来上がったビザには写真がついているのだが、わざわざ自分で写真を用意せずとも、パスポートの顔写真を使われるので、事前準備は何も要らない。
ただお金(ユーロかUSドル)を持っていれば良い。

さて、申請カウンターで貰ったメモとパスポートを隣の「ビザ料金支払いカウンター」に提出し、メモに書いてあった「60€」を支払う。
ドル払いもOKで、ドルの場合は「70ドル」だった。

このカウンターでお金を払うと、こんな感じの支払い証明をもらうので、これを持って先ほどの申請カウンターに戻る。

そしてパスポートとその支払い証明を申請カウンターで提出すると少し待つように言われるので、そこら辺をぶらぶらしながら待つ。

ネットの事前調査では「混雑していた」という情報は皆無だったのだが、予想に反して申請カウンターは激混み

というのも、自分が乗ったAirAsiaはほぼ満席の状態だったのだが、どうやらテヘランで降りて、イランに入国する予定の人は皆無のようだった。
「やたらロシア人っぽい人が多いなぁ〜」と思っていたら、どうやらほとんどの人はテヘランでエアロフロートロシア航空に乗り換えて「モスクワ」へ向かうようだった。

同じ航空会社であれば、荷物は自動的に次の便に載せ替えてもらえるのが普通だが、航空会社が違えばそうもいかず、自分で一旦荷物をピックアップして、再度次の航空会社に荷物をチェックインさせなければならない。

しかし、荷物をピックアップしようとしても、ターンテーブルはイミグレを抜けた後。
そしてここはイラン。
入国にはビザが要る。
では荷物をピックアップするだけにビザを取らなければならないのか?

しかも先ほど書いたように、AirAsiaの到着は1時間遅れている。
次の便に間に合うか微妙だ。
さてどうする?

といった感じで、ビザ申請カウンタ周辺は大混乱。
しかも空港の係員は何の説明をしないので、乗客は「どうしたらいいんだ?どうしたらいいんだ?」状態で、とりあえず必要かどうかはわからないが、埒(らち)があかないのでとりあえずビザ申請カウンターに並ぶ。
結局のところ、申請カウンターはこんな感じの大行列となってしまった。

まあ、自分はすでに申請が終わって、あとはビザが発行されるまで待つだけだから関係ないけどぉ〜と他人のように見ていたが、もしこの列の最後尾とかになってしまったら、夜が明けてしまうだろうなぁ〜というぐらいだった。

「テヘラントランスファー」「航空会社が異なる」「トランスファータイムが短い」なんて「危険3拍子」が揃った旅程なんか、自分だったら絶対組まないが、ヨーロッパ人はそう考えないのか?

いくら申請は終わっていると言えども、ここまで混んでたらビザが発行されるまでに何時間も待たなくてはならないだろうなぁ〜と覚悟していたら、意外や意外、10分ぐらいで「ジャパン!」と呼ばれて、あっさりビザ発行。

パスポートにどど〜んとビザが貼られていた。
アライバルビザは30日間有効。
イランでは我々が普通に使う太陽暦の他に「イラン暦」という暦も使って要るので、1396/02/06なんて日付も書かれている。

このビザのせいで、今後このパスポートでイスラエルに行くのは、結構苦労することになります。
(イランとイスラエルは敵対しているので、イランに行った記録があるとイミグレで「なぜイランに行ったのか?」とかしつこく聞かれるらしい)

また、2016年1月21日より、2011年3月1日以降にイラン・イラク・スーダン・シリアに渡航歴がある人はアメリカに入国する際に「ビザ免除プログラム(いわゆるESTAというやつ)」を利用することができない。
ただし、「アメリカへの入国ができない」というわけではないので、事前にアメリカ大使館へ行ってビザを取れば、アメリカへの入国は可能だ。

というわけで、イランのアライバルビザが無事に発行されたら、その後はイミグレに行ってイランに無事入国となる。
基本的にイミグレでは何も聞かれることは無くスタンプが押されるので心配は無用だ。

預け入れ荷物をピックアップするターンテーブルの横に銀行があったので、イランの通貨「リアル」を買おうと思って行って見たら、係員が椅子で寝てた。
起こしたら「あっちにあるからそこに行ってくれ」と言われる。
「では、ここにBANKと書かれているが、ここは何なのか?」と思いつつも言われた両替所に行く。

テヘランのエマーム・ホメイニー国際空港の両替所は出発ロビー(2階)の方にあるので、到着ロビーに出たら、エスカレーターを使って上の階に登ってすぐのところに行けば良い。

2017年5月現在でのレートはこんな感じ。
1ドル37500リアルだった。
ネットの情報では帰国時のドル買いはできないとあって、ユーロかタイバーツでしかできないらしかったのだが、自分が行った時には帰国時に余ったリアルでドル買いできるか?と聞いたら、普通にドル買いができた。

さて、「そんなこと知ってるよ〜!」というツッコミを受けそうなのだが、自分の旅行記で両替レートの写真をアップする機会は少ない(たいていはデビットカードを使ってATMで現地通貨をおろしてしまう)ので、両替レートの見方をちょっと説明。
正直こういったレート表を見ても「SELLとBUYどっち?」と悩んでしまう。

手持ちのお金で現地のお金にしたい時は、「自分が持っているお金で現地のお金を買う」と考えれば良い。
ということは「BUY」。

本当は、BUYとかSELLは「両替商にとって」ということなので、正確には我々が持っているドル(1ドル)を37500リアルで「買ってあげますよ」ということなので「BUY」と言った方が正しい。

逆に帰国時は余った「リアル」を「ドル」にしたい。
手持ちのリアルを売ってドルを手に入れるので「SELL」。
正確には両替商に37980円支払えばドル(1ドル)を売ってくれるので「SELL」を見れば良いというわけ。

わかりにくかったかな?

もっと単純に考えたかったら、こう考えれば良い。

(自分が)両替したい時には、誰かに両替してもらわなければならない。
その「誰か」が両替商になるわけだが、両替して欲しいのはこちらなので、当然こちらに利益が出るわけはない。
相手に利益が出るカラクリであるのが世の常。

ということは、現地の通貨を手に入れる時には数字の小さい方(今回の場合、SELLが37980でBUYが37500なので「BUY」の方)を見れば良い。

海外で現地通貨を手に入れる方法として、個人的に最もオススメなのは、デビットカードを使いATMでおろすという方法なのだが、イランは現在アメリカの経済制裁のせいで、海外のクレジットカードやデビットカードが使えない。
街中にはATMの機械がたくさんあるのだが、イラン国内のカードしか使えないのだ。

というわけで、かなり面倒。
現金で旅をしなければならないので、USドルもしくはユーロをある程度持っていくことをお勧めする。
この空港の両替商はこの写真の海外通貨であれば両替できると思うが、ここにJPYは入っていないので、日本円からイランリアルへの両替ができるかどうかはちょっと不明です。

現地SIMを入手すると、旅はグッと楽になるので、現地のSIMを買う。

荷物をピックアップするターンテーブルと税関(あるのかないのかわからないぐらいの税関だが)を抜けたすぐのところに、写真のような「Iran cell」という会社のブースがあったので、何の迷いも無く現地SIMを買う。

いくつかプランがあるようで、スタッフの女性が説明してくれたが、よくわからなかったので、とりあえず1.5GB 30日のプランで5ドルというSIMを買った。
スタッフがその場でセットアップをしてくれるが、実際に通信ができるようになるのは2時間後だと言われた。
確かに、その場ですぐに通信ができないので「本当につながるのか?」と疑心暗鬼になるが、数時間後にはちゃんと通信ができるようになった。

さてさて、ネットを覗けば「イランではネットの通信を制限されているのでTwitterやFacebookなんかは見られない」という情報はわんさか出てくる。
んで実際にどうか?というと確かにつながらない。
TwitterやFacebookだけではなく、いろんな日本のサイトも繋がらないページは多かった。
まあ、サーバーの設定によるんだと思われる。
事実、情報セキュリティーの本やサイトを見ると、「悪意のある国からの接続を遮断」なんて設定ガイドでイランが出ている場合が多いもんね。
「イランからの通信は軒並み遮断してしまう」という日本のサーバーも多いのかもしれない。
「Yahoo! Japan」なんかは見られたと思う。

そんなネット制限の対策として「VPN」を奨励しているサイトがネット上にはわんさかあるが、個人的には「VPN」はそういった「ネット制限の抜け穴」として利用するためにあるわけでは無いと思っているので、あまりオススメしません。
いろんなサイトで解説してくれているので、どうしても使いたい人はそちらでどうぞ。

ちょっとだけ書くとすれば、自分の持っているサーバーのVPNでTwitterやFacebookにつないでみたが、場合によって繋がらない時もあるが、基本的には見ることができる。
まあ、TwitterやFacebookなんて、ヒマな時間があればどんどん見てしまうので、見れないような環境を楽しむのもいいんぢゃないか?とも思う。

「通信速度は劇遅だ」という情報もあるが、これもかなりの部分正解。

エマーム・ホメイニー国際空港は市街から結構離れたところにある。
市街に出るためには基本的に「タクシー」しか無いと言っていいと思う。
「バスがある」という情報も一部あるが、実際には「使えるレベルでは無い」と思っておいた方が良い。

ターミナルを出るとタクシーが並んでいて、こんな感じの常設の看板も出ているので、タクシー一択で市街までのお値段も据え置きのようだ。
市街までは一番安くても700000リアル(約2000円)と結構する。

ちなみに空港から市街までは結構な距離なので、日本人の感覚だったら「まぁ、しょうがないかぁ〜」という距離なので、「相当なボッタクリ」というわけでは無いが、イランの物価からしたら高いかな。

というわけで、自分はターミナルを出たところでタクシーに乗らず、乗合バスか乗合タクシーなんかは無いかな?と探ってみた。

ターミナルを出たところに立派な歩道橋(写真)があるので、とりあえずこれで大きな道路を渡り反対側に出る。

歩道橋を渡った反対側はテヘラン市街方向の道路で、ここにバスが通るという噂があったので、バスを待ってみたが、一向にバスらしきものは通らず。

まあ、タクシーとかはいっぱい通っていたので、適当に待っていると、一台のタクシー(たぶん白タク)が止まったので、「シャヘッド駅までいくら?」と聞くと「いくらなら払うんだ?と聞くので、先ほどのテヘラン市街まで公定料金が700000リアルなので、市街までは行かないが市街には近い場所なので300000リアルぐらいかな?と思って「300000リアルでどぉ?」と聞いたら「それでいいよ」と言うので乗ることにする。

歩道橋を渡ったところには「NOVOTEL Hotel」や「ibis Hotel」の高級ホテルがあるので、深夜に到着した場合なんかはお金に余裕があったら利用するものアリだと思う
(自分は深夜の到着だったので、ibisを利用したが、確かにかなり高かった。ただ体力的なことを考えると利用した方がかなり楽だ)

空港からは白タクで空港から一番近い地下鉄の「シャヘッド駅」に行く。

白タクのドライバーは普段から白タクの仕事をしているようでは無く、たまたま俺が立っていたので乗せてったって感じで、「シャヘッド駅」の場所がよくわかっておらず、かなり迷っていた。
自分はiPhoneの地図アプリで場所を確認しながら乗っていたので、逆に俺が「こっちぢゃない?」とか教えていた。

地下鉄のシャヘッド駅外観はこんな感じ。結構綺麗。

シャヘッド駅の前にはこんな感じでちゃんと整備されたタクシースタンド的な場所がある。
帰国時に空港へ行きたい時なんかは、シャヘッド駅を出たらここでタクシーに乗れば良い。
黄色い車は普通のタクシーで緑色のバンは乗合タクシーだ。

黄色いタクシーは自分の行きたい所に直接行ってくれるが、緑色の乗合タクシーはある程度通る道なんかが決まっているので、ドライバーに「空港へ行くか?」と言うのを確認して乗った方が良い。

シャヘッド駅からは市街南の方にある「南バスターミナル」へ地下鉄で向かう。

テヘランに数日滞在するようであれば、日本のSuicaのようなチャージ式プリペイドカードを買った方が断然ラクなのだが、本日はこのままイスファハーンに移動する予定なので、買わずに一回券で地下鉄に乗る。

駅には有人のチケット窓口があるので「One Way Ticket」と言えばチケットを売ってくれる。
お値段はすっかり忘れてしまったのだが確か7000リアルぐらいだったと思う。
日本円で約25円。とにかく安い。

一回券はこんな感じのペラペラのレシート状の紙。
QRコードが印刷されているので、改札でこのQRコードを読み取らせる。
結構ハイテク。

世界のいろんな列車に乗ったことがある経験から考えると「どうせ地下鉄なんてボロボロだろう」と何の根拠もなく勝手に想像していたのだが、実際には改札とかもこんな感じで超綺麗でしっかりしている。
いたずらで壊されたりしているような場所も無く、落書きとかも無いのでちょっとびっくり。
この辺でイランの治安は良さそうだという察しはつく。

さてさて、そんな感じで地下鉄に乗って「South Terminal駅」へ。

駅を出たら、駅の前の道路を右に進み、左側にたくさんのバスが見えてくるので、バスターミナルはすぐにわかると思う。

長距離バスはイランの人にとって使いやすい交通機関であるからか、バスターミナルには結構たくさんの人がいるが、バスはもっと多い。
結構熱心に呼び込みするバスもある。

バスターミナルの中央には建物があって、ここがチケットオフィス兼待合所。
チケットブースも各社のブースがあって、旅行者にとっては「どこで買ったら良いのか?」というのがわかりにくい。

しかし心配はご無用。
ちょっと困った顔をしていれば、すぐにそこら辺の人が「どこへ行きたいんだ?」と声をかけてきてくれるので、「◯◯へ行きたい」と言えば「こっちへ来な」といった感じで教えてくれる。

そんな感じで連れて行かれたチケットブースは「TBT」と言うバス会社のチケットブースだった。

実はネットを事前調査していたら「TBTは最悪」とか書いている人がいて「あ〜、だったらTBTはやめておこう」と思っていた。
しかし、連れてこられた関係上、正直断りずらかったので仕方なくTBTのバスでイスファハーンに行くことにした。

結果的に自分の場合は特にTBTが酷いという感じは全然無く、結構快適だった。

別に指定したわけではなかったのだが、どうやら買ったチケットはVIPバスだったようで、車内はこんな感じの3列シート。

バスのチケットはこんな感じの紙で、項目は英語なのだが、肝心の書かれている内容は全てペルシャ語なので、さっぱり分からず。
自分のシートは何番なのか? 何時に出発するのか?っていう重要な情報すらわからないのは結構キツイ。

基本的にどこのバス会社もチケットはこんな感じでペルシャ語表記。
なので、チケットブースでチケットを買う時は、「シートNo.」や「出発時間」「ゲート」なんかを確認しておいた方が良い。
まあ、確認せずとも、イラン人は基本的に優しいので、そこら辺の人に聞けばすぐにわかるんだけどね。

VIPバスなのだが、テヘランからイスファハーンまでは1200円ぐらい。
3時間ぐらいは乗るので、日本人の感覚からしたら「安いなぁ〜」と感じる。

基本バスでは飛行機の機内食のような軽食が出る。
しかしながら、箱の中身は「どうやったらそんなパサパサになる?」と不思議なぐらいパサパサのケーキやクッキーだったりする。
乾いた大地のイランで口の中の水分を全部持って行かれる感じで、ちょっとありがた迷惑。
個人的にはドリンクぐらいで十分だ。

さて、そんなこんなで、テヘランからイスファハーンへ移動。
3時間ぐらいのバス旅。

ちなみに今回の旅ではイスファハーン後には「ヤズド」「シーラーズ」「マシュハド」と回り、テヘランに戻ってくるという旅程で旅します。

バスは一回だけ休憩で止まる。
途中のお土産屋みたいなところで30分ぐらいの休憩。
軽食ぐらいだったら十分に食べられるぐらいの時間だ。

今回乗ったTBTのバスはこんな感じ。ボロボロでは無く結構ちゃんとしたバス。
基本的にイランの長距離バスはこんな感じのしっかりしたバスがほとんど。

3時間ぐらいでバスはイスファハーンの北バスターミナルへ到着。
イスファハーンの北バスターミナルも結構広く綺麗。

イスファハーンの北バスターミナルは市街の北側にあるので、そこから市街まで移動。
市街まで行くバスがよくわからなかったし、イスファハーンの街の様子もちょっと知りたかったので、てくてく歩いてみることに。

イランの街を歩いていると、至る所にこんな感じの箱がある。
どうやらこれは募金箱のようだ。
イスラム教では恵まれない人に「施す」というのは重要な行為。
というわけでこんな感じで募金箱が置かれているのだが、すごい数なので「こんなに要る?」と思う。

歩いて市街中心部まで行くつもりだったのだが、結構な距離。
実は「歩き方」には「地下鉄もある」との記載があったのだが、実際にはそんなもんは無く、どうやら現在建設中のもよう。

ヘタレな自分は疲れてしまったので、やっぱりバスに乗ることに。
どの番号のバスがどこに行くのかわからなかったのだが「とりあえず南の方へ走るバスだったら大丈夫だろう」という適当な感じでバスに乗る。

バスの乗り方だが、現地の人はSuicaのようなプリペイド式のカードを持っていて、乗る時と降りる時に車内にある機械にタッチする。
とは言え、自分のような旅行者はそんなカードを持っていないので、乗る時にドライバーに10000リアルを直接手渡せばよい。多分降りる時でも大丈夫だと思う。

バスは基本的に車両前方が男性、後方側へ女性が乗るようになっている。
そのことは事前に調べて知っていたのだが、結構厳格に分けられているのかと思っていたが、実際には結構アバウト。
男性が後方へ行くことは少ないと思うが、結構前の方に乗る女性も多い。

後方のドアから乗ったら、ドライバーにお金払えないぢゃん!と思うが、直接ドライバーにお金を払う場合は、降りる時に一旦バスを降り、歩いてドライバーのところへ行きお金を手渡していた。

バスはイラン人の普段の足になっているようで、結構混雑している場合が多い。

さて、確保していたホテルにとりあえずバックパックを置いたら、街をブラブラしてみる。

イランの街は勝手な自分の予想に反して、かなり綺麗。
歩道は基本的にちゃんと整備されているし、ゴミも落ちていない。
東南アジアの国々には見習ってほしいポイントだ。

さて、イスファハーンの最大の見どころと言ったら、エマーム広場だと思われるが、今日はすでに夕方となってしまっているので、感動は明日にとっておくことにする。

イスファハーン以外の観光ポイントは、市内を分断するように流れる「ザーヤンデ川」にかかる橋が綺麗ということなので、今日は橋めぐりをしてみようかと思う。

まずはホテルに一番近かった「チュービー橋」へ。

チュービー橋はこんな感じのこじんまりとした歩行者専用の橋。
なかなか芸術的な橋で綺麗。

ちなみにこの後しばし同じような橋の写真ばかりになりますが、お付き合いください。

チュービー橋からさらに行ったところにあるのが「ハージュー橋」

川沿いは遊歩道がちゃんと整備されているし、その横には緑が綺麗な緑地帯がある。
そんな芝生の上に敷物を敷いて、みんなでピクニックをする姿があちこちで見られる。
こういった風景は決して休日だけの話ではなく、平日でも普通にこういった風景が見られる。
多分これがイランの文化。
昼間は暑いので、こういった風景はあまり見られず、あったとしても木陰でやっている。
しかし涼しくなってくる夕方にはたくさんの家族の姿が見られる。

ハージュ橋は先ほどのチュービー橋と比べて立派な橋で2階建構造になっている橋。

結構たくさんの地元の人たちが夕涼み的な目的で来ているようで賑わっていた。

実際に橋を渡る場所はこんな感じ。
こちらも歩行者専用の橋。

橋の2階部分から下を覗くとこんな感じの高さがあるのだが、柵もなく結構恐い。
しかしその2階部分で座ったりして、家族や友人とおしゃべりする人たちがたくさんいる。

この橋のたもとには「またげばたちどころに結婚できる」というライオンの像があって、さすがにたくさんの人がまたいだんだろうという感じで、ちょっと黒光りしていた。
自分が行った時には完全に子供の遊び道具と化してしまっていたが…。

自分がイランに行ったゴールデンウィークの時期はザーヤンデ川の水量は豊富。
「意外とイランって水が豊富なんだなぁ〜」と思ってしまうが、この水が完全になくなる時期もあるそうだ。
やはり基本的にイランは乾いた土地のようだ。

普通に橋を渡る2階部分から、1階部分に降りてみる。
ガイド本によれば、1階部分は川の水量を調節する水門の役割を果たしていたとある。
橋を支える支柱が主なのだが、一日中日陰で、ちょっとした個室空間みたいな感じにもなっているので、ここでゆっくりしている人たちも大勢いる。

ゴールデンウィークの時期はイランを観光するのにはベストなシーズンらしく、基本的に乾いた土地のイランだが、この時期は街にもバラが咲いていたりして気持ちいい時期だ。
ヨーロッパ人の観光客なんかも大勢見られる。

さて次はハージュー橋から西の方に川沿いを歩いて行き「スィー・オ・セ橋」を目指す。

「スィー・オ・セ橋」も歩行者専用の橋で、今まで見てきた橋の中で最も大きいと思われる橋。

夜もだいぶ更けて来ていて、橋はライトアップされていた。
ライトアップされた橋はとても幻想的だ。

この橋はイスファハーンのメイン通りに続く橋なので、とても人通りが多い。
地元の人でさえ記念写真を撮るぐらいの観光名所的な感じもあって、かなりの賑わいだ。

ここらでお腹も空いてきたので夕飯を食べに行くことにする。

「歩き方」にも載っている「Nobahar」というお店。
「スィー・オ・セ橋」からメイン通りをエマーム広場がある北に向かって歩いて行ったところにある。
地図上は大した距離には見えないのだが、歩くと結構な距離がある。

「歩き方」には「大衆レストラン」と書いてあったので、かなりごった返しているのか?と思っていたのだが、客は1組しかおらずちょっと拍子抜け。
そういえば、イランの人は夜にガッツリ食べず、昼にガッツリ食べるってどこかで読んだ気もする。

このレストランは英語のメニューもあるので、旅行者には安心。

んでとりあえず「アイラン(ヨーグルトドリンク)」みたいなのが冷蔵庫に見えたので、それを自分で取って飲んでみた。
トルコやドイツで飲んだアイランを想像していたが、ベースは普通の塩味ヨーグルトドリンクなのだが、イランのこれにはなんだかミントみたいな風味が混ぜられていて、絶妙にマズかった(個人的な感想です)。

んで、実際の食事だが、今回頼んだのが「豆の煮込み」「ケバブ」「ごはん」。
イランではパンもあるが、基本的にはおかずをごはんと一緒に食べるスタイルが一般的。
印象的だったのが、ケバブに焼き目のついた「焼きトマト」が一緒についてくる点。
意外と美味しい。

マトンが苦手でなければ、どれも美味しくて、日本人の舌にも会うんぢゃないか?(白いごはんが食べられるし)という食事。
しかしながら、イランの食事はこのスタイルが基本で「煮込み料理 with ごはん」か「ケバブ with ごはん」というパターンしかない。

これは決してイランをディスっているわけではなく、そういう食文化なんだと思う。
街にレストランはかなり少なく、実際、街でガイド本無しにレストランを見つけようとするとかなり難しい。
レストランは無いが、ファーストフードの店はかなりたくさんあって、ケバブやハンバーガーなんかはかなりたくさん売られているのだ。

ということでイランでは写真のようなパターンの食事か?ファーストフードか?の2択になることは覚悟の上で行った方が良いと思う。

さて、ホテルに戻る途中で「にんじんジュース」が売られているジューススタンドがあったので、飲んでみることに。
「Darya kenar Juice Shop」というお店。

店はこんな感じのこじんまりしたジューススタンド。
店の前には大量のにんじんが並べられている。

イランでは街のあちこちにこういったジュース」スタンドがあって、にんじん以外にもメロンやバナナなんかのジュースも飲める。

んで、実際のにんじんジュースがこれ。
本当に、にんじんをジューサーで絞っただけで、水とかも足してない。
にんじん嫌いな人には地獄のような飲み物かもしれないが、にんじんが嫌いでなければかなり美味しく感じられると思う。

「えっ、にんじんってこんなにジューシーでこんなに甘いんだぁ〜」と改めて気づかされるような優しい甘さで、いくらでもいけちゃう感じ。
店の前にはゴミ箱が設置されていたのだが、そこには大量の飲み終わったコップが捨てられていたので、かなり人気なんだと思う。

お値段も安く60円ぐらいで飲めちゃう。この一杯でにんじん3〜4本分ぐらいあるので、かなりお得なんぢゃないか?と思う

ホテルのすぐ近くにあったという理由もあるが、自分はイスファハーンにいる間に、この店の前を通るといつもこのジュースを飲んでいた。

さてさて、とりあえずイランに入国して、イスファハーンに来て橋を見ただけとなってしまったが、明日はいきなり、このイラン旅のメインとも言える「エマーム広場」へ行って見ますよ。

かつて「世界の半分」と言われた「エマーム広場」は本当に「世界の半分なのかっ?!」

乞うご期待!

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