【コーカサス旅行記】Day5 世界遺産「ムツヘタ」の実力は?(ジョージア)

もともと来る予定は無かったジョージアだが、せっかくなのでちょっと観光していこう!というジョージア2日目。

本日は、首都トビリシからバスで30分ぐらいのところにある世界遺産「ムツヘタ」に行ってみようと思う。

ムツヘタへは、街の北の方にある「ディドベ(Didube)」駅前にあるバスターミナルからミニバス(マルシュルートカ)」に乗れば良い。
まずは地下鉄でディトベ駅へ。

ディドベ駅に着いたら、改札を出て右側に進むと、駅東側のバスターミナルに出る。
たくさんのミニバスが停まっているいるので、そこからムツヘタ行きのミニバスを探せば良い。

一番確実なのはそこら辺の人に「ムツヘタ行きのマルシュ(マルシュルートカ)はどこ?」と聞けば、たいていの場合は親切に教えてくれると思う。
一応、乗り場の大体の位置を地図に書いておく。
乗り場はバスターミナルを出たらそのまままっすぐずんずんと進んで行ったところにある。
ちなみに自分が以前ここからミニバスに乗って行ったことのある「ゴリ」行きのマルシュルートカは、駅を出てバスターミナルに到着したら、右手(北側)の方に行ったところにある。

ここら辺はかなりたくさんの人が集まる場所なので、ちょっとした市場になっていて、チュルヘラやコーヒーや野菜なんかもたくさん売られている。
そんな一角にムツヘタ行きマルシュのチケット売り場がある。

ミニバスは車がいっぱいになるまで人が集まったら出発する。

トビリシからムツヘタまでは結構近く、1時間もかからない距離。

トビリシからのバスはムツヘタの観光スポット「スプティツコベリ大聖堂」の近くに停まる。
ここが終点ではないのだが、観光客が結構降りるので大体わかると思う。

スプティツコベリ大聖堂はトビリシにあるサメバ大聖堂に次いで、ジョージアで2番目に大きな教会。
もともとは木造の教会だったのだが、現在は石造りの立派な教会だ。

中に入ると教会独特の空気がだだよう。

それもそのはず、この教会はジョージアの教会の中でも格式が高い教会で、かつてはジョージア総主教座が置かれていた。また、ジョージア王国代々の戴冠式も行われていたぐらいなのだ。

だいたいこうゆうとこって、観光客ばかりで地元の人なんかいない場合があるけど、ここは地元の「仕事の途中にちょっと寄りました」的な人が熱心にお祈りをしていたりする。
それだけ生活に密接した教会なんだなぁ〜と肌で感じる。

教会は天井が高く、正面に大きなキリストのフレスコ描かれていて迫力がある。

教会内には見どころがたくさんあって、写真を撮るのが忙しくなるぐらいだ。

建物の南側には円形の図が描かれている。
これは暦を表していて、12星座が描かれている。

この教会には代々の王が埋葬され、これまで10以上の王が埋葬されてきたのだが、現在教会内に残されている暮石は3つだけだそうだ。

スプティツコベリ大聖堂はちょっとした観光スポットなので、この周りにはたくさんのお土産屋が並んでいた。

この大聖堂はかつて要塞としての役割を果たしていたこともあって、教会をぐるっと取り囲むように、城壁のような壁が建っていた。

スプティツコベリ大聖堂から歩いていける距離に「サムダウロ教会」があるので行ってみることにする。

サムダウロ教会は、かつて女性のキリスト教伝道者「聖ニノ」が住んでいたと言われる場所で、大きな聖堂と、修道院などがある教会。
先ほどのスプティツコベリ大聖堂程の大きさはないので、こじんまりしている感じがするが、改めてみると結構立派な教会だ。

ちなみに内部は撮影不可で、自分はそれに気づかずバシバシ写真を撮っていたら注意されてしまった。お気をつけあれ。

ムツヘタにはもう一つ「ジュヴァリ聖堂」という観光スポットがあるのだが、ここだけは徒歩でアクセスするのが不可能な距離にある。
地図上ではすぐ近くにあるように見えるが、これまでの教会と川で隔たれており、かつジュヴァリ聖堂は山の頂上にあるのだ。

というわけで、そこら辺でタクシーをチャーターして往復してもらうことにする。

ジュヴァリ聖堂は本当に丘のてっぺんに建つ教会で、そこまでのアクセスは道路一本だけという感じ。石造りのしっかりとした建物だ。

んで、びっくりしたのが観光客の数。
「どこにそんな観光客いたの?」というぐらいの人で、駐車場なんかもいっぱい。
チャーターしたタクシーの運ちゃんも、終車スペースを探すのに苦労していた。

建物は立派だが、そんなに大きくもないので、完全に観光客の数がキャパを超えている。
当然中に入るのにも並ばなければならない状態だった。

そんなこんなで、やっとこさ中に入ってみると、中央に大きな木製の十字架が置かれていて、人々はその周りを歩ける構造になっている。

中央の大きな十字架に加えて、壁側には絵や祭壇なんかがあり、これだけの観光客が制限なしに入るもんだから、中は結構ごった返していた。

建物の古さの感じや、石造りのために窓が広く取れず中は薄暗い感じからして、その歴史と重みを感じるなかなか良いスポットだ。
これだけ観光客が多いのも納得の教会だ。

観光客が多いのは、中の荘厳さだけではなく、立地もあると思う。
ここは、丘のてっぺんにあるので、周りの視界を遮るものが無く、ムツヘタの街が一望できるほど景色が良い。

ムツヘタはトビリシからそんなに遠くない場所にあって、見ごたえのある教会が揃っているので、トビリシから半日トリップとして行くぐらいの気持ちで楽しめて良いと思う。

さて、チャーターしていたタクシーで先ほど行ったサムダウロ教会まで行き、そこからミニバスに乗ってトビリシの街へ戻る。
サムダウロ教会の前がトビリシ行きミニバスの乗り場になっているので注意が必要。
あと、このミニバスはここが始発ではないので、すでに乗客でいっぱい。
トビリシまで立って乗らなくてはならないのも覚悟しておいた方がよいかもしれない。

そんなこんなで、やはり1時間かからないぐらいの時間でムツヘタからトビリシに戻る。

せっかくディドベ駅にいるので、そこからさらに北の方向にある観光スポットに行ってみようかと思う。

ディドベ駅から地下鉄で「Grmagele駅」まで行って、そこから路線バスに乗ってThe Chronicle of Georgia」という場所に行く。
駅前から60番のバスに乗ると、この地図のような経路でバスが走る。
Chronicle of Georgia前でバスは停まるわけではないので、近くに来たらバスを降りるようにした方が良い。

Chronicle of Georgiaはこんな感じの巨大な石の柱みたいなものが丘の上にどど〜ん!と建った施設。
ものすごく古くて歴史あるものなのか?と思ったが、建造物は結構新しい。

名前からすれば「ジョージアの年代記」となるので、ジョージアの国の成り立ちや歴史なんかがあるのか?と思いきや、この建造物に掘られている彫刻は単純に「キリスト史」といったものばかり。
自分ぐらいのキリスト教に対して浅〜い知識しか持ってないものでもわかるぐらいの内容がほとんどだ。

この建造物についての情報があまり無く、「これは何で、何の目的で作っているのか?」という詳しい内容はよくわからないのだが、どうやらジョージアの彫刻家が1985年に制作を開始したモニュメントで、未完成らしい。

ただ、建物はかなり大きく、彫刻もかなり立派で綺麗なので、ガイド本にも載っていないが、時間があれば見に行って損は無い施設だと思う。

Chronicle of Georgiaからは来た時の逆の経路をたどり、地下鉄に乗って「Liberty Square駅」まで戻ってきた。

ここからは、ごはんを食べに行こうかと思う。
目的のお店は「Racha」というお店。

Liverty Sqare駅から南側に歩いてすぐのところにはランアバウト形式になった大きな広場がある。
これは自由広場で中央には立派な塔が立っている。

通りを歩いていたら、地下道に入る入り口のところに本を直(じか)に並べるスタイルで中古本を売っていた。
日本ではなかなか見ないスタイルだね。

目的だったRachaというお店は、半地下な造りの場所にあるローカルなお店。

まずは「レモネード」という名の不思議な飲み物で喉の渇きを潤す。

ヒンカリ(写真上)とスープを頼む。

ジョージアの国民食であるヒンカリは、どこで食べてもおいしいし安いし、お腹もいっぱいになるので好きだ。
上の部分をキュキュッとまとめてあるところを手で持って食べるのが地元流。
ただし、その持つ部分がめちゃめちゃ熱い場合もあるので注意が必要。

ジョージアはワイン発祥の地と言われている。

街には至る所に酒屋があってワインも豊富。
自分は酒が飲めないのでおいしいかどうか?は良くわからないのだが、安くて美味しいワインがたくさん飲めると聞いたことがある。

そんな酒屋の前にはワイン壺を積んだ車が置かれている店があった。
車自体は多分走らないんだろうと思うが、この大きな壺を積んでいることで「ここ、酒屋ですよ〜!」というアピールなんだと勝手に想像。

さて、日付は変わって翌日。

本日はジョージア・トビリシを離れてお隣の国「アルメニア」へ移動する。
まずはIsani駅の南側にあるバスターミナルへ。

Isani駅からはバスが出ているらしいし、歩いても行けない距離ではない。
自分はバスターミナルとIsani駅の間にある場所のホテルに宿泊していたので、バスターミナルまでは歩いて行った。

バスターミナルは大きな道路の南側にある。
ターミナル建物の北側からはアルメニア等の比較的近距離のバス(バンタイプのミニバスが多い)が出発する。
一方、ターミナル建物の南側からは、トルコ等の比較的長距離の大きなバスが出発する。

バスターミナル内はこんな感じ(写真上)

そして、ターミナル建物北側は写真下のような感じで、BAKU等の行き先が書かれている。

一方、ターミナル南側はこんな感じで大きなバスが規則正しく並んでいる。

バスの行き先には「ISTANBUL」などと書かれているので、行き先はトルコ等の比較的長距離便のようだ。

今回の目的地はアルメニアの首都「エレバン」ではなく、ジョージアからエレバンまでの道中にある「アラヴェルジ」という街。
事前情報によれば、アラヴェルジへ行くにはエレバン行きのミニバスを途中下車するようだった。

しかしながら、エレバン行きのバスチケットはどこで買うのか?がわからなかったので、そこら辺の人に「アラヴェルジに行きたいんだけど、どこでチケットを買えばいいの?」と聞いたら、たまたまミニバスのドライバーだったようで、チケット売り場に連れて行ってくれた。

ミニバスのお値段はいくらだったのか?完全に忘れてしまったが、途中のアラヴェルジで降りるからと行って、安くなるわけではなく、基本的にエレバンまでの料金が必要。
時間的・距離的にはこの経路は良いと思うが、金銭的には少し損な行程だ。

ミニバスはこの写真の車だったのだが、このタイプのミニバスって客がいっぱいにならないと出発しないのが難点。
自分は気合を入れて朝早くに来てしまったので、客が全然おらず、結局2時間ぐらいここで待つハメになってしまった。

やっとこさ、ミニバンが客で埋まったので出発。
まずは、トビリシとアルメニアの国境にミニバスは向かう。

本日の予定はこのまま国境越えしてアラヴェルジで世界遺産の教会群を見学。
その後さらに南の街である「バナゾル」に移動して一泊する。

そんなこんなで、国境に到着。

まずは、ジョージアの出国審査を受ける。
ミニバスを降りて、ジョージアイミグレの建物に入る。
ここは、何の質問も無く、ただハンコを押されるので、その後順路にしたがって、入った所と反対側の出口に出る。

すると、乗って来たミニバスが待っているので再び乗る。
バスはちょっと移動し、次はアルメニア側のイミグレ建物へ。

アルメニアは自分が訪れるちょっと前ぐらいに、日本パスポート保持者のビザが免除になるというありがたいタイミングでビザなしになったで、何の用意も無くイミグレにパスポートを提示すれば質問も無くハンコが押される。
アゼルバイジャン入国のハンコがあるので何か言われるかな?と思っていたが、特に何も言われなかった。

さて、アルメニアのお金を全く持っていないので、両替したいのだが、ATMが見つからず。
しかしながらミニバスのドライバーに「早く乗れ!」と急かされるので、「お金下ろしたいんだけど」と言うとドライバーは「わかったわかった。とにかく乗れ」と言う。

仕方なしにミニバスに乗ると、イミグレから数分走ったところにある両替所の前で止まってくれて「ここで両替してこい」と。
というわけで、その両替所でアルメニアのお金をゲット。
ちなみに、トビリシ・エレバン間を走るミニバスを利用するのは地元の人ばかりで、観光客はほとんどいない。
なので、両替所に行ったのも自分だけ。
自分のためだけに他の人たちを待たせることになってしまうので、走って両替所に行き、ダッシュで戻って来た始末。

そんなこんなで、無事にアルメニア入国を果たし、現地通貨もゲットしたので、次は世界遺産の教会群がある「アラヴェルジ」に向かう。

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