【コーカサス旅行記】Day8 エレバンはアートな街?(アルメニア)

さて、本日は旅の最終日。
エレバンの街をもうすこしブラブラしてみようかと思う。

まずは街の中心地である共和国広場から南に10分程あるいたところにある「聖グリゴル・ルサヴォリチ教会」に行ってみることに。

エレバンの街もなんとなく「ソ連」感を感じさせる大きな集合住宅なんかもある。
(本当にソ連時代の建物かどうか?は不明)

目的の教会の前には立派な像があった。
「Zoravar Andranik」という像らしいのだが、どんな人なのか?は調べてないので良くわかりません。
たぶんこの像の形から想像するに、過去の英雄的なひとだったんだろうということは容易に想像できる。

んで、目的の教会に到着。

ガイド本にも詳細が載っているわけではないので、どんな教会なのか?は良く分からないが、かなり大きな教会で、昨日見たエチミアジンと同じく石造りで立派。
敷地も結構広かった。

建物は外観からしてかなり新しいので、古くからある教会ではないのかな?という感じ。
もしくは近年になって建て替えたか。

入り口にはたくさんの文字でなにやら書かれていたのだが、当然全く読めず。
この教会の歴史や経緯もしくは理念なんかが書かれているんだろうと勝手に想像。

中に入ってみると、外観よりもさらに綺麗で新しい感じ。
床もピカピカに磨かれた石(大理石ではないと思うけど)で、自分が履いてたクロックスではまるで子供の音がなる靴のように「キュッキュ」と音が鳴ってしまい、静かでミサ中なのに申し訳ないぐらいだった。

さて、ここからはイラン式モスクの「ブルーモスク」へ徒歩で移動。
教会からは10~15分ぐらいで着けちゃう距離。

エレバンの街をのんびりと歩いていると、こんなオブジェ的な物を発見。
色鉛筆が街路樹の根元を囲むなんてちょっとかわいい。

のんびりと歩いてブルーモスクに到着。

中の造りは完全にイラン式。
以前行ったイランを思い出す感じだ。
イランに行ったことの無い人は「あ〜、イランってこんな感じなんだ〜」と素直に思っていただいても問題ないレベル。

建物以外にも、イランでよく見かけた青い陶器や、金属加工された絵なども飾ってある。

イランではモスクの敷地内は特にバラなんかを多く使って花壇を作っている場合が多かったのだが、こちらもコンセプトは同じ。
イランでは環境が厳しいので、頑張って花壇を作っても日本人が想像するような「お花畑」にならないのだが、アルメニアも多少環境が厳しい土地なので、そこらへんもイランと同じく「うわぁ〜」と言ってしまうようなお花畑の花壇になっていなかった。

イランのモスクは結構ギラギラとかざってあったりする場合が多かったのだが、こちらのモスクの内部はかなりシンプル。

アルメニアは世界で初めてキリスト教を国教とした国として有名。
そんな中、ここはモスクなので当然イスラムの施設。
特に宗教的な対立は無い感じ。

アルメニアはイランと良好な関係にあるので、ここにイラン式のブルーモスクがあるようで、イランの支援によって修復・管理等おこなわれているようだ。

さてそんなこんなで続いては オペラハウス方向に向かう。
ブルーモスクからは適当なバスでオペラハウス方向へ。
まあ歩いても行けない距離ではない。

オペラハウスは外観がとても綺麗な建物。
円形にできた建物がおしゃれだ。

ハウスの前には二つの銅像がある。
誰だかよくわからないんだが、多分エレバンの文化に関係ある人なんだと思う。

オペラハウスからさらに奥に行くと、 公園がある。

この公園には不思議なモニュメントがたくさんあることで有名。

中には結構立派な作品もあって、「おー馬だ!」と思って近づいてみると、全部蹄鉄で出来ていたりするものもあった。

特徴的なのはちょっと太めの人をモデルにした彫刻で、「アルメニアの人はこのような体型の人が好みなのかな?」と思ったりする。

そんなモニュメントを横目に見ながらさらに奥に進むと、カスケードコンプレックスという場所があるのでさらに進んでみる。

さらに進むとこんな立派な階段が現れる。「これを登るのかー」 と思うと、ちょっと気持ちが萎えるぐらいの階段。

これはおそらく高飛び込みの様子を順に追ったと思われるオブジェ。

しかしながら、一番上まで登ると、エレバン市街が一望できる。

その先にあったのは「Memorial to Soviet Armenian 50th anniversary」という記念塔。

Memorial to Soviet Armenian 50th anniversary は公園みたいな場所にまっすぐ建ったかなり高い記念塔だった。

さらに奥には遊園地と「アルメニアの母」の像がある。

もしかすると、現在は営業してないのかもしれない。

なぜ急に軍事的なものが?と不思議に感じた。

土台からしてかなり高く、もちろん像もデカいので、ここまで来てしまうと像をかなり見上げる状態となり、あまり良く見えないというオチ。

ということで、全体的に軍事プロパガンダ的な構成となっているのだ。

ちなみにアルメニアの文字は全く読めないので、展示物の詳細についてはよくわからなかった。

先ほどの長い階段があった「カスケードコンプレックス」は階段だけではなく、実はエスカレーターもある。
さすがに降りまで階段を使ったらキツそうなので、帰りはエスカレーターで。

いくつかのエスカレーターを乗り継いで降りていくような構成なのだが、途中途中にはやはり不思議なオブジェがたくさんあって、どれも印象的なものばかり。

カスケードコンプレックスはそれほど複雑な造りではないのだが、一応「どこに何があるのか?」が表示されている。

ちょうどお腹も空いて来たので、適当なレストランを探すことに。通りかかって良さげな感じだった「Tun Lahmajo」というお店へ。

カスケードコンプレックスもアートに溢れていたが、この辺りはアートな場所のようで、公園で普通に地面に直置きで絵が売られていたりする。

建物の壁にもアート。

そんなこんなで、そこら辺をブラブラして「Tun Lahmajo」で食事。
オープンテラスと言ってしまえばおしゃれに聞こえるが、正しくは「単なる歩道にテーブルを並べただけ」という感じ。

個人的な意見を言えば、コーカサスではロシア料理もイラン料理も、さらにはトルコ料理も全てが楽しめて、かつそれらがミックスされた独自の料理も存在するメニューだと思う。
その時々によってロシア料理を選んだり、中東料理を選んだりと、いろいろなチョイスができるのが、コーカサスで食事する醍醐味だと思う。

こんな感じで、食事にヨーグルトドリンクの「アイラン」が用意されている点なんかも、イランやトルコの食文化に影響されているのがよくわかる。

下調べをしていなかったので、良いレストランなんかの情報が無かったのだが、そこら辺を歩いてかつGoogle Mapの情報などから、適当なレストランに入ったのだが、ちょっと間違えてしまい、自分には似合わない高級なレストラン「Salon Armenian 」で夜は食事することになってしまった。

ここでの食事はなかなか美味しかったのだが、思いの外お値段が高く、帰国直前で危うく現金がなくなるところだった。

そんなこんなで無事にエレバンの空港に到着し、予定どおりの日程で帰国。

まあ、結局は問題なく帰国できたので、良かった。

コーカサス地方は大国に囲まれた土地で、そんな立地条件から歴史的にはツライ立場にあったりもした(一部では今でも続いていると思われるが・・・)。
それでも現地の人たちは、私のような旅行者にも優しく、特にアルメニアでは「おばちゃん」が非常に優しかった印象がある(自分のようなおじさん一人旅では、ほとんどの人があまり優しくしてくれないのだが、アルメニアのおばちゃんたちは、自分のような一人旅のおじさんにも優しく道を教えてくれたりした)。

実際に行ってみると、なかなか興味深く、かつ独特な空気と文化があってオススメである。

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